第11話、優の手伝い(*^▽^*)
第11話、優の手伝い(*^▽^*)
前回から先生は簀巻きにされたまま、床に転がされている。
日頃の行いのせいだから、仕方ないねw
「全く、マスコミが一人も居なかった良かったものの、居たらどんなスキャンダル書かれて、ウチの会社が被害受けたか、わかっとるんか先生?」
と怒る浜口。
「ふぉ⁉一人も居ない?」
理恵は簀巻きの状態のまま器用に立ち上がり、ベランダから外の様子を見る。
確かにマスコミらしい人物は見当たらないし、隠れているような感じもない。
「本当に居ないみたいンゴねえ……」
「最近、政治家の汚職事件や芸能人の不倫騒動があったからなあ、そっちに全部行ってもうたんやろうな。」
「(* ̄- ̄)ふ~ん…………………………」
まあ、邪魔だったから居なくなってくれて嬉しいが……
だが、何故か最近都合がいい事が多いのが気になる理恵だった。
「それはともかく、先生は原稿を仕上げてもらうで、もう締め切りは過ぎてるんやからな。」
と浜口は言いつつ、理恵の首根っこを掴んで作業部屋まで引きずって行く。
理恵は暴れながら言う。
「今、スランプなんだンゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!産みの苦しみなんだンゴーーーーーーー!!!!出産と同じで大変なんだンゴーーーーーーー!」
「先生は年齢イコール彼氏いない歴やから、そんな経験無いやろ。」
「ぐはっ!!!!!」
理恵は精神にクリティカルのダメージを受ける。
まあね……
「便秘みたいなものンゴーーーーーーー!!!!5日くらい出ない便秘みたいに、結構辛いンゴーーーーーーー!!!!!」
「先生は肉ばかり食べ過ぎなんや、食物繊維取るために、もっと野菜も食わなあかんで。」
その例えは、いかがなものかと……
優ちゃんも居るのに。
「先生⁉」
心配そうな優。
まあ、原稿書かされるだけだから、心配ないんだけどね。
「まだ、優ちゃんとこの家事もやらないと、いけないンゴ。」
「あっ、それなら時間をかければ一人でも出来ますので、問題ありませんよ。」
優の遠慮が理恵の逃げ道を潰す。
いい加減観念して、理恵は仕事した方がいいと思う。
「……」
浜口は優を見て少し考える。
そして何か思いついたのか、優に頼み込む。
「ちょっと嬢ちゃんに頼みがあるんやが、先生の仕事の手伝いをしてくれへんか?家事は、おっちゃんがやっておいたるわ。これでも一人暮らしが長かったから、家事は先生より上手いで。」
優は少し悩んだが、先生の仕事ぶりを見たかったし手伝いができるなら、やってあげたかったので浜口の提案を優はOKした。
1時間後、机に座って悩み続ける理恵。
優は理恵の横に椅子に座って、目を輝かせて理恵の執筆活動を見ていた。
「先生、ファイトーーーーー!!!」
と純粋に声援を送ってくる。
普段なら浜口の目を盗んでツブヤイターをするが、流石に優の夢を潰すような事はできない。
『はまぐちいいいいいいいいいいいいーーーーーーーーーーーー、おぼえていろンゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』
と浜口を恨みながら、5日溜まった便秘を捻り出すように作品が生み出された。
タイトルは、ブレイブ・スキル・オフライン『レベルもステータスもスキルも性格も、最低最悪のごみクズクソ馬鹿役立たずだが、テンプレ展開で魔王になります。』だった。
続く