表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
現実主義  作者: フェルナンド
第一章 ギリギリの決戦編
1/12

【1話 水涛洋介】

「おいミ・ナ・ミ♪」


「な,なんですk」


ドス,鳩尾に拳が入り込む,バタン,床に

倒れ込む。


「なんでしょうか,だろぉ?敬語くらい使える

ようになろうぜぇ〜水涛くん」


「ゲホゲホ!」


「チッ,おい返事は!」


ドス,再度床にへたり込む水涛の下腹部に蹴りが

入る。


「きゃっはっは!辞めとけよ兼亮ぇ〜,やり過ぎると死ぬぞ〜」


あの遠くから笑って見ている奴はこの不良グループの長に君臨している男。


長谷川奏多,そうして俺をぶん殴ったり,蹴り上げやがったりしやがったこのクソやろうは城ヶ崎兼亮。


「ゔぉう,,,ゔぉうやべでぐだざい!」


「あぁ?なんだってぇ?舌っ足らずで聴こえねぇな!」


バン,バン,バン,バン,バン,,,何度も何度も何度も蹴る,蹴る,蹴る。


「,,,」


「あぁコラ兼亮ぇ,意識を吹き飛ばしちゃダメだろ?」


「いいじゃ〜ん別に」


「おい」


「あぁ?だれや」


背後から誰かが来る。


「はぁ?,,,お前は確か1年6組の」


「え〜っと名前は確か」


「宏窪嫋除だったか?」


「弱いもの虐めなんてして何が楽しい」


166cmちょっとの身長に120kgの宏窪に対して不良の一人,兼亮は突っかかる。


「調子に乗ってんなよデブゴン,お前が

入ってこれる領域じゃねぇんだよ!」


パン!蹴りが入るのだが。


「ック,はい正当防衛開始な?」


次の瞬間,宏窪が仕掛ける。


「んな⁉︎」


まず兼亮の両目を右手で覆う。


次に左手を使い襟を掴む。


そして最後に足払いをすると。


「うわぁ!」


ドスンと身体が落ちる。


「なぁ,知ってるかい不良君,人はバランス感覚は目が重要なんだ,体幹が強くても目を隠されたら転んじまうんだ」


身体が乗っかった馬乗りの状態,ここからはもう

もはや一方的な蹂躙だった。


「辞m!」


バゴ,ドゴ,バゴ,足の力は入らずとも,胴体の

重量と腹筋の力は働く,120kgの重量級のパンチ,素人同士だろうが明らかに宏窪の方が

有利。


体重もマウントも宏窪が勝った時点で勝利は

確信されていた,だが。


パシュ,誰かが手首を掴む。


「あぁ?」


「ごめんごめん宏窪君,俺の舎弟がやり過ぎた,

正当防衛なこと重々承知に申すよ,辞めて欲しい」


「謝罪は受け取った,素直に受け取るよ」


こうして宏窪と兼亮の喧嘩は宏窪の圧倒的な

フィジカルによって圧勝していたが,長谷川に

よって仲裁されたのだった。


数十分後。


「あ,あえ?痛た!」


「あぁ起きたぁ?」


気絶から目覚めると,目の前には宏窪君が

いた。


「宏窪君,,,僕,僕は,,,」


肩を抱き寄せて宏窪が言う。


「分かる,分かるよ,お前の言いたい事が,苦しかったよなぁ」


「うっうわぁぁぁん!」


洋介は泣き崩れてしまう。


「僕づよぐなりだい!」


「,,,」


「俺をぎだえてぐれ! 宏窪ぐぅん!」


「別にいいが,悪用厳禁な?」


こうして水涛洋介は,1年6組の同学年生,

宏窪に弟子入りするのであった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ