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現状

 俺が小説を書いているってことはなぜだかわかるか?……ああ、そうか、そう、俺だよ。オン・ダバノンだ。あれからいろんなことがあった。グレイの死、エイリアンバスターズ日本支部との邂逅……。そうだよ。宇宙人の親玉を倒したんだ。絵を描くことで……。そうなんだ、ギターに走り、音楽の芸術力でエイリアンを駆除しようとも思ったが、テンで技術が上がらず、結果、断念した。少しは善戦したとは思うんだけどな。絵は、総合芸術探求科の教授から、「天賦の才」と褒められ(おだてられ?)、その気になった俺はテェラー私立芸術大学の油絵科に転科した。これが俺に許された最後のモラトリアムの決断だった。もう、あとには戻れない。結果———


 圧倒的だった。映画なんて比じゃない。絵を目にしたエイリアンは絵を見た瞬間、吹き飛んだ。正確に言えば、焼き消えた。あまりにも一瞬で燃え去ったので、吹き飛んだと表現したがそれくらい圧倒的だったのだ。映画が20だとすれば、絵は5000である。誇張はしてない、客観的にそれぐらい芸術力、言い換えれば、エイリアンに対する殺傷能力は圧倒的だったのだ。


 エイリアンは減った。減りに減った。そして最終的にテェラー市のエイリアンは一蹴した。そして、大学卒業後、キメラ教諭の助手をやり出した俺は、リーダス、グレイ、セーラとともに、バンに乗り、アメリカ中を巡回し、エイリアンの数を減らしていった。


 そして、俺ダバノンにとって、そしてそれよりもさらに憧れの感情を抱いてると思われる、リーダスが待ち望んだ地、ハリウッド。この地が、アメリカのエイリアン撲滅の最終地点となった。色々ハショるが、ハリウッドイチの映画プロデューサーの正体が、実はエイリアンの悪玉のボスだったのだ。奴は俺の絵の効力を部下からのさまざまな情報で知っており、結果、俺が来ると知った瞬間に、見事に高跳びされた。しかし、エイリアンのいなくなったアメリカ。俺たちは祝賀会を開いた。が、祝賀会にグレイの姿はなかった。そう、グレイはボスに拉致されたのだ。人質といってもいい。だから、少しブルーで、短い祝賀会となった。


 そして三年後、高跳びしたエイリアンのボスの居どころが判明した。邪馬台国、いや、クールジャパン!日本だ。ゲーム、アニメ、マンガの聖地。もちろんオタクである俺が興味が無いはずはなかった。日本に(ボス退治とはいえ、)行けるのだから。


 日本に着くと、エイリアンバスターズ日本支部代表、東慶大学理事長、そして、全世界のエイリアンバスターズの創始者でもある、藤浪東由=トーユ・フジナミと俺らは接見した。藤浪氏は、「あと一歩、あと一歩なんだ」と繰り返した。そして、語学が堪能な藤浪氏とちがって、日本のティーンエイジャーのエイリアンバスターズは英語ができる子が少ないので、意志の疎通こそ難しかったが、芸術でエイリアンを撲滅する、というアートの絆、同志であるという一体感から、徐々に意思疎通ができるようになった。


 そして、めんどくさがりな俺が、最終的な局面を、身も蓋もなく書くと、エイリアンのボスが俺の絵画の威力に恐れおののき、一瞬で降参を願いでたが、こちらの一瞬の油断と隙につけ込んで、宇宙から自分の星を地球に引き寄せて、地球に追突させ、自身や他人も含めて、この世のを全て終わらせようと企てたんだ。


 そこで藤浪氏や、キメラ教諭が考えて、考えたのは、宇宙船による、人類地球脱出計画、だった。しかし、それを実現するのには、時間がどうしても二時間足りない。二人の秀才が頭脳をひねりにひねっても、どうしても二時間足りなかった。その計画は水泡に消えた。俺らは死を覚悟した。——


 その時だった。


 ボスの拘束から解放された善玉宇宙人の代表、グレイが、当初、地球脱出計画用に設置された宇宙船のひとつに乗り込んで、衝突直前のエイリアン星に、地球の手前で相殺してくる、と申し出た。


 全員が反対した。


 しかし、彼は———


「ミンナ、ダイスキ、ダカライッテクルネ」


 と、だけ言って皆反対の中、迎撃用の宇宙船に乗り込んだ。


 この時、空に映ったエイリアン星とグレイの船との衝突の光景は人類の歴史に今後も刻み続けられるだろう。


 てな感じで、地球は救われた。そして、部下がいなけりゃ何も出来ない、親玉も俺が絵で倒した(一瞬だった。)


 そして、俺らの大冒険活劇は終わりを迎えた。

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