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欠損少女  作者: 同時斬
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第21話、血糖値、血圧、コレステロール値を気にする美少女とは……

第21話、血糖値、血圧、コレステロール値を気にする美少女とは……




 今日も先生は優のウチで食事を食べた。

最近は自分の部屋や外食より、優の作った食事を食べに行くことが増えた。

別に食費をケチっているわけではないが、


「美味かったンゴーーーーーーー!」


と、美味いのが最大の理由だ。

あと、栄養のバランスもよかった。

怪我をしてから、優は健康に気を使うようになって、料理も栄養を考えて作るようになった。

偏食へんしょくの多い先生も健康は気にしているのだが……

運動不足なうえに漢方薬かんぽうやくなどに頼っていた。

アマゾネスの欲しいものリストが、オバちゃん化してきているのに早く気付たほうがいい。


「さてと、仕事でもするンゴかねえ。」


部屋に戻ってきた先生は、机の上のPCをつけて仕事をしようとした。

だが、執筆しっぴつを始める前に、メールが届いていることに気付く。


「おっ、メールンゴねえ。仕事のメールかねえ?」


宛先を見ると、先生の作品をコミカライズしている金沢かなざわ先生からのメールだった。

原稿が完成したので、まんじゅう先生にチェックして欲しいとのことだ。

絵は、とても上手く、内容も先生の作品を漫画で表現されている。

嘔吐おうとする人もゲスな人も絶賛ぜっさんする出来だった。


「文句ない出来ンゴけどなあ……………………………………………………」


まんじゅう先生は、金沢先生と初めて会った時のことを思い出す。

あっ、またこのパターンですか……




 数年前……

始めて先生の作品がコミカライズされる事となった。

その日も先生はスーツ姿で化粧して猫を被っていた。

初対面しょたいめんは、だいたい猫を被る先生だった。

金沢先生は仕事が忙しいそうなので、金沢先生の仕事場で顔合わせすることになっていた。

付き添いの浜口が先生に言う。


「くれぐれも変なことせんといてや、先生。」


「わかってるンゴ、任せるンゴよ。」


先生がやってきたのは、超高層マンションだった。

電子ロックを解除して、中に入る。


「月刊、命を大事に、に連載しているだけあって金持ってそうンゴねえ。」


と内装みて感想を漏らす先生。

エレベーターでマンションの47階まで登る。

47階は、主に金沢先生の自宅と仕事場の階だった。

仕事場の待合室で待機する浜口と先生。


『またゴリラとかじゃないンゴかねえ……』


と考えていた先生。

しばらくすると、金沢先生が待合室にやってきた。


「ヤアヤア、オマタセシマシタ。」


『ロ、ロロロロロロロロ、ロボットンゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』


やってきた金沢先生は、先生にはロボットに見えていた。

昭和の初めの頃に作られた青いボディの三色ランプが点滅している玩具のロボットだった。

手の部分がマジックハンドで金沢先生は、その手を先生の前に出す。


「あっ、どうも。」


握手だと理解するのに、少し時間がかかった、まんじゅう先生。

驚きながらも落ち着いた様子で、金沢先生に対応する、まんじゅう先生だった。

今回も大人しくなる、まんじゅう先生。

ロボットなのでゴリラと違い話していることが理解できるのは救いか。


「タメシニ、カイタモノヲミテモラエマスカ?」


そう言って金沢先生はバナナを1本、電子レンジに入れて4分間温めた。

すると、中から漫画雑誌が出てきた。

金沢先生はページをめくって、あるページになるとPCにそのページを取り込んで、少し加工してから印刷した。

それを、まんじゅう先生に見せる。


「ドウゾ。」


まんじゅう先生は、その漫画を見て驚く。

それは先生が金沢先生に依頼する予定の小説の漫画だった。


『????????????????????????????????????』


理解が追いつかない、まんじゅう先生。

電子レンジから出てきたのは、未来の漫画雑誌なのか?

盗作?ニワトリが先かタマゴが先か?

ツッコミどころ満載だが、まんじゅう先生は……


「素晴らしい出来だと思います。」


面倒なので、まんじゅう先生は考える事を辞めた。

それで、このまま金沢先生に任せることになったのだった。




 そして現在。

まんじゅう先生はメールで漫画のOKを出して送信した。

まあ、金沢先生もメールでのやり取りなら、特に問題なかった。

それから少し伸びをして、


「さあ、原稿の続きを頑張るンゴーーーーーーー!!!!!」


漫画のことを忘れるように、先生は仕事の原稿を頑張るのだった。




続く




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