第24話、戦場の肥やし
第24話、戦場の肥やし
前回のあらすじ
紫はんぺんはマリリンが作った動画を観る。
ゲームのOP画面が表示される。
それと同時に動画でよく使われる、じっくり音声が語り始める。
「うほほーーーーーーーーーい、謎FPSの時間だぜ。今回もベータ版のテストに当選したので、みんなに開発中のゲームを紹介しますぞい。今回のゲームのタイトルは錬金術ロワイアル。バトロワ系FPSですな。」
画面が切り替わりオプション画面に変わる。
「まずは恒例の視野角チェック。ふむふむ、120度まで替えれますな。ベータ版でこれは優秀ですぞ。視野角オジサンもニッコリですなw」
それからキャラクター選択画面へ。
10人くらいの男女のキャラクターが表示される。
「金髪の小さな男の子や鎧の大きな男など、様々いますな。とりあえず太股の凄い女の子でプレイしますぞい。」
選択画面が終わり待機時間へ、数分後ゲームが始まりマップのどこかにランダムに配置される。
「ゲームが始まったね、まずは拾える素材をいくつか集めて魔力で捏ねると……」
武器が錬成される。
「おお!Ⅿ4N1が出来たよ、後は弾を作って近くの敵に奇襲をかけますぞい。」
弾丸も錬成して他のプレイヤーを襲うマリリン。
だが、じっくり音声動画投稿者が持つ特有のデバフ、バレルが90度曲がったようなエイムのせいで奇襲しても倒すのに苦労していた。
なんとか弾幕でゴリ押して、キル数を稼ぎつつ素材を集める。
それから町のような建物の多いエリアに移動してきた。
そこの建物の一つに大きな釜のある部屋にはいった。
「これは錬金釜ですな、これに大量の素材を入れると、更に強力なアイテムや装備を作ることが出来ますな。早速作ってみますぞ。」
マリリンは適当に持ってる素材を大量に釜に投入する。
そして作られた物は……
「核ミサイルのボタンって、なんだよ……」
核ミサイルが使えるバトロワなんて……まあ、実際にあるんですけどね。
他にも色々試しで素材を釜に入れて色々作る。
ハイポーションやエリクサーなどをいくつか作ったあとに、釜から紫色の煙が出てきた。
「うわあ、錬成を失敗した失敗した失敗した失敗した。毒ガスが発生して別の敵に位置がバレるぞ。全力で退避ですぞーーーーー!!!」
というわけで、建物から距離を取る。
まあ、わざと失敗して釜を使えなくするなどの駆け引きもありそうですね。
さて、最終局面で残りはマリリンを含めて4人。
お互いに様子を見ていたが、マリリンが動き出す。
「スイッチオン‼」
マリリンは核ミサイルのボタンを押してから安全エリアの外に出て隠れる。
外のスリップダメージでHPをゴリゴリ削られるが、それよりも早く作ったハイポーションやエリクサーでHPを回復させる。
その間に核ミサイルが安全エリアに打ち込まれ、残っていた3人の敵を吹き飛ばす。
そしてアナウンスと共に、マリリンのキャラがチャンピオンと表示される。
「チャンピオンになれましたぞ。」
「コラー!マリリーーンーーーーー!!!」
喜ぶマリリンの音声に、怒る音声が現れた。
「安全エリアに核ミサイル打ち込んで、自分は外で上級国民ムーブとか卑怯すぎる。画面の前のピュアボーイたちが真似するだろーーーーーーーーーーーー!!!」
「よく来たなポルナレフ、このFPSは最も卑怯な奴が勝つゲームですぞ‼」
相方のポルナレフが現れて、ここからじっくり音声名物の掛け合いが始まるのだが、思ったより長くなりそうなので、続きは次回へ。
続く