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脳移植で女にさせられた俺は  作者: ハル
第一章 女になりました
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第二話 高校?私に任せなさい!

関係ない話ですけど、いますよね。食べても太らない人。羨ましいなぁ。

「はぁ、久しぶりの我が家だな。」


俺は入院から一週間くらいで退院できた。そもそもこの一週間は、自分の体に慣れるためであったため、別に一週間もいらないのだが、途中であまりうれしくないことが起こったので、さらに2日ほど様子見ということで入院していた。


「さぁ!優希の退院を祝って、乾杯!」


目の前には赤飯といつもより豪華な料理が置かれていた。

乾杯じゃねぇよ。母さんも姉ちゃんも、なんでそんなうれしそうなんだよ。こちとら大変だったんだぞ!?

腹は痛いし、血は出るし、何より恥ずかしいし!


皆さん、赤飯の時点でお気づきだとは思いますが、

久野 優希、アレを迎えてしまいました。

男は体験することが出来ないアレが。

感想から言いますと、何というか、一生体験したくなかったです。

たまに腹が痛くて保健室に行っていた女子はよく見かけたけど、ここまで辛いものだとは思わなかった。全世界の女性諸君!大変でしたね。


「友…優希ももう子供じゃないんだな」

「父さんまで……父さんは経験したことないからわからないんだよ!」

「いや、疑似体験ならしたことあるぞ?」


ふぁぃ?


「昔、志穂に『どんくらい辛いもんなの?』って聞いたら、思いっ切り腹に右ストレート入れられて、『このくらいかしら。』って真顔で言われたからなぁ。」


いやいや、それ聞いちゃダメな質問だから。母さんが怒るのも無理ないし。

ちなみに【志穂】とは母さんの名前で、父さんは【龍彦】、姉ちゃんは【悠穂】って名前だ。


「あの頃の志穂も可愛かったな〜。犬とか猫とか愛でてる時の顔。あれは最高だったな。ま、隠し撮りがばれて殺されかけたけど。」

「あなた、お世辞を言っても何も出ないわよ?まぁ、私もあの頃はまだまだ子供だったから。好きな人にどうだったか聞かれたりとか、隠し撮りされたことがすごく恥ずかしかったんだけどね。」


なんか、思ってたのよりずっと過激な学校生活をお過ごしのようで………


「へぇ〜、母さんと父さんは両想いだったんだ。」

「そうよ。だから悠穂にも優希にも、いつか、ずっと一緒にいたいと思える人が絶対現れるから。」


変態の癖に、なかなか良いことを言う母親じゃんか。


ずっと一緒にいたい、か。


俺も、母さんの言うとおりそう思う日が来るのだろうか?


「さて、明日は日曜だし………優希の服を買いに行くわよ!」

「よっ!待ってました〜。」


姉ちゃん、俺は全然待ってないし。むしろ嫌だし。


「ということであなた。」

「何?」

「お留守番、よろしくね?」

「まぁ、女3人男1人じゃアレだしな。志穂、悠穂、」

「写真、携帯に送ってくれよ?」


最後の方は3人でヒソヒソ話していて聞き取れなかったが、「うん。いいよ。」とか「自分の娘に興奮しちゃダメよ?」とか話していたのは聞こえた。


なんか、すごい嫌な予感が………


「それよりも、俺って3ヶ月寝てたんだよな?」

「えぇ。」


話をそらそう。何されるのか気になってしょうがない。


「学校はどうすんの?」


思い出した。俺がトラックにはねられたのは1月7日だった。試験日がとてつもなく早いので有名で、俺の志望校の海陽高校は試験日が1月6日で、試験の次の日に連れ出されたのだから。つまり、今日は4月13日。合格していれば、明後日が入学式だ。ちなみに俺は海陽高校しか受けていない。これで落ちたら中卒でバイトとかすることになる。


「高校?お母さんに任せなさい!」


そして母さんは携帯を取り出し、誰かに電話をかけた。


「あ、もしもしお父さん?」


どうやら相手はじいちゃんのようだ。俺の志望校とじいちゃんに何の関係が……………


「お父さんの友達って確か、海陽高校の理事長よね?」

『ん?あぁ。そうだけど………それがどうした?』


え?じいちゃんの友達って海陽高校の理事長なん?初めて聞いた。


「友彦ね、女の子になっちゃったから、理事長に伝えといて」


いや、ストレート過ぎません!?何?変化球はなしなの?ストレートで真っ向勝負ですか!?いくら感受性豊かなじいちゃんでもそんな非常識が通用するわけが………………


『なんだ、そりゃ何か?孫が孫娘になったってことか?わかった、伝えといてやる。友彦に代わってくれ。』


じいちゃん、感受性豊かすぎない?アマゾンの自然の豊さくらい豊かなの?え、何それめっちゃ豊か。どんな非常識でもスルー出来そうだな。


「もしもし、じいちゃん?」

『おう、ずいぶんとかわいい声になったな。友彦。』

「今は優希だよ。優しいに希望の希。」

『辛いこともあると思うけど、いくらでも志穂や龍彦君、じいちゃんやばあさんを頼ってええんやよ?これからも楽しく生きな。』

「うん、ありがとう。じいちゃん。」


やっぱり年長者は違う。この変態家族よりもずいぶん頼りになる。


『結婚式とかすることになったらじいちゃんも呼んでくれよ?孫娘の晴れ姿も見てみたいからな。』


前言撤回。じいちゃんもそこそこ変態だった。この子にしてこの親ありってとこか。本当はこの親にしてこの子ありだったと思うけど。


「じいちゃん!!そんなことあり得ないから!!」


吐き捨てるようにそう言って切ってやった。




〜数分後〜

『おう、志穂か。さっきの件、了承したって。』

「ん、ありがとう。お父さん。」

『制服は明日までに間に合わせるって言ってたけど、あいつ、優希のサイズ知らないから聞いてもええか?』

「あ、そういえば忘れてたわね、優希のサイズ測るの。気になるなぁ。」

『急いで測ってくれ。正直時間がないらしいからな。』


なんだ?サイズ測られるん?変態の母さんなら寝ているうちにサイズ測ったりしそうだけどな。


「は〜い、優希のサイズ、測るわよ〜。気になる人は下りてきて。」

「なになに?優希のサイズ測るの?気になる気になる!」


速っ!姉ちゃん速っ!いつの間に下りてきたん?






「B79、W56、H77。ウエスト、かなり細いのね。」


え?そうなん?女性のサイズとか興味ないし、どっから太くてどっから細いのかわからん。


「一見貧乳に思えるけど、ウエストが細い分、脱げば巨乳に見えるのね……羨ま…侮れないわね、この妹………」


姉ちゃんなんか正真正銘の巨乳じゃん!羨ましいのはこっちだよ………って、何女の子っぽいこと考えてんの?俺。


「ついでに体重とかも測ったら?」

「悠穂、ナイスアイデアよ!お小遣い、500円あげるわ。」

「4月のお小遣いは?」

「これとはまた別よ?」

「ならいい。」


ちょっとちょっと、俺の思考がついて行けないところでなに話してるんですか?


結局、その勢いに押し切られ、俺は渋々体重計に乗ることにした。


「38.4kg………私より断然軽いじゃない!!」

「スタイルだけじゃなく、体重まで妹に負けるなんて嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」


そして、なぜか母さんと姉ちゃんの方がショックを受けていた。軽いのはこの身長のせいだと思うんだけどな……

キャラプロフィール

「変態じゃないわよ!仮に変態だとしても、変態という名の淑女よ!」


久野(ひさの) 悠穂(ゆうほ)

年齢…16歳

性別…女

身長…163cm

誕生日…9月10日

スリーサイズ…B83、W64、H81

体重…49.8kg

好物…甘い物

特技…ピアノ

趣味…料理(全く出来ないが)


友彦、優希の姉。面倒見はいいが、友彦が優希になってからは若干変態気味。料理は出来ないのによくやる。

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