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現実主義  作者: フェルナンド
人外魔境伝説編
4/12

【4話 魔王の怒髪天】

それは彼と言う男を怒らせるに十分だった。


「貴様は何を勘違いしている」


もはや誰もが理解[わか]ってしまう歴然たる実力差だった。


瞬間肉体が隆起したり陥没しだす。


[収縮筋肉操作/SLENDER・MUSCLE・CONTROL]筋肉の繊維の一つ一つを隆起させられて肉割の様な模様が身体全身に刻まれる,引き締め固める筋肉制御,深々と掘られた筋肉はまるで石像に肉を削った彫物が如し。


[膨張筋肉操作/BUILDER・MUSCLE・CONTROL]力瘤が身体全身を駆け巡るが如し膨らませて大きな部位ごとに動かす筋肉制御,筋肉の隙間が一切見えなくなるほどに膨張させられる。


[容量の怪物/BULK・MONSTER]二つの

筋肉操作がもたらした肉体制御の神業,自由自在な筋肉操作を可能とする完璧な遅筋と速筋の

比率を得た肉体,肉体の完全な理解がもたらした

天啓,内蔵を動かしたり心臓を止めたり脳,つまりは思考回路や伝達速度,情報処理速度を制御

可能と成る。


「ヒィ⁉︎」


瞬間会場の誰もの目から彼の姿が消える。


瞬き,視覚の死角,意識の隙を突くことで,誰にも

気づかれずに歩く技術っか,目線管理に余程

敏感じゃなきゃあんな軽々と使えるステルス

技術じゃねぇな」


脳内が認識できないレベルのスニーキング,

瞼の閉じに合わせた歩き方だ。


「あの化け物!どこに行きやがった!」


あの馬鹿げた存在感が一切合切消えたんだ,

魔術に等しいそれを驚かないわけはない。


その技は,相手の瞬きの一瞬の隙間を縫って,死角に入り込む,1m先の対象に向かい0.1秒1.4mを横切ると言う歩行術だ。


瞬間,空間温度が高まる,皆が一斉にそこに目をやる。


「貴様らは我[おれ]を怒らせた褒美[ばつ]に

与えてやろう死[いたみ]を」


バルクモンスターにより二つの力を使う。


[火事場力/DRIVING・BEYOND・THE・LIMIT]瞬間的に力を引き出す血液操作,脳内のリミッターを意識的に外すことによって情報処理速度や運動神経を著しく強化したり,筋肉の

制約から解き放たれて骨が折れかねないほどの

出力で筋肉を支えるように成る。


[心臓強化/HEART・MUSCLE]

意識的に心拍数を高めることで血流を加速させ,発生した熱量を運動能力に変換して,攻撃の速度や手数といった回転速度を急上昇させる技術,

心臓を止めるなんて芸当だって可能。


赤色に染まった怪物を見て皆が畏怖した。


「騙されない!お前の手品を解いてやらぁ!」


長谷川が殴りにかかる,が。


「は?」


あまりにも硬すぎる,しかもさっきより明らかに

でかい。


「なんだ,これ」


[血硬/ACCUMULATED・BLOOD]

身体の血液を一点に集中させて固定することに

よって,生理学的に言う勃起の状態を筋肉に

よって再現する,この際血液を集中させた箇所は

一時的に通常の1.5倍膨張,2倍の硬さを得る。


「貴様は私を怒らせ過ぎたんだ」


瞬間当たりは真っ赤な霧が包む。


[紅霧/BRADGAS]

体内を巡る血液が,体温によって沸騰して

空気中に出ることで発生する霧発生現象,

自然発火してしまうほどに肉体の血液を

循環させることにより発現する,熱暴走化状態

特有のもの,血中蒸発量はどれほど強力に体を

強化出来ていると言う証拠


瞬間何かが皆を吹き飛ばす。


「なんだぁ⁉︎」


吹き飛んだ長谷川は壁に激突する。


「心臓強化による衝撃にすら耐えれないか」


宏窪嫋除は言う。


心臓の鼓動を使って相手を攻撃する最も相手を舐めている証拠,お前など手足や声,髪の毛や爪,もはや皮膚や動きですら必要はなく,あらゆる武術や力業すらお前には勿体無いと言う最大級の煽り。


それは[鼓動波動/HEART・IMPACT]の

名前を持つ。


「たかが鼓動波動すら耐えれぬか,人の子が」


「ひぃ⁉︎」


あまりに人外離れした芸当に洋介をのぞいた

皆が恐怖する。


「見せてやろう,肉体を極限に操れる奴の

パワーを」


彼は昔からそうだった,宏窪嫋除とは,いままでは脳筋フィジカル故に技術どころか基礎の身体の動かし方すらしてないんだよ,高校に上がるまでに初めて足首と腰を捻る本来の殴り方を

知ったんだ。


そんな奴がちゃんとした力が全て伝わる全力のパンチを放ってみろ。


「ひぃ⁉︎うぶぇ⁉︎」


バゴンバゴンバゴンバゴーン!,人を軽々吹き飛ばして壁をぶち抜くなんて容易す過ぎるに

決まってるんだから。


「長谷川,まだ三段階強化を残しているぞ」


「あ,あっああ」


ぼろぼろの長谷川はなんとか言う。


「待っで!ぅぐぃ」


鼓動波動はただの煽りだけでもない,この爆発的に脈動する心臓の鼓動のインパクトに合わせた一撃を放つと言う[轟音爆心/HEART・ENGINE]と言う技を支えるように成る。


バゴーン!更に威力の増した拳はもはや光を

発する。


「グボァ!」


カンガルーのキックが人の内蔵を破裂するほどに重たい蹴りを放つ要領のパンチ,だが長谷川も

一端の不良,簡単にやられない,まぁ腹に拳型に陥没した後はあるが。


「が,あぎぃああああ!」


,,,声にならない悲鳴をあげるしかできないが。


「さぁ,後2回いや死んじまうか?仕方ない,

なら血固と複合して放ってやる,耐えたら

合格な?」


血固で腕を強化してパンチを放つ。


[焼撃/FIRE・PUNCH]

気中を移動する拳の周囲の気体を断熱的に圧縮してその温度を発火点まで上昇させることで,拳周囲に炎を発生させるという現象。


高速動作,構えによって,気中を大気中に

滞在させて,高密空気壁を形成して,空気を

一方向に強制圧縮する,そうして空気を

押し出すように拳を出して秒速150mの

速さを出力することによって発揮可能。


「ガハ!」


拳が直撃する前,あまりの衝撃波に竜巻が形成された,瞬間熱と風圧によって縦に並ぶ複数の火円とキノコ型の雲が天を突いた。


「はっはっはっはっは!」


圧勝過ぎた,それはまさに寓話の域を超越した

人外魔境伝説だった。


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