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拍手 020 百十五話 「王子様」の辺り
「ここにもおーじさま……」
「いや、だから! そういう目で見られたくなかったからね!」
「まあ、嘘を吐かれた訳ではないから、いっか」
「良かった……ありがとう」
「でも、皇子様なのに、護衛も付けずにふらふら街に出ていいの?」
「いや、護衛は付いていたよ。ただ、君の目に触れないようにしていただけ」
「へー」
「それも、臣籍降下しちゃえば、なくなるんだけど」
「降下したって元皇子だし、どうせ貴族なんでしょ? やっぱり護衛は必要じゃん」
「うええ……」
「生まれた場所が悪かったね」
「贅沢な話だけど、本当にそうかも……」
悩めるクイト、いやクイトシュデン皇子。




