第七話 なんでここにいるの!?
ぶつかった男の名前は決まりましたが、悠穂のお友達の姓が決まりません。助けてください。
ちなみに名前は【由香】です。
「やっとHR終わった〜!そういや、校長の話って小学生の頃から嫌いだったんだよね。」
「長いからね。僕は講堂の暖かさのせいでよく寝てたよ。」
ほんとね、あの校長の話、寝ない人いる?講堂に生徒が密集するから必然的に暖かくなる。眠くもなるよ。
「あ、一人称【僕】なんだ。」
「え?変、かな?」
こっちのほうが抵抗ないからあれだったんだけど……今の時代僕っ娘はアレなのかな?
「ううん、むしろ僕っ娘キター!!って感じだけど。」
「まぁ、変じゃないんだよね。ならよかった。」
「とりあえずお腹すいたよ。学食行こ?」
「そうだね。行こうか。」
〜海陽高校 食堂にて〜
「なんであの人がここにいるの?」
厨房を見てビックリした。今朝ぶつかった変な人が厨房で料理しているのだから。
「え?何何?」
「ほら、朝言った、ぶつかった変な人だよ。」
「あぁ、あの人だったの。碧樹 祐哉君。なんでも、ここの料理長の甥っ子なんだって。実家も料理屋って話。」
なるほど。甥っ子だから手伝いで呼ばれた訳か。
なら、あのケースの中身は包丁かな?
「三番のオムライス上がりー!」
「祐哉君、六番、炒飯ね〜。」
「あいよ!」
ったく…………なんで俺が叔母さんの手伝いしなきゃなんないんだよ………家でも手伝い、学校でも手伝い………
まぁ、叔母さんには厨房を任せたくないけどな。
料理長の癖に仕切ってばっかで調理に参加しない叔母さんには絶対に。てか、もうここのスペース、俺の厨房ね。誰にも入らせないし。
四番の日替わり定食の味噌汁も完成、五番のエビフライ定食のエビフライも完成っと、六番は炒飯だったな。あ、仕込んでた人参のみじん切り、切れてるじゃん。追加しておくか。
ケースから愛用の包丁を出して人参をみじん切りにする。
「あの……これ、お願いします。」
女子生徒が食券を渡してきた。
おいおい、よりによってみじん切りにしている最中に………
「食券渡すとこ、ここじゃなくて向こう。あと、危ないから。」
「あ……ごめんなさい!」
包丁使ってるとこに渡しに来るなよ。あと、渡す場所、決めとけよ、料理長。
従業員の近くで指示してばかりの料理長をとりあえず睨んでおいた。
「祐哉君、七番、ハンバーグ定食ね!」
「あいよ!」
「なんか、大変そうだね。」
「そりゃ、四、五人で切り盛りしてたらね。」
「あれ?なんか壁に貼り紙が……なになに?『食堂のお手伝いさん募集中!誰でも大歓迎!』?」
「お手伝いさん募集するくらい大変なんだ………」
「手伝い、参加する?」
そうだな。料理は得意だし、辛そうだしな。
「手伝おっか?」
「よし、決まり!」
「祐哉君!六番の炒飯出来た?」
「あと十秒待ってください!」
せかすなせかすな。確かに炒飯は完成は早いけど、七番のハンバーグ定食の分もあるんだぞ?
「あの……」
また?やっぱり食券渡す所、決めとけよ。
「食券ならここじゃなくて向こう。」
「お手伝い募集の貼り紙見て来たんですけど………」
は?手伝い募集?初耳だぞ。そんなのやってたのか。だがな、もうここのスペースは俺の厨房だ。そんじょそこらの奴らに入らせるものか。
「お手伝い希望ね。んじゃぁ、悪いんだけど、あなたはこの炒飯、六番席に持って行ってくれる?」
盛り付け終わった炒飯を俺からひったくって手伝い希望の女子生徒に渡した。おい、勝手に決めるなよ。料理長だからって自由に出来ると思うなよ。
「そうね、あなたはここに来て、祐哉君のお手伝いしてくれるかしら。」
叔母さんはもう一人の女子生徒に俺の手伝いを命じた。
は?俺の手伝い?この厨房に入るってことか?ふざけんな。ここはもう俺のスペース、俺の厨房だ。誰にも入らせないんだよ。去れ去れ。
「祐哉君?何嫌そうな顔してるの?ここの料理長は私よ?下っ端のあなたは私の命令に従えば良いの!」
「命令ばっかで調理に参加しねぇあんたに言われたくねぇな。どうせ、手伝い募集もあんたが勝手に決めたことだろ?他の人も戸惑ってたからな。料理長だからって自由にしていいんじゃねぇんだよ!」
「下っ端の癖に料理長の命令が聞けないっての?クビにしてもいいのよ?」
「望むところだよ。俺がいなくなったらそれこそ終わりだぜ?それに、こんないかにも初心者みたいなやつに厨房は任せらんないね。」
「なんか、喧嘩始まっちゃったね。」
「そうだね。あと、僕は初心者じゃないんだけどな………」
ちょっと見返してやりたいかな。余計参加したくなってきた。
キャラプロフィール
「厨房には入らせないし。」
碧樹 祐哉
年齢…15歳
性別…男
身長…172cm
誕生日…7月21日
体重…60kg
好物…チーズ
特技…料理
趣味…新作料理作り
実家が料理店で、叔母は海陽の食堂の料理長。小学生の頃から無理やり手伝わされているうちにいつしか料理人としてのプライドが強くなり、厨房には認めた人しか入れたがらない。愛用の包丁も持っている。