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硝子玉
それは二つの濁った硝子玉だ。
どう光を当てようとも、それを輝かせることは二度とないだろう。
硝子玉はテーブルの上、右端に転がっている。その前には、硝子玉に添えるように、箸が一膳と、麦茶の注がれた安っぽいプラスチックのグラスが置かれている。
その内、箸の前には飯を盛った茶碗や味噌汁、主菜が並ぶのだろう。
それでも、濁った硝子玉は只の飾り物である。どれ程香しく食欲そそる食事が並ぼうと、それを映すことは、無い。
そう、今は夜の八時。
夕餉の時間だ。
それは二つの濁った硝子玉だ。
どう光を当てようとも、それを輝かせることは二度とないだろう。
硝子玉はテーブルの上、右端に転がっている。その前には、硝子玉に添えるように、箸が一膳と、麦茶の注がれた安っぽいプラスチックのグラスが置かれている。
その内、箸の前には飯を盛った茶碗や味噌汁、主菜が並ぶのだろう。
それでも、濁った硝子玉は只の飾り物である。どれ程香しく食欲そそる食事が並ぼうと、それを映すことは、無い。
そう、今は夜の八時。
夕餉の時間だ。
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