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オラシオン  作者: とりあえず全国の山田に捧げる
3章 ソトノセカイ
26/61

24話 上手い嘘は時折真実も混ざっている

--クラウス視点--




どうしたら抜け出せるのだろう。

どうしたらこんな地獄を生まずに済むのだろう。


こんなことになるんだったら、

こんな地獄を生み出すのだったら、


人類なんて滅べばいい。

人類なんて死ねばいい。




















死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ねね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね





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「あれ?泣いてる……なんで……?」



もう泣かないと決めていたが……

いや、これは泣いた原因が一切分からないし、ノーカウントということで。



「というか俺、あれ? 死んだはずじゃ……」



あの時、確かに俺は首を喰われて死んだ。


その後は、長い夢を見た感覚。

そして、目覚めたら謎の場所にいる。



「おはよう。よく眠れた?」


「誰だ!?」



そうして現れたのは、黒髪の青年だった。


……誰だっけ?この人……

いや、初対面、のはずだ。



「大丈夫そうだね」


「あなたが助けて、くれたんですか?」


「そう。体の方は大丈夫?」


「あ、何ともないです。ありがとうございました」


「そうか。上手く出来たみたいで良かったよ」


「……?上手く出来た、とは?」


「君は、間違いなく死んでいたよ」



……え?

いや、確かに死んだ記憶はある。

でも今、生きている。

何故だかは知らないけど。



「君、4年前のあの事件の直前、気絶してたでしょ?」


「う~ん………あ、確かに。でもなんで?」


「忘れてたんだね……まあその時に体を借りたんだよ」


「ん?体を借りた?」


「文字通り体を借りたんだよ。魂を一度抜いて、体を僕達の世界に持ち込んだ。これまではその時の代わりに置いといた体で過ごしてもらった。それで今回を機に返したってこと」


「???? 意味分からないんですけど……ところで、あなたは?」


「僕がこの世界の神、ゼウスだよ」


「……は?」



この人が?

というか、この人……



「って!ノージンさんじゃないですか!」



俺の右腕を切断し、よく分からない場所に連れ込んだ。

正真正銘の敵―――



「あーソイツね。僕のクローンなんだよ」


「ん?へ?クローン?」



クローン?

ちょっと待ってくれ……

理解が追い付かない。



「まあその内慣れてくれれば問題無いよ」


「慣れるかなぁ……この世界のこと、ファンタジーの世界だと思ってたのに、いきなりクローンとか出てさ……」


「まあ確かにね。魔物とか魔法とか完全にファンタジーだもんね」


「それなのに現代兵器があって……ミサイル発射とか意味分かんないよもぉ……」


「だろうね。……君にこの世界のことについて話そうと思う。今後のことを考えると、ある程度のことは教えとかないとね。あの子と比べたら頭脳の次元が全然違うから」



あの子?

いや、そんなことより。



……遂に。

何も分からない状況だからこそ、今は少しでも何か情報が欲しい。

何か―――



「君でも分かるように説明できるよう心掛けるけど、分からなかったらごめんね」


「分かりました」


「まず、僕の世界では今戦争状態なんだ。世界大戦レベルの戦争」


「第三次世界大戦ですか?」


「いや、第5,6……いや、7かな?」



嘘でしょ……

そんなに起こるの?



「確かアインシュタインが第四次世界大戦は石とこん棒が使われる~みたいなこと言ってましたけど、そんなことは起こらなかったんですか?」


「起こらなかった。ある日を境に、いきなり戦争は終わったんだ。魔力の登場によって」



魔力って、世界大戦を終わらせる程だったんだ。



「第四次世界大戦以降は全部、魔力に関しての戦争だよ」


「そんなに魔力が……?」


「最初は新たなエネルギーの発見か!?みたいになって、さらに調べるとイメージの力でエネルギーを変換出来て、時空に干渉できて物理法則を一部無視してるって分かってきて」



そんな資源があるならそりゃ戦争になるわな。



「それに魔力を固めると物を自在に生み出せるようになったり、生物を生み出したりとかもできる。そりゃこんなことになるよ」


「そんなことも出来るの!?」


「うん。凄いでしょ? 魔物ってのはそういう存在」



色々と分からないことだらけだ。


魔物は魔力によって生まれた存在……は何となく分かってたけど。

漫画とかラノベの知識がここで活きるとは。

……活きてるのか?



「まあでも、現代で魔法なんてものが発見されたら大変なことになりますよね」


「魔力はまだ未知の、新たな可能性が秘められていると考えられている。その可能性を導いたのが、君らが知ってるあの白い奴だ」


「あの白い敵って何なんですか?」


「よく分からない!というのが一応現在の結論だよ」



分からないのか……



「でもその白い奴が魔力を使って魔法を発動した。研究を進めると、コイツは魔力を使って魔法として発動していたんだよ。君たちの言う魔法という概念はここから始まった。僕らの世界では、魔法なんて呼ばれ方はしてないけど」


「そう、なんですね」


「ついでに言うと、君達ホイルア人が魔法を使うことができるのは、白い奴と人間を組み合わせたからなんだよね」


「え?…………それ結構重要じゃないですか!!」



確かにホイルア人が魔力に耐えられたり、魔法を使えたりしたのは疑問だったけど、そんな理由?

人体実験によって生まれた賜物だったの……?



「そんな人体実験みたいなこと……!!」


「戦争状態だからね。人体実験とかも合法化したりとか意味分かんないことになったから研究は恐るべきスピードで進んでいった。のに、まだ未知の可能性があるってね」



そう考えると、やはり魔力というのは凄い。

戦争が何度も起こってしまう理由が分かる。



「僕たちはそんな魔力を根絶させよう!って動いてる組織なんだ」


「そうなんですか?」


「そう。だから協力してくれ。世界を救うために」



……いいのだろうか?



「……俺にはさっき、前世で人を殺した可能性が出てきたんです。でも、俺は覚えてない。そんな人間だったんです、俺は。2重人格とかだったのかな? そんな人間が世界を救う資格なんて―――」


「今回が初めてじゃないよ。君の転生は」



……初めてじゃ、ない?



「君は何度も転生している。その間の記憶は失っているようだけど。僕は、これからを頑張れば罪は償える。そう思ってるよ」


「……でも、そんなので」


「そんなのでいいんだよ。これからも君は頑張っていけばいいんだ。それに、本来であれば世界の真実とかはもう既に君は知っていることなんだ。でも、記憶はないだろ?」


「既に……知ってる?」


「そう。それに、何も思い出せなくても、いずれ全て話すさ。いずれ、彼女がね」


「彼女?」



誰のことだろうか。

この人が言っていることには分からないことばかりだ。



「全て……分かりますかね?」


「嫌という程分かるさ。だって僕は、君なんだもん。君はもう一度転生する。次に転生するのは、この僕だ」



……は?



「それって……どういう……?」


「そのまんまだよ。君が死んだら、僕として生まれ変わる。まあ、若干違うけど、そんなイメージで大丈夫だよ」



この人が、俺?

俺は、この人になる?



「君に流れている記憶と僕に流れている記憶には相違点がいくつかある。それを増やしていって、世界を変える。それが僕の、君のすべきことだ」



……すぐには受け入れられなかった。


できるだろうか?

俺に、そんなこと。



「あの……その……あなたの、名前は?」



頭の中で少しずつ理解できたら、今度は未来の自分を知っておきたいと思った。



「そうだね。ゼウスなんて恥ずかしい名前はもう嫌だな」


「自分で名前を付けたんじゃ?」


「咄嗟に思い付いたのがゼウスって名前だったんだよ。やっぱり名前は適当に考えちゃダメだね」


「はぁ……」


「それで、僕の名前だったね。僕は北原直樹。よろしくね」


一気に情報が出てきましたが、

・神々の世界では魔力というつよつよエネルギーの出現によって世界大戦が勃発した

・神ゼウス、または北原直樹はクラウスがもう一回転生した人間


これさえ分かれば大丈夫かと。

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― 新着の感想 ―
[一言] どうもはじめまして。 作品拝見しました。 とても面白かったです。 今後に期待大です。 (*^▽^*)
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