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新発明と大笑い

ぺこり

「すいませんでした。キメラさん。」


 セーラは心から謝った。


 すると———


「いや、きみの意見も最もではあるし、そんなに謝ることは無いよ。」


「でも———、」


 と、セーラ。


「むしろわたしから謝りたいぐらいだ。こちらこそすまんな。セーラくん」


「い、いえ……っ」


✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎


—————一時、研究室は静寂に包まれた—————


 ここで例のあの陽キャが——


「まっあああ〜〜、丸く収まったんだし、そんなに辛気臭い雰囲気やめようぜ!!楽しくいこっ!あ〜、そう言えば、さっき支部長の研究室に入った時に何やらかぶってた銀紙??みたいな帽子はなんなんですか?新しい発明品ですか?今は外しておられますが……。」


 リーダスがたずねた——


「これか?これなんだが……、その通り!!新しい発明品。これを被ると、」


一同「被ると?」


「宇宙人の情報監視網から逃れることが出来る!まあ、まだプロトタイプだがなっ。ちなみに破損したり、なにかの拍子に脱げたりすると、効果は消える。」


「教諭が使うんですか?俺には……?」


 ダバノンが不満気に言った——


「なにを言う!これは、わたしのためではなく、きみのためにこそ創った代物だ!きみが外で口を滑らせても、宇宙人に感知されないためにな。」


 その発明品は、本当に頭のかたちに銀紙を張り巡らしただけの物に見えた——


「ええ〜〜、ちゃっちいなあ。安っぽい、というか……。ところでどういう原理なんですか?」


 教諭はハハッと笑って——


「ハハッっ、確かにちゃっちいな。だが、効果はテキメンのはずだ。原理は、卑弥呼の国、ジャパンのミュージシャンがこれで脳内の情報流失を防いだ、という実績があるから、それの猿真似だ。笑うがいい。」


 ダバノンはちょっと困った苦笑いをしながら——


「そのミュージシャンがそれによって本当に情報漏洩を防いだっていう確証はあるんですか?まあ、いいや、信じます。でも、見た目が……お世辞にも……」


 ダハハハっと笑ったキメラは——


「ダハハハっ!まあ信じてくれたまえ!!そうなんだよ、見た目がな……、まあ、そこはわたしの技術でなんとか美麗なものにしてみせる。または目立たないものになっ。わたしの実績でいえば、本質メガネの改良がいい例だ!」


「期待してますよ!!キメラ教諭!!」


 ダバノンがおだてた—


 セーラはぼそっと言った——


「なんか、二人とも、お調子者コンビみたいっ……ぷぷっ」


 リーダスもあはははっと笑い出した——


「わたしたちの前途は明るいな!あははははははは!」


 ダバノンもキメラもふふっと笑いだし、


「ワハハハハハハハっ!」


 一同は、ただ、ただ、伝染したように笑いあうのであった——

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