拍手 175 二百七十二「同盟」の辺り
「大体ねえ、私達が最後に再起動されるって事自体がおかしいのよ!」
「まだやってたの?」
「まだ、じゃないわよ! キャセア。あんたは本当にいいの!? このままで!」
「別に」
「だーかーらー! 別に、じゃないでしょ! 別に、じゃ!」
「私達は支援型で、都市の運営を円滑に進めるのが本来の姿。だから、別にいい」
「ダメだこりゃ。……ナーニカは、このままでいいの?」
「少し寂しい気もしますが、こうしておしゃべり出来る今が楽しいので、問題ありませんわ」
「……そりゃ、長い事凍結されてたからね。ええ、再起動してもらえた事には、主様に感謝してるわよ、私だって。でもね!? もう少し、私達の事も思い出してほしいって思っても、いいじゃない!?」
「そういえば、ラエル姉様は本編でも名も出たし、おしゃべりもしていたんですってね」
「本当にね! ラエル姉様だって、極地の支援型のはずなのに。どうしてこうも差が出るのよ」
「そこは支援型の序列がものを言うと思う」
「キャセア、あんたこの話しには乗り気じゃなかったんじゃないの?」
「暇だから」
「あーもー!」
「でも、十二都市全てが再起動し、かつ同じ主を持ったのだから、裏機能が起動するのではないかしら」
「ああ、あれね。でも、本当に起動するのかな?」
「どうでもいいや」
「あんたには聞いてないわよキャセア」
「とりあえず、起動の前にはティーサ姉様から号令があると聞いています。それが来れば、あるいは」
「そうね。ティーサ姉様からの号令……何を言われるんだろう……」
「しっかりしてください、イルテ姉様。私達三体の中では、あなたが一番年長なんですから」
「わかってるわよナーニカ……でも、ティーサ姉様は厳しい方だから……」
「何か悪さした訳でもないのに、イルテ姉様は小心者」
「うるさいわね! あんたにはわかんないわよ! キャセアはせいぜいラエル姉様に嫌味を言われてればいいのよ!」
「理不尽」




