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セーラの咆哮

ついた

 そしてダバノン、セーラ、リーダスの三人はついにキメラ邸へ到着した。何回か来ているダバノンだが、あらためてキメラ邸の外観を見てみると、なんの手入れもされていない植物のツタが家に絡みつくように生い茂っていることに気づいた。


(キメラ教諭、研究以外のことに関しては、まるで無頓着なんだなあ〜、俺もだけど……)


 苦笑したダバノン。


「じゃ、押すよ?」


 リーダスが先陣を切って、キメラ邸のチャイムを押した——


 すると———



「来たか。入っていいぞ。カギは開いてる」


 キメラの声がインターホン越しに聞こえた。


「では、遠慮なく〜」


 と、またもやリーダスが先頭に立って中に真っ先にあがり込んで行く——


 どうやらこのオンナはまわりを仕切ったり、先陣に立ったりするのが好きらしい、確かにリーダーシップを発揮しなければいけない映画監督には向いているかも知れない、とダバノンは思った。


 家屋の研究室までの経路を通っていく三人——

 そしてとうとう、キメラのいる、研究室の前に着いた。


「はいりますよ〜〜?」


 ダバノンが言った。


「入れ。」


 三人は研究室のドアを開け、中に入った——


 キメラは何やら、ヘルメット?とでもいうか、銀紙をヘルメットのカタチに整えたような物を頭に着けていた—


「キメラ支部長。ちわ〜す!」


「おお、リーダスくん、久しぶりだね。確かきみも、テェラー私立芸術大学に入学したんだったね。学科は……、確かぁぁ〜……?」


「映画監督科です!」


 キメラは急にハッとなって、


「ああ。じゃあ、ダバノンくんと同輩なワケか。リーダスくんには最近あまり会えてなかったから記憶が混乱していた。」


 アハハ、とリーダス——


「あの〜、なんと言うかね……、座学が……、あたし勉強にがてだから。絶対テェラー私立大には受かりたいと思ってたから、必死に勉強してたから、長い間、来れませんでした。すみませんでした、支部長!」


「いや、いいんだよ。」とキメラ。


「あのォ〜」


 ここでセーラが横から入ってきた。セーラは横槍グセがあるのか?とダバノンは思った——


「リーダスの存在は、……そのォ〜、わたしもダバノンも知らなかったし、教諭もおくびにも出さなかった。それに他にもティーンエイジャーの同志をかかえているとかって……。なんだか、キメラ教諭は裏民間プロジェクトのエイリアン・バスターズの一番偉いヒトだとか。ところで、私が最も言いたいのは、」


 キメラはごくんと息をのんだ——


「何でそんなに秘密主義なんですかぁ?最初はダバノンだけが同志みたいなこと言って、わたしも巻き込んで……。もうちょっと私たち、または他のメンバーに公平に情報を開示してくれていいのではないですか?フェアじゃない。それに、」


 セーラがまくし立てる中。ダバノンが、もうよせ、と目で合図を送ったが、セーラは無視した——


「それにそのリーダスもまた、キメラ教諭がどこまで物事の細部を知っているか未知数だと言ってました。隠し事はフェアじゃない!!そうでしょ?!」


 セーラはキメラに対して、ヒートアップしていた—

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