第32話、母ちゃん達には内緒だぞ!
第32話、母ちゃん達には内緒だぞ!
優ちゃんは自分一人で考えを纏めるためにREINから退出した。
残ったメンバーで話の続きだ。
紫はんぺん「どうして優ちゃんに無茶な企画番組に出演させようとするんだよ、先生?」
まんじゅう@野生児「んーーーーーーーーーーーー、なんとなく……………………………………………………勘ンゴねえ。」
紫はんぺん「勘って、先生の作品みたいなことを……」
レアチーズ「私は先生の勘を信じるお。先生の意見に賛成するお('ω')ノ。」
紫はんぺん「お前は、もっと自分で考えろ!!」
マリリン「俺も先生と同じで出演には賛成だな、もちろん俺には考えがあるが……」
黙って考え込んでいたマリリンも意見を言う。
マリリン「さっきも言ったように番組に出演してる奴らは、ヤラセに納得して出演している。主に金銭関係が多いのだが、他にも利点がある。例えば人間関係とかな……」
紫はんぺん「あっ、そうか‼」
紫はんぺんはマリリンに言われて気付く。
優の人間関係。
確かに以前よりは改善しているが、それでもクラスメイトと心の溝があるようだ。
クラスメイトと一体になり努力する行為。
ヤラセであっても共同作業で一緒に頑張れば、距離が縮まるだろう。
それが狙いだ。
マリリン「まあ先生の勘はともかく、優ちゃんが番組に出演するつもりなら、サポートするがな……」
まんじゅう@ダイエット計画中「私が一番手伝うンゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
優が何を選択しても手伝うつもりの4人なのだが、先生が無駄にやる気になっているのが逆に心配になる。
余計な事をやらなければ、いいのだが……
優は悩んだが、結局出演することになった。
おそらく優も、お金以外の利点に気付いたのだろう。
出演を了解してから、撮影が開始される。
有名なアイドルの男性と一緒に登校風景を撮影したり、クラスでの勉強風景を撮影する。
長縄跳びの企画の許可を取るために、断れないように撮影しながら男性アイドルが校長先生に、お願いさせる。
クラスの皆に頼むのも、同じやり方だった。
長縄跳びの練習も撮影したが、アイドルの仕事があるので後は自分たちでやってくれと丸投げされる。
困っている生徒たちだったが、そこに……
「狼狽えるな、蛆虫ども!!!!!!!!ンゴーーーーー!!!」
軍服を着た、まんじゅう先生が生徒たちの前に現れた。
ついでにジャージ姿のレアチーズと紫はんぺんも一緒にいた。
紫はんぺんは、金髪だったが坊主にされていた。
まんじゅう先生は手に持ったムチを振って生徒たちに言う。
「(-_-)/~~~ピシー!ピシー!お前ら蛆虫どもを一人前してやるンゴ!!!!!!!!まずは体力作ちに校庭をランニングンゴーーーーーー!!!」
とムチを振り回す先生だったが、馴れていないせいかムチの動きが滅茶苦茶だった。
優のクラスの皆は、驚いて逃げるように校庭を走り出す。
それを見て優は……
「まんじゅう先生はクラスを一つにするために、自ら嫌われ役を……」
と尊敬と感動の眼差しで先生を見ている優だが、レアチーズと紫はんぺんは……
『『深く考えずに面白そうだから、やっているんだろうなあ……』』
と思っていた。
「やっているわね。」
背広姿の金髪ロングの女性が、優や紫はんぺんとレアチーズに話しかける。
事情を知っているみたいなので、マリリンの一人なのだろう。
彼女は大きなトランクを二つ運んできた。
「待ってくれえー。」
大きなカバンを持った岩田が息を切らせてやってきた。
「私のほうが大きな荷物二つも持ってきていたんですけど、岩田さん高齢でも少しは運動したほうがいいわよ。」
「わかっているが……前向きに検討しよう……」
やらないやつだな、これ。
トランクの中から、形の変わった義手や義足が入っていた。
「資金が貰えたから長縄跳びに適した義手と義足を作ってみたよ、使い勝手など色々感想を聞かせてね。次に反映させたいからね。」
おそらく、父親のエロ小説の印税だろう。
皆で準備万端の状態で生放送の日を迎えるのだった。
続く