金の小野と銀の小野
数年前の学校祭の時に強制的に劇をやらされることになりました。
結局やりませんでしたが、そのときに作った台本を見つけたのでちょっと手を加えて小説として投稿してみました。
これってファンフィクションにした方がいいのかなぁ・・・。
昔々、森に二人の木こりがいました。
現代風にいえば林業業者(個人経営)です。
まあ、名前は小野(仮名)ということにしておきましょう。
あ、二人いるんだった。
だったら片方は小野金太(仮名)、もう片方は小野銀太(仮名)でいっか。
そして実は二人は兄弟って言う設定であった。
実はまだ木こりですらない。
ある日、彼らのオヤジに金を渡され、
「てめーらいい加減働け、いつまでニートやってんだ。それで斧でもかって林業でもやれ」
と言われました。
これが木こりになった理由でした。
さっそく金太と銀太は斧を買いに行きました。
「「斧ください」」
「それじゃあ、この「錆びた斧」と、「血塗られた斧」、そして「執行人の大斧」、どれか選べ!値段は統一してやる!すべて死人の遺品だから!」
「「執行人の大斧で」」
執行人の大斧
攻撃力1200
分類・大剣
切れ味・緑
二人はこれを購入しました。
二人は翌日から結構真面目に働き始めました。
ある日、いつもどおり低血圧でなかなか起きれない銀太をおいて金太は先に木を切りに行きました。
その日は泉の畔のそれなりの大きさの木を一本切ることにしました。
執行人の大斧でたたきつけると、木は倒れました。
ですが、その勢いで執行人の大斧を飛ばしてしまい、泉に落ちました。
落ちる時の音は「ポチャン」でも「ボチャ」でもなく、「ズドーン」でした。
「オレの執行人の大斧がああああああああ!!あれ無駄にたけぇんだぞ、対して強くもないくせに無駄にいい素材要求してきやがって!!」
死んだハンターの遺品らしいですが。
金太が嘆いていると、池から神が出てきました。
「あなたが落としたのはこの金の斧ですか、銀の斧ですか?」
「いえ、私が落としたのは執行人の大斧です」
「そうですか、あなたは正直ものですね、この金の斧と銀の斧を差し上げましょう」
そう言って金太に二つの斧を渡すと、泉の中に消えていきました。
「ちょ、執行人の大斧は!?」
最初はそう言っていましたが、金の斧と銀の斧があまりにも美しかったので、笑いながら帰って行きました。
午後
銀太が昼飯を食っている最中に金太が帰ってきました。
「なんだそのきれいな斧!?」
「それが泉に執行人の大斧落としたらくれたんだよ、執行人の大斧は奪われたけどな!」
「ちょ、俺ももらってくる」
銀太は速攻で出て行きました。
銀太は泉に到着するなり執行人の大斧を投げ捨てました。
すると、泉から神が出てきました。
「あなたが落としたのはこのアポカリプス(レジェンド)ですか?それともこのバハムートティアですか?」
「なんかゲームの武器になってる!?アポカリプスってアイテム神から盗まなきゃ手に入らないよね!?バハムートティアってドロップ率低いよね!?」
「時間切れ、執行人の大斧も返してあげません」
神は泉の中に戻って行きました。
「くそやろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
このとき、何故か怒りの矛先は金太に向きました。
その夜、銀太は金太が寝たことを確認すると、銀太は銀の斧に手をかけました。
「何やってんだ?」
金太に見つかりました。
「うおおおおおおおおお、その斧もよこせえええええええ!!」
「銀の斧返せええええええええええええ!!」
二人の小野さんは斧を打ちつけ、戦いあいました。
そして、夜中なのに叫びまくって近所迷惑をかけた挙句勝利したのは金太でした。
「ハッ、金の元素は銀の元素よりも質量たけーんだよ、バーカ」
キャラが変わっています。
「くそおおおお!!」
「銀の斧に振れたこと、万死に値する・・・死ねええええええ!!」
カキーン!
という音が響き、銀太に振り下ろされた斧は他の斧に止められていました。
「てめーは、神!!神じゃねぇか!?」
金太は驚きました。
「そう、神だ。でも・・・神は神でも死神だぜ!」
実は死神でした。
「ちょ、死神って人をノートで殺すんでしょ!?」
まあ、月もでていますね、今夜は。
「まあ、そんな奴もいる。つかなぜ死神で鎌じゃなくてノートがでてくる!?」
現代社会の人なんてそんなもんでしょ。
「マスメディアの影響だ」
マスメディアは凶悪です。
「関係なっ!?漫画とアニメでしょ!?それと映画でしょ!?」
銀太がツッコミを入れるが、銀太の存在は忘れ去られています。
「そんなことはどうでもいい。ハラワタ見せろやああああああああああああああああ!!」
「ぐぎゃああああああああああああああああ!!」
金太は死にました。
ハラワタを死神と銀太に見せて。
HAPPY END
馬鹿ですね、私は。
こんな馬鹿が私の他にもいたと思えば呆れるだけです。