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やっぱり私は、君が好き  作者: クールホーク
14/14

やっぱり私は、君が好き

……!?


す、好きって……。

そのぉ……。ち、ちが……うよね?


私、黒瀬のこと好きだなんて、思ってないよね!?

けど無理。


違うって、言い切れない。

私は、心のどこかで思ってた。


私は黒瀬が好き。

そんな事、気づいてたけど気づかないふりしてただけ。


私は中3の頃の、あの肝試しで、確かに心の底から、

『好きなんだ』って、確信してた。




「中学校最後だから、楽しい事やるぞ〜!

まぁ、お楽しみ会的な、ね? 」


お楽しみ会か……。楽しそう。

なにがいいかな。


なにが楽しいかな?


そうだ!肝試しとかいいかも!

「ねぇ、肝試しとか、どう? 」


この子は私の友達で、クラスを引っ張ってる、リーダー的な女の子。

陽菜はるなっていうんだ。

髪はいつもポニーテールで、毎日薄めの口紅をつけてる。


まぁ、なんというか、かなりオシャレな子なんだ。


私が陽菜に小声で言うと、陽菜はにっこり笑って、

「はいはーい!肝試しなんてどう? 」

と言ってくれた。


みんなもいいね〜と言ってくれる。


なんかこういうのって、「私が提案したんだよ〜」

って言いたくなる。


みんなで、賛成か反対か、多数決で決める事になった。

「賛成の人〜」

無論私は、手を挙げる。


あれ? 黒瀬があげてない。

反対なのかな?


「あれー? 黒瀬君、1人だけ手をあげてないけど、

反対なのぉ〜? 」


黒瀬は何かを言うと、

陽菜は、またにっこり笑って、

笑顔で「肝試しに決定ぃ!」

と言った。


おそらく、黒瀬は肝試しは嫌だったけど、

合わせないと何かと面倒だから、賛成と言ったのだろう。


いよいよペア決め。


いい人になるといいなぁ!


あ、12番だ。誰かなぁ。

「ねぇ、一樹いつき君が12番だって〜」


え!? 一樹!?


「ゴ、ゴメン陽菜!一樹とペアだ!」

陽菜は一樹の事が好きなのだ。

いつも一樹の話になると、頬を赤くして、すごい笑顔になるの。


恋する乙女ってやつだね。


「い、いいよ。もう決まっちゃった事だし」


うぅ〜!なんていい子なんだろう、陽菜!

こういういい子は、いい思いをしたほうがいいんだ!


「陽菜!こっそり交換しよ!」

私は陽菜にそう言うと、陽菜の悲しそうな顔に、

まるで花が咲いたみたいににっこりと笑った。


で……。私は8番か。


「響!先生が、間違えて8番2個作っちゃったから、

響は本当は7番だって!」


7番か。

なんか今日はめっちゃ番号変わるなぁ。


でもまぁ、ラッキーセブン!

きっといい人になる!


く、黒瀬ぇ〜!? 全然ラッキーじゃないよぉ〜!


「しませんでした」

「はぁー!? なにがしませんでした、よ!

悪かったわね!私で!私も黒瀬なんてごめんだよ!」


あぁ。最悪。


なんか向こうの女子たちは、

私の事睨みながら、なんか言ってるし。


おそらく、私が黒瀬とが良かったのにぃとか言ってんだろうな。


でも、私くらいとこ苦手なんだよねぇ。

いつもは、怖い系、全然平気だし。

みたいな顔してるけど、お化け屋敷は無理。


ジェットコースターとか、観覧車とかは全然いけるけど、

お化け屋敷はほんと無理。


そんな中、黒瀬となんてやだなぁ。


よ、よし!やったるぜぇ!


「く、くぅろぉせ!ま、前行ってよね!」


やっぱ無理だよぉ!

行けるわけない。


ん? 黒瀬が私の後ろに行ってる……。


さては、黒瀬も苦手なんだな!


ならば安し……


「わ!!」

「キャーーッ!」


な、な、な!なによもぉ〜!

怖いよぉ……。


やめ……てよ……。ほ……んと……に……。


やだ。


泣いてるじゃん。私。


もう嫌。

全部嫌!


「ご、ごめ、白瀬っ」

「うっさい!最低!」


嫌だ。嫌いだよ。

けどなんで黒瀬……。こんなに心配してくれるの?


おかしいよ。


嫌なのに……。嬉しくなっちゃう。


あ。


私、黒瀬の事が好きになったんだ。

どうしようもなく好きなんだ。




「あ……。えっと……。

その……」

やだよ。


こんなにモテモテ黒瀬なんだ。

彼女の2、3人はいるよね。


私なんかが告ったって、せいこうなんてしないんだから。


「ゴメン」

ほら。


やっぱりそうなんだよ。


やっぱ……り……。

な、泣いちゃ……う……。


「ち、ちがくって、その、ゴメンっていうのは、

う、嬉しすぎて、頭がグルグルになってて、考えられなくて、

その……」


!?


ウソ!嬉しい? これって、成功……なの?


もうここがレストランなんて、忘れてた。


嬉しい。幸せ。


「じゃ、じゃあ、その……、付き合って下さ……!? 」

突然黒瀬が口を押さえてきた。


なに? なんなの?


「その……。こういうのは俺から……言いたい……な? 」

そ、そっか。

男の子のプライドってやつか。


「あ、改めて、お、俺と……付き合ってください!」

ニコッと笑い、

「こちらからも、お願いします!」


嬉しい。


なんて幸せなの?

嬉しい!


「ね、ねーちゃん……? 」


は、隼人!

なんで? あ、ここレストランじゃん!


「黒瀬!し、仕事仕事!」

なるべく普通に、何事もなかったかのように仕事アルバイトをする。


お願い隼人!見てないよね?



「ただいま……」

「おかえり。そういえばねーちゃん」

驚いてしまう。


やっぱり隼人、聞いてた!?


「今日、自ヶ学の小学生の部のところで、

不審者侵入のやつやったんだー」


な、なんだ〜。

黒瀬のことじゃなかった。



「ねーちゃん」

「はいぃ!」

こ、こんどこそ!?


「醤油とって」

よ、よかった〜。


もうビビるからやめてよ。


「ねーちゃん」

「なによもう!」

さっきからうるさい。


黙ってくれ、頼むから。


「なんで黒瀬と付き合うことにしたの? 」


わぁ!


手に持っていたお皿を落としそうになる。

やっぱり、見てたのね?


もう隠せない。

ほんとのこと言わないと。


「うん。黒瀬と……」

「俺の気持ちは無視したんだ」


被せ気味に隼人がそういう。

無視したって……。


だって姉弟関係だから、しょうがない。


「なんでもない。

しょうがないよ。黒瀬の方がいいって、神様も言ってるよ。

きっと」


なんか悲しい。



プルルルルッ!


スマホから音がなった。

優からだ。

なんだろう。


「もしもし」

「やばいよ響……」


ん? ヤバイ? どうしたのかな?

家が燃えたのかな?


「家が燃えるよりヤバイよ」

ご、強盗!?


「なんと……」

優が何かを言おうとした時、

突然もう1人、家の電話が鳴った。

知らない番号からだ。


「ちょ、ちょっと待ってね。」


「もしもし」

「響ちゃん? 俺だよ!睦月睦月!大ニュース!あのね!」


察し。


白瀬は家の電話と、自分のスマホを、ピッタリとくっつけた。


『睦月先輩と付き合うことになりました!』

『優ちゃんと付き合うことになりました!』


2つの受話器からなにも聞こえなくなった……と思った瞬間、


「響!」

「響ちゃん!」


二つから怒鳴り声が聞こえてきた。


私は二つの受話器にこう言った。


「おめでとう。じつは私も、黒瀬と付き合うことになりました!」

2つの受話器から、歓声的なのが聞こえてくる。


なんか、とてつもなく嬉しい!


すると、インターホンが鳴った。

2人には、電話を切るね!といい、外に出た。


黒瀬がいた。

いきなり腕を引っ張られる。


「お前ん家、弟がいるだろ? 」


もしかして、これからの将来のことでも話すの……?

「ちがう!期末テストの話!」

なんだ、つまんない。



「で? 勉強道具、持ってきてないんですけどぉ? 」

私がそういうと、黒瀬は顔を赤らめた。


「いや、デ、デートの話……だよ」

私の顔もあかくなっていく。


この前はWデートだったから、2人だけでデートをしたいという。


たくさん話した。

いっぱい、いっぱい。


気付いたら3時間も経っていた。

それでも話し続けた。


明日のデートが以上に楽しみ。


こんな気持ち、初めて。

宇島センパイは、もうどうも思わなくなってる。


好きってすごい。



やっぱり私は、君が好き


だったんだ。

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