十二話 爆誕。魔王と龍人とバランスブレイカー。
ー遂にエンドゲームが始まったー
参加チームは
ナルガム王国 風間千道、一ノ瀬海瀬、レオ、アイ、俺だ。
レルムニッド 参加者不明。
亜人王国 悪魔三匹 奴隷二人。 (うち、奴隷二人は衰弱死と反逆。)
ルールは特にない。
が、唯のひとつだけルールがある。
それはシャドウファイトだ。
これには決闘式、多数対多数の戦争式、そして暗殺もしくは反逆者による決闘をシャドウファイトと呼ぶ。
「それでは、これからエンドゲームをはじめます。各チームは現在の人数を報告してください。」
見たところ亜人王国は一人だ。
「悪魔よ。この数日で仲間を失うとは。貴様に参加資格はない。滅する。
ライトニング ホーリー ブラスト。」
鏡のようなものに凝縮された。いやされていた光が悪魔を消す。
「私はこの第八位階の聖魔法を保有している。私の監督するこれには抜け道などない。」
「困ったね。」
「レオ。いまここで決着を着けよう。」
「えっ。」
「ナルガム王国の代表リョウ。レルムニッド陣営に五対一の勝負を提案する。」
「レルムニッドの代表アレバンズ·ハッター。請け負う。」
「監督じゃなかったのか。それにアレバンズって。」
「そうだ。貴様が殺したのは私の息子だ。あぁ、エンドゲームで優勝させてあげれたのに。」
悲しみに浸っている?それとも...
「俺が敵討ちを。殺しに手を染めれてうれしいよ。ありがとう。あぁ、頭が痛いな。頭がアタマアタマアタマアタマアタマアタマアタマアタマアタマアタマアタマァァァァァァァァ」
これは覚醒!?いやこれは魔人化!?でもなんで。
ーーーッ!?見落とした?何を?魔人!悪魔だ。さっきの攻撃は悪魔を滅したんじゃない!殺したんだ。
本来、魔族は光属性で完全に滅するが。だが上位魔族になると聖水と日光でないといけない。
そして身体を失った悪魔が生命を、心の弱みに漬け込んで侵入した!?
だとしたら...
「これが生命体。これがあればッフッハハハハハハハ!!来い ゲート。」
あんな扉生け贄召喚や代償魔法でなければ...どっちも!?
人体で上位の存在を呼び出し、代償魔法で魂と引き換えに上位の存在を覚醒させる!?
「ゲートの力を魔族と魔王に血と涙を。仲間の盃をも生け贄に!ケッケッケ。ケケケケケケケケケヶヶ。」
ゲートが開く。レルムニッド陣営の残り四人も生け贄に。角が。曲がっていつつも尖っている。
爪は禍々しい。堕天使とも悪魔ともとれる本体が四つの心臓を咀嚼した。口からではない。直接、胸から。
尻尾こそ悪魔その物だ。
「ククク。まだだ。マダマダ。生け贄にこのからだをっ!」
俺の予想はどれも外れていた?...!これが生け贄の正体じゃない!あのゲートは進化に必要なエネルギーを。
心臓は人間の血を触媒に...本当にそうなのか?
なぜ?人間の血が..
脳内細胞が爆発しそうだ。だがこれも僅か数十秒の次元だ。
たどり着いた答えはー
俺の五対一の勝負を破棄しないこと。だから内容を守るために。ナルガムからだれも介入出来ないように。
人間の血を必要とした。
そして結果的に.......
「やっと。やっとだ。我が名は紅蓮の魔王。トドロキマゲン!!貴様の世界。燃やす。モヤスモヤスモヤスモヤスモヤスモヤスモヤスモヤスモヤスゥゥゥゥゥ!!!!」
「ナルガムよ。力を表せ。」
「良いだろう。龍人権!!」
俺の身体は角が生え、尻尾も生え、全身に長さ大小様々な剣が龍剣が装備されていた。
腰に日本刀形式が右左それぞれ二本ずつ。腰の後ろにナイフ二本。
太ももに投剣が合計三十本 。両肩に両刃剣一本ずつ。胸の辺りに短剣が二本。
そして―
―立派な翼と無限に剣が出る宝物庫。
剣はどれも魔剣も聖剣をも超え神剣...何てもんじゃない!神の剣を超える剣。真剣だ。
レオが独り言のように呟く。
「魔王も龍人化も始めてみた....」
「エンドゲーム。終章だな!!」