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隣の港南中央ちゃん!  作者: なっかのう
シーズン1
4/4

第3話「屋上」

今日の午後の授業は国語だ。担当が鬼教師の教頭らしい。ただ何だか違和感がする。


「先生、千南さんが居ません。」

「弘明寺くんありがとう、なんで居ないんだろうね。千南さん授業抜けることなんてなかったのに。」


 千南さんがいないのに気づいたのは、親友の弘明寺だ。千南さんと弘明寺は席が隣なので、これは不思議なことではない。にしても、さっきまで話していた千南さんが、突然姿を消したのは妙だ。いつも授業をサボるなんて全くなかった千南さんが消えて、俺は心配でしょうがなかった。


「先生、ちょっとみてきてもいいですか?」

「神尾、どこ行くんだ?」


 俺は、消えた千南さんを探すことになった。2年生の教室は三階だ。この上は3年生、下には1年生の教室、購買部などがある。他のフロアならすぐに目撃情報が来ると思うし、人がいなそうな屋上に行ってみることにした。


「おーい! 千南さーん!」

「来たわね」

「えっ?授業戻りましょうよ!」

「なにをすっとぼけてるの?」

「何のことですか?」


「あなた、港南さんのことどう思ってるの?」

「今聞きますそれ!?」

「ずっと...... 聞いてみたかったの」


 どうやら千南さんは、あえて授業前に屋上に行き、神尾が心配して探しにくるのを見計っていたらしい。この時間なら、他の生徒も授業中なので来ないし、邪魔が入る心配がない。しかも神尾がよく使う屋上に来た。本当に計算高い女子だ。


「さっき、間接キスの話でこっちもなんだかもどかしくなっちゃって」

「千南さんもそうなるんですね」

「で、どうなの? 港南ちゃんのこと」

「うーん」




 一方その頃、そんなことが起きているのも知らずに、私は神尾くんもなかなか戻ってこないので、とても心配になっていた。教室もざわざわとしていた。


「神尾くん、全然戻ってこないなぁ。先生! 神尾くん探してきます!」


 私は、教室を抜け出して、急いで探しにいった。神尾くんが屋上をよく使うことは、私も知っていたので、とりあえず屋上に行くことにした。


「あーやっと見つけた! あれ?」


 私は、妙な風景を見た。話は聞こえなかったものの、千南さんと神尾くんが二人で話している。なぜあの二人が話しているのか、気になってしょうがなかった。とりあえず、屋上の扉から二人を覗くことにした。



 しばらくすると、屋上の扉から港南ちゃんがこっちを覗いているのを俺は気づいた。


「あっ港南ちゃん! ごめんごめん!」

「神尾くん? なにしてるの?」

「見つかってしまったわね」


 結局、千南さんに俺の内心を言うことはなかった。だが、これからも千南さんは追求してくるに違いない。そして、三人で教室に戻る頃には、授業は終わっていた。さすがに、授業中に抜けたのであとで先生にこっぴどく叱られた。しかも、俺がさっきやたら女の子と話していたのを、弘明寺と問い詰められた。


「神尾、さっきめっちゃ女の子と話してたよな」

「うん、別に変なことは話してないけど」

「ん?なんか怪しいな。その言い方」

「いやいや、世間話世間話」

「本当か? 女子と二人で話してるのってろくなことないと思うが」

「ほんとだって」

「俺みたんだよ。千南さんの飲んだコーヒーをお前が飲んでるとこ」

「あれは、無理やり飲まされただけだって」

「無理やり飲まされた?なかなかやるなぁ」


 弘明寺は、中学から同じ学校で、良き友達でもあり、同じ港南ちゃんを狙っているライバルでもある。ただ弘明寺は、最近服がいつも量産型大学生みたいで、正直女子からあんまりいいとは思われないと思う。こんなことを考えていたら、授業が始まった。


「最後は社会の授業ですよ〜」

「えっ、仲町台先生!?」

「なにか文句でもある? 神尾くん?」

「いや、別に」


今日は仲町台先生によく当たる。好きな先生ではないので、いい気分ではないし、この先生の授業はいつも寝てしまう。と思っていると、隣の席の港南ちゃんに声をかけられた。


「神尾く〜ん、これわかる?」


 なんと、港南ちゃんに勉強を教えられるとてつもなく熱い展開。これは夢なのか?しかも社会は俺の得意教科。大チャンスだ。これは逃すわけにはいかない!


「えーと、なんだっけ? 徳政令とくせいれいじゃない?」

「おーすごい! じゃあこれは?」

御家人ごけにんじゃない?」

「すごーい!」


 俺は港南ちゃんに良いところを見せることができたと思ったのだが、教科書を眺めていると、全て間違っていることに気がつく。これは無念。答え合わせも終わってしまったので、港南ちゃんからの評価が逆に下がることとなってしまった......


「はい、というわけで社会の授業を終わります。今日のお知らせはないので。下向して構いません。ではさよなら〜」

「終わったぁ。本当に今日は疲れたよ。早く帰ってテレビ見よう!」

「神尾くん」

「千南さん! 急にどうしたんですか?」

「ちょっと来て」

「えっ!」


早く帰宅しようと思っていたら、千南さんに呼び止められた。果たして、どこに行くのだろうか。


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