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やっぱり私は、君が好き  作者: クールホーク
4/14

遊園地は楽しすぎます!

ービズニー・アンドー

そこは、一言で言うと『夢の国』。


そんなところに、3泊4日で泊まりに

行けるなんて、夢みたいで……、

あり得ない。(しかも貸し切り!)


ほっぺたをつねったら、痛みを感じる。これは現実だ。



只今、○月×日△曜日、噴水公園

前。

集合時間は朝の6時。

だけど今は5時。。。

可哀想だけど、朝の4時半に

優を起こして、強制的に連れてきた。

だから隣には優がいる。


けどなんで……。

私の右隣に黒瀬がいるの?


「いやぁ〜、まさかセンパイ達と

泊まれるだなんて思ってなかったなぁ〜!」

「あのー……。なんで

てめぇ(黒瀬)がここにいんの? 」

「え? だってビズニーに行くんだもん」

「今5時。集合時間6時ね」

「いや、なんか朝早く起きちゃって、

窓から景色眺めてたら、

白瀬が家を出るとこ見たから、

俺も家出たって感じ」

そう。

私は黒瀬と幼馴染だから、

家が隣同士なのです!

「は? 私が朝起きたら、

うちん家ピンポンして、

『白瀬ちゅわーん!』って叫んで、

うちん家に入って来ようとしたじゃん」

「ハハハ!なんのこと? ww」


なーんかみんな、

「黒瀬君かぁっこいい!」

「黒瀬君やっさしぃ〜!」

なぁーんて言ってるけど……

絶対幻覚見てるって!

絶対宇島センパイの方がかっこいいし!!!


「白瀬ちゅわーん!

俺っちを睨まないでぇww」

「キンモ!!吐く!」

「!? w」

「響と黒瀬、仲良いね」

「優まで!? 本当にそう見える?

ホントだったら……、吐く」

「ホント〜w」

「オロロロロ」

白瀬は吐く『マネ』をした。

「何す……」

「あ!!響、ごめん!

家に忘れものしちゃった!

6時までには着くから、ちょっと待ってて!!」

「え!? 優!」


「なんで……? 」



「黒瀬!響といい感じに

なれよ!私の意図に気づいてね!」

優は小さい声でそう言い、

クスリと笑った。



「んー。暇だな」

「おーいおいおいおい(泣泣)」

白瀬は声を出して泣き叫んでいる。

「おい、いい加減泣きやめ」

「この状況で泣かないでいられる

かっての!」

「はぁ……。……なぁ、どっか行かね? 」

「え……? 」

白瀬は腫れた目で黒瀬を

見つめた。

「だって、優が待ってる……」

「いいから!」

「うーー。わかった。どっか行こ」

「うん。」

まてよ、白瀬可愛すぎない!?

なんか目が腫れてるせいかなんかで、

むっちゃ可愛く感じる!



「はぁ? 自分から誘っといて

どこ行くか決めてねぇのかよ!」

やっぱ可愛くねぇわ!

「あー。えっと……、

すみません」


パラパラパラ……


「ん? 」

突然、まるでこの時を

待っていたかのように、雨が大量に降ってきた。


「やば!傘ないよ!」

「どっか避難しねぇと」

「うわぁ!最悪!どっかお店とかないかな? ……、あ!黒瀬!金ある? 」

「カードならある……」

「オッケー!ここのホテルに行こ!」


「ん? ここって……、まぁいいや、

まさかそんな運悪くはねぇよな。

よし!行こうぜ!」

「ん? どうしたの? 黒瀬」

白瀬は首をかしげた。

「いや、なんでもねぇ。行こうぜ」



「1307室なら空いてます」

「わかりました。そこで

イイっす」

「えっと、大部屋でございますので、

お二人で、『32万円』になります」

「カードで」

「かしこまりまし……」

「おい黒瀬!くそたけぇけどいいの!? 」

白瀬は大きく目を見開いた。

「あ? 別にこの程度はどうってことねぇよ」

「……」

白瀬は呆れて、何も言えなく

なった。


「よろしいでしょうか? 」

「あー。オッケーッス」

「では、こちら鍵になります。

そちらのエレベーターでよろしくお願いします」

「うっす」



「はぁ、金持ちには呆れる」

「あ? 別に金なんて……

白瀬ちゃんの為になら、

一億円だって使ってやらぁ」

(今の、ちょっと攻めすぎたか? )

「あ? そりゃどうもww」

(……。白瀬、鈍感どんかん

すぎww)

白瀬は濡れた髪を乾かしながら

呆れ顔で笑った。


「なぁ、言い忘れたけど、

『ここ、睦月んとこのホテル』な」


「……。

はぁ!!!? ? ? 」

白瀬はホテルが崩れるのでは

ないかというぐらい、雄叫び(おたけび)のように叫んだ。

「いや、『睦月ホテル予約

サイト』って聞いたことねぇのかよ」

「……知ってる!」

白瀬はイラつきながら怒鳴った。

「なんで言ってくれないの!」

「いや、言ったら、絶対

『雨に濡れてでも入んない!』

とかって言うだろ」

「う……ん……」


「来たはいいけど、なに

する? 白瀬」

「……」

「えっと、今5時半です。

白瀬さん」

「……」

「あのー、白瀬様? 」

「うっさい!もう帰る!」

「えっ? ? 」

白瀬は黒瀬を睨みつけながら

走ってホテルを出ようとした。

「やっぱ来てたか」

「え……? 」


私の目の前には、光の塊が……

いや、ちがう、睦月センパイが

立っていた。


「む……つき……センパイ? 」

「どうしたの? ダッシュで

来たけど……? 」

「白瀬ちゅわぁーん!

さっきはゴメ……ン?? 」

「黒瀬……」

「え? なに? 2人とももう

そう言う関係だったの? ww」

「睦月……センパイ。

なにしに来たんすか」

「だって、ここ俺のホテ……」

「もう諦めろよ!こいつは

宇島センパイが……その……好き……

なんだからよぉ……」

「うん。知ってる」


睦月センパイは、勝ち誇った

ような顔をして、黒瀬と私を交互に

見つめた。


「じゃあなんで……? 」

「俺が響ちゃんに惚れたから」


「……けんな。……ざけんな。

ふざけんな!!」


黒瀬は今まで見たことのない

ような顔をして睦月センパイに怒鳴った。

「知ってるぜ? 睦月センパイが

『18股』っていうこと」

「18!? 」


「うん。そうだよ。だけど、

俺の彼女たちにいないタイプなんだよね、響ちゃんって。

俺らの彼女さ、なーんかみんな

量産っていうか、ありきたりっていうか、まぁ、『金につられるクズ』だからさ、響ちゃんみたいな

子も彼女に欲しいなぁって思っ……」


バチン!


白瀬は睦月の顔を思い切り

叩いた。

「っ……」

「その人たちの気持ちも

知らないで……。その人たちが

どんな思いで睦月センパイと

付き合ってるか……!

その人たちのことも、少しは考えて!」

「ならさ、響ちゃんは俺のなにがわかるわけ?」

「……」


白瀬は黙り込んだ。

「ね? 君には俺のなにも

わからな……」


「『うぜえんだよ、

女好きの女ったらし!

性格クズで、自分だけではなにもできないこのマザコン男!』」


白瀬は急にでかい声で

怒鳴りあげた。

「な……!マ、マザコン……!」

「ふん!いこ!黒瀬!」

「お、ぉぅ……」



「お、おい、いいのか? 」

「なにが? 」

「なにがって……。

睦月センパイだよ」

「あぁー。いいでしょ別に……。あ」

白瀬は急に顔を青くした。

「わ、わわわ、私さ、

と、とぉんでもないことしちゃった!? 」

「う、うんww

でも俺的には超スカッとしたけど」

「……。お、お父さんの会社潰されないかな……!? 」

「もし潰されたら俺の家に

居座っても……」

「今何時? 」

「え? あ、6時5分……。あ、

早く行かないと」

白瀬は急に話題を変えた。



「ゴメンね〜優!」

「いや、ぜぇん然イイよぉ!

で? 黒瀬とは……!? 」

「は? 黒瀬が何? そんなこと

より、睦月センパイは? 」

「え? そこにいるじゃん」

「え? ど……わぁ!」

睦月は白瀬のすぐ隣に、

まるで亡霊のように立っていた。

「俺見て驚かないでよ!

響ちゃん」

す、すごい。驚くぐらい

動揺してないし、平然としている!

「ん? どうしたの?

響ちゃん、足と手がガクガク震えてるよ? 」

逆にこの状況で全く動じてない

方がすごいわ!w


(おい、あんま動揺してると、

睦月センパイの思うツボだぞ)

(わかってる。けどこの状況で

動揺しないでいられるかっての!)

(んまぁ、それもそうだなww)


黒瀬と白瀬は心の中で会話を

した。

「よし。全員揃ったな」

突然の宇島センパイの声に、

私の体は条件反射で跳ねた。

「ん……? wwどうした? 白瀬」

「いや、な、なんでもなくなくなくないです!」

「どっちぃ〜w」

古田華センパイは、可愛らしい

声で笑った。

「んじゃ、行くか」




ビ、ビズニー!お、恐るべし!


私の前に広がったのは、、、

『パラダイス(楽園)』。

マジで夢みてぇ!


「んじゃ、まずは何する? 」

「や、やっぱスプラッシュ・リバー!

その次は、ビッグ・ライトニング・リバー!えっとえっと、その次に……」

「響しゃん、だいぶ興奮

してるね」

「そんな響ちゃんも、かわいいね」

「……、白瀬、あんま暴れすぎんなよw」

「まあ、活気があるのはいいことだが……」

白瀬は顔を真っ赤に染めた。


も、もう!睦月センパイは!

こんなところでも可愛いって……。

しかもみんな、『当たり前ですね』

みたいな顔してるし!


「ひ、響、どうしたの?

1人で顔の形を変えて……」

「うそ!顔の形変えてた!? 」

「う、うんww」

「じゃ、じゃあまずは、

白瀬の希望で、

『スプラッシュ・リバー』

に乗るか」

宇島は、低くかっこいい声で、

そう言った。



「キャァーーー」

とても甲高い声がジェットコースター

内に響き渡った。

「う、うるせぇ」

白瀬の隣にいる黒瀬は、嫌そうな顔

をして、けれどジェッコースターを

楽しんでいるようだ。


「イヤァーーー」


再びジェッコースターの後ろの方

から、高い声が響いた。

「……(´・ω・)」

優の隣に座っている睦月は、

優を細目で見つめながら、青白い

顔をしていた。


「なぁ、俺ら、すげぇ寂しい人

みてぇだな。男2人で」


こ、この寂しそうなぁ、

声をしているのは、

う、宇島センパイとぉ、

古田華センパイでーーーーーーーす。


「いやぁ、楽しかった!

あと100回は乗れるね、優と黒瀬!」

「だね!響!」

女子たちと黒瀬は、とても楽しそうな

声ではしゃいでいた。


「お、おえぇぇぇ」

「も、もう一生乗りたくなぁい」

「な、なかなか速かった……、

し、○ぬ……」


そんな感じで、1日目は終わるか

と思ってた。


「ねぇ、響ちゃん」

「へぇ!? 」

急に話しかけられたもんで、

変な声が出てしまった。


「あのさ、今日、この後パーティー

的なのやるって聞いた? 」

「え? あ、はい」


さっき、黒瀬からこの後

パーティーをやると聞いたのだ。


「ならいいや。あのさ……」


そう睦月センパイは言うと、

急に顔を近づけてきて、こう言った。


「あとでさ、パーティー終わった

後、2人でどっか行こ。」


自分でも、顔が火照っていくのが

わかった。


「へ? あっ……。その……」

「ん? やだ? 」

「いや、そういうわけじゃ……」

「なら行こ?」

睦月センパイは、「ハイ」と

言わざるを得ないような顔で頼んで

きた。


かなり考えたものの、

ハイと言ってしまった。


「そっか!よかった」

その時の睦月センパイの顔は、

まるで小学生みたいに無邪気な

顔だった。



いよいよパーティーだ。

パーティーをやるとは聞いていた

ものの、どういうことをするのかは

聞いていなかった。



「へ? きいてなかったの? 」

そう、優は驚いた様子で

言ってきた。

「う、うん……」


「えっとね、『社交ダンス』的なの

やるらしいよ? 」


シャコウダンスゥ?

漫画でしか見たことがないもんで、

もちろんやったことはないわけで、

全くルールとかがわからない。


当然焦った。

「え、え。うっそ!私、

社交ダンスとか、見たことも

やったこともないよ!? 」

「なんか適当でいいって」


優は、実にお気楽そうな顔で

言った。


ここから先が、とても心配で

仕方がない。


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