第13話、先生は人でなし、というよりロクデナシ
第13話、先生は人でなし、というよりロクデナシ
その日は、珍しく紫はんぺんのみがREINにログインしていた。
先生は、原稿の仕事。
レアチーズは、好きな野球の観戦。
マリリンは、何か色々やっていた。
まあ、先生は仕事サボってツブヤイターしてそうだが……
紫はんぺん「誰もいないならログアウトするか……」
と思っていた時、誰かがログインしてきた。
それは優だった。
ゆんゆん「ふえええええーーーーん(/ω\)」
優のネームは、友達のいない魔法使いみたいなネームだった。
困っているみたいで、ログインしていた紫はんぺんに相談する。
ゆんゆん「ネットを調べていたら、先生の悪口が……」
紫はんぺん「あぁ……うん、先生だからなあ……そういうの多いから気にしない方がいいよ。」
先生の日頃が日頃だからなあ。
アンチも多いだろうし、仕方ないね。
ゆんゆん「それにツブヤイターのトレンドで、まんじゅう先生が人でなし。だって……」
紫はんぺん「あー、それか……またアレをしているな。ちょっとツブヤイターの方に替えるから。それ先生の定期的なやつだから、問題ないよ。」
そう優しく優に教えて、紫はんぺんはREINをログアウトした。
ツブヤイターにログインした紫はんぺん。
やはり仕事をサボって先生がツブヤイターで、何かをしていた。
まんじゅう@私はBOTです「新刊の書籍できたから、みんな買って買って買って買って買って買って買って買って買って買って買って買って買って買って買って買って買って買って買って買って買って買って買って買って買って買って買って買って買って。」
紫はんぺんは頭を押さえながら、先生のコメントを見る。
頭痛が痛い。
新刊の原作書籍やコミカライズされた自分の作品の本が出るたびに、こうやって自分でツブヤイターを使って販促もしている。
出版社の販売だけだと売れないと考えている先生。
今はBOTのフリして手動で、何度も同じ言葉を繰り返して、みんなに買ってとつぶやいている。
おそらくBOTイコール人じゃない。
それで人でなし、とトレンドになったのだろう。
いったい、これ何時間やってたんだ?
紫はんぺん「おい、三十路のブス豚。」
まんじゅう@ああっ⁉「セクハラ、パワハラ殺す!!!!!!!!」
紫はんぺん「BOTじゃないじゃん。」
まんじゅう@しまった「やばい、バレた!!!!!!!!」
紫はんぺん「みんな気付いていたんだろうけどな……」
紫はんぺんは優が先生を心配している事を話す。
優が心配していると知った先生はBOTのフリをやめる。
まんじゅう@反省「ならば、普通にしつこく買わせるようにコメントしまくるンゴ。」
これで人でなし、のトレンドは消えるだろうが……
その前に原稿書けよ、と思う紫はんぺんだった。
翌日。
マリリンがツブヤイターで先生にアイディアを言う。
マリリン「優ちゃんは鉛筆でノートに字を書く練習しているらしいけど、タブレットでやると手が汚れないし、紙も節約できるから、いいと思うんだよね。」
まんじゅう@下級呪術師「そんな高い物を、どうやって手に入れるンゴ?」
マリリン「先生がアマゾネスの欲しい物リストに書けば貰えるでしょ。」
流石に、そんな高価な物を……と先生が思いつつ書き込む。
すると、すぐさま誰かが買ってくれた。
まんじゅう@中級呪術師「ふおぉっ⁉」
マリリン「流石、先生wあとは先生が渡すなり、匿名でプレゼントするなり、好きにすればいいかもですね。」
まんじゅう@上級呪術師「匿名でプレゼントするかねえ、私から渡すと恐縮するだろうしね。匿名は……」
先生は何かいい匿名を考える。
マスクのプロレスラーの本名とか、よくある足長おじさんではなく。
なにか自分らしいネーミングを……
まんじゅう@呪術師クビになりました「アソコ長おじ……」
マリリン「やめんかーーーーー!!!」
と、全力でツッコミを入れるマリリン。
こういう所が、ロクデナシなんだよなあ先生。
続く