0話 世界の命運を分けた決戦
遥か昔、人類にとって非常に有害なエネルギー『魔力』
だが、世界を大きく変える程のものであることが分かり、大混乱が起こった。
そんな時に、一人の神が現れた。
神の名はゼウス。
その神は人類に文明を与え、人類は魔力から身を守る手段を手に入れた。
魔力を通さない特殊な結界を貼り、その中で人々が生きている。
そんな世界だ。
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人類が結界の外の世界を求め始めた頃、人を喰らう魔物の存在を確認。
以来、人類は魔物に蹂躙されていた。
「魔物 多数接近中!数は測定不能です!」
「新種と思われる巨大な魔物が3体確認!」
「なぜここまで近づかれるまで気付かなかった!?」
「それが、突然現れたかのような事態が起こりまして……」
「レーダーが壊れたか!?とにかく冒険者を急ぎ搔き集めろ!!」
「……随分と、騒がしいねぇ」
「招集が来るまでゆっくりしようや。急いで食べたらせっかくの昼飯がマズくなる」
『冒険者各員に通達。至急ギルド本部に集まって下さい』
「早いなぁ……もうちょい食わせてくれよ」
戦が始まる。
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「全ての武器の使用を、許可する」
『了解。射撃の可否を問う』
ギルドに来て状況を確認しに来たが、結構ヤバいな。
特にあのデカい奴。
30mは越えるか?
「射撃よし。射撃開始!」
『了解。射撃開始』
それに、他の魔物も今までにない程の数が押し寄せてくる。
これは国1つの力じゃどうにも出来んぞ?
『全弾命中!しかし対象の損傷は確認できません!』
「効かないだと!?」
『目標は依然進行中!……え?人を狙わず、真っ直ぐ結界に向かって来ています!』
「何なんだコイツ……まさか!!」
何なんだこの新種。
何が目的だ?
「注目ッ!!ここには冒険者全てが集められている!君達には新種である大型の魔物以外の魔物を、すなわち小型及び中型の魔物の掃討をしてもらう!」
掃討?なぜだ?
ある程度倒して転送装置周りにいる魔物を倒すだけではないのか?
「2分後に転送装置に集合!」
「「「「はっ!!」」」」
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2分が経ち、転送装置を通じて結界の外に出た。
「っと……外に出たはいいけど、酷いありさまだなこりゃ」
『Aランクの3人とも、聞こえるか?』
通信機から連絡が入った。
非常に数少ないAランクの冒険者限定の通信とは、どんな内容だろうか。
『例の新種、アイツは唯一結界を破壊する能力を持つ』
「は?結界を破壊?」
『君たちはどうにかして新種の弱点を見つけ、討伐するのが任務だ』
結界を破壊されたら、中にいる人達が魔力にやられて全員死ぬ。
何とかしなければ……
「ルーク、どうするよ」
「どうするったってなぁ」
「あの、ルークさんとラインさんですか?」
「あんたは?」
「レイド・ベルフェドラです。同じ新種を倒すもの同志、とりあえず固まろうと」
「あー聞いたことある。歴代最速でAランクになった人だっけ?」
「ほーんコイツが」
魔術はそもそも使える人物すら少ない中、歴代最強の魔術師、いや人類最強とも言われている。
この話を聞いた時から気になっていたが、こんな出会い方になるとは。
「伏せろっ!」
魔物に弾かれたミサイルがこんな所まで来やがった。
従来の魔物の状況は……こりゃマズイな。
かなり手こずってる。
「ルーク、あの新種はミサイルや弾なんか効かねぇらしいが、お前のその2本の剣で何とか出来るか?」
「何とかするしかないだろう。そんな新種を一気に3体も。裏を返せば、奴等もそれだけ必死だってことじゃねぇか?目的は分からんが」
「まあ色々と不自然ではあるよな」
さて、どうするか……
「あの新種の体内にかなりの魔力を発する物体があります」
「それが何だ?」
「新種の制御を行ってるのはその物体かと」
レイドくんが弱点を発見したかもしれない。
もしそうなら凄い情報だ。
「それはどこにある?」
「右の骨盤付近に」
「了解!」
「俺が撃ち抜く!」
ラインが何発も撃ち込むが、一向に効く気がしない。
「俺が行く!」
新種の傍に駆け寄り、力を込めて大きく跳び、魔物の体にしがみついた。
「レイド!この辺りか!?」
「丁度その奥です!」
「分かった!たああァッ!!」
素早く肉を斬り、新種を制御しているであろう物体を探す。
「これか!」
核のようなものが出てきた。
「マズイ!凄い速度で再生してくる!」
再生が追い付く前に核を破壊する。
「うらあああああ!!」
核が壊れたと同時に、新種の体勢が崩れた。
「新種の弱点が分かったぞ!近接武器で体内にある核を破壊するんだ!」
1体は倒せた。
だがまだ2体もいる。
他にも、通常の魔物もウヨウヨいる。
「ルーク、お前が死んだら墓くらいは立ててやるから、逆だったら頼むぞ」
「悪いが、俺は妻も子供もいる身だ。死ぬつもりなんて毛頭ねーよ」
そうさ。
絶対に死なない。
死なずに、人々を守ってみせる。
「俺達人類はただ餌じゃない!!人類の力を……!思い知れええェッッ!!!」
人類はこれまで、魔物に蹂躙されてきた。
だが、これから先、そんな歴史が変わるかもしれない。




