第20話、先生の思い付き〈2日で忘れる〉
第20話、先生の思い付き〈2日で忘れる〉
今日は優も会話に参加するので、ツブヤイターではなくREINに皆集まることにした。
優が家事や宿題を終わらせてINしてくる。
ゆんゆん「こんばんはー。」
レアチーズ「こんばんはだお('◇')ゞ」
紫はんぺん「うっす。」
レアチーズと紫はんぺんが優に挨拶する。
だが、先生とマリリンは話が盛り上がっていて、優がINしてきたのに気付いていないようだ。
マリリン「中国で人気になりたいなら、やはり1番理解しないといけないのは、日本との違いを良く理解することだ。例えばアニメの評価の基準も日本とは異なる。日本は手書きでも技術の素晴らしい作品は褒め称えるが向こうはそうじゃない。金をかけた3Dアニメが評価されて手書きだと見向きもされない。……色々と意見もあるだろうが、日本とは違うと考えないといけない。」
まんじゅう@覚醒した「ほうほう、なるほどンゴーーーーー!!!!だから最近、質の悪い3Dアニメが増えているンゴね!!!!」
何やらマリリンの知識を先生が真剣に聞いているようだ。
内容から察するに、先生の作品を中国で展開するみたいだ。
マリリン「中国にも日本のネット小説のようなものはある。勿論日本と似たような作品、異世界転生やMMORPGなどの作品もあって人気も高いが、やはり文化の違いか日本のものと少し違う。」
ゆんゆん「へー。」
優もマリリンの話を関心しながら聞く。
まあ、REINだから文字なのだが、そこはねえ……
マリリン「日本だとニートやブラック企業の社畜が死んで神様に異世界転生させてもらうのが普通だが、向こうは転生前から金持ちでエリートな人が死んで異世界転生しても金持ちでエリートになる作品が多くて人気がある。」
紫はんぺん「それって異世界転生する意味あるのか?」
マリリン「俺に言われてもな……あとMMORPGなのに主人公一人が無双して活躍して皆から褒められて慕われるのが多い。」
紫はんぺん「それMMORPGの意味ないのでは……」
マリリン「まあ俺も、そう思うよ。チームワークとかが面白いのがMMORPGだからな。あそこは改造ツール使っても勝ちたい人が多いところだから、自分さえ良ければいいという考えなんだろうなあ。」
まんじゅう@捕まった「なるほどンゴね、ためになるンゴ‼」
先生は何かにメモを取っているようだ。
そして話を聞き終わると、
まんじゅう@垢BANされた「わかったンゴーーーーーーー!これを元に新作を考えるンゴーーーーーーー!!!!!」
と言ってログアウトしてしまう。
結局、先生は優が来ていたことに気付かなかった。
マリリン「おっと、優ちゃん来ていたのか。先生に相談かな?」
ゆんゆん「いえ、ただ雑談したかっただけですし、なんだか仕事忙しそうですし……」
マリリン「仕事というより……金儲けなんだよなあ……3日くらい前は仮想通貨で儲けたいって話だったし、その前はFXで儲けたいって言っていて、さらに前は不動産で儲けたいって言ってたんだよなあ……」
ゆんゆん「あはは……でも、マリリンさんは物知りですね。」
マリリン「そういうのはやめてくれ、巨乳の委員長のセリフ言いたくなるから。」
紫はんぺん「また2日くらいで今日のこと忘れて、別の思い付きの相談してくるだろ。」
レアチーズ「そんな事ないお、夕食食べて満腹になるまで覚えてるお(-_-メ)。」
紫はんぺん「俺より酷いこと言ってるぞ、お前。」
マリリン「まあ、それ以前に先生の作品が向こうの検閲に引っかかると思うけどね、海外は日本よりエロとか厳しいからなあ。」
マリリンに言われて、三人は先生の作品を思い出す。
ブレスキ<ブレイブ・スキル・オフライン『レベルもステータスもスキルも性格も、最低最悪のごみクズクソ馬鹿役立たずだが、テンプレ展開で魔王になります。』の略〉の挿し絵が頭に過る。
紫はんぺん&レアチーズ&ゆんゆん「あーーーーーーーーーーーーーーーーーー。」
三人は、多分駄目だろうな……と悟った。
先生、楽して金儲けしようとせず、普通に作品書いていきましょう。
とりあえず、仕事しろ!!
続く