表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鬼さんどちらへ?異世界の方へ  作者: もみもみ太郎
1/1

第1話 鬼も歩けば穴に落ちる。


ここは鬼界の緑が生い茂る昼下がりの公園。


「鬼さんこちら!手のなる方へ!!」


俺は今、5人の小鬼たちが元気よく鬼ごっこをしているのを少し盛り上がったところにある木影から眺めている。


俺の名前は 神叉鬼魎 鬼八 (かさきりょう おにはち) だ。見た目は、中肉中背で体脂肪は5%以下だと、一目でわかる肉体。髪は灰色に近い銀色。耳は少し尖り。口から鋭い牙が顔を覗かせ。瞳は、まるで見るものを射殺すかのようだとよく言われるからそうなんだろう。


そんな俺だか、先程から思っている事がある。


(鬼が鬼ごっこってなんだ?鬼なのに鬼になりきってるのか?…じゃぁ、逃げている鬼は何なんだ?…わからん…鬼が鬼のつもりで鬼を追いかけ、そして、鬼が鬼のつもりの奴から追いかけられ…触れられたら鬼のつもりになる…あ?意味わからねぇだろ!頭痛くなるわ!!)


俺はない頭で必死に考えてはいるが、鬼界では考えるのは苦手だが、頭の良い方だと思う。


「ふぁ〜…寝みぃし家に帰るか…おっ!?おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!???」


立ち上がり、帰ろうと足を踏み出した途端、先程まで無かったはずの大穴に吸い込まれるように落ちて言った。


穴の中は真っ暗で、どれだけ手を伸ばしても壁に手は届かず、上を見上げても、落ちてきた筈の入り口も消え、音もなく光もなく、ただただ浮遊感に見舞われ、少しして何かに足が着いたと思った途端に、視界が開けた。


「…なんだ…こりゃ…」


周りを見回すと、枯れた背の高い木々がこれでもかと言うほど生えている森に俺は呆然と佇むのであった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ