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キメラ邸への道程

あるいて向かう

 午後六時、夜が更けてきた時間帯。キメラ教諭の電話番号をなぜか知っていたリーダスが事前に電話でキメラにアポを取って、リーダス、ダバノン、セーラはそろってキメラ邸へ向かう最中だった。


 セーラは言う—


「って言うか、リーダス、あなた、なんでキメラさんの電話番号知ってるの?わたしたち二人ですら教えてもらってないのに!」


 リーダスは、ハハっと笑って——


「それは聞いてないからだろ?自分から。人の連絡先を知りたいときは、まず自分から!当然だろ?あたしは自分から直接聞いたよ。わたしのコミュ力舐めないでもらいたいね!ワハハ。」


 ダバノンが言う——


「確かに聞こうとすれば聞けたかもだが、俺たちの場合は同じ高校の生徒と教諭って関係性だから……、ちょっとじぶんから壁をつくってたってのはあるな。今日聞こかな」


「それがいいよ。お互い、連絡先知ってるに越したことは無いし。ところで、ダバノン!あんた、わたしたちがなんでわざわざキメラ支部長の家まで行って談合する理由、分かってるよな?」


 ダバノンはキョト〜ンとして、


「ええと、以前、教諭も言ってたが、要するに“誰が聞いてるか分からないから”だろ?分かってるよ。うん。」


 リーダスは呆れ顔をして、


「ばかっ!!あんたアタマよさそうで、どっか抜けてるんだね〜〜。言われなかった?あんたは、その……、宇宙の中心、目ん玉から入る情報全部、宇宙人に筒抜けだって。キメラ支部長いわく、ダバノン、あんたは超・メタ人間!さっきキメラ支部長と電話している時に教えてもらったわ。話す内容がヤバいからじゃなく、(確かにそれもあるけれど)、ダバノン、あんたが関わった時点で談合はアウトなのよ。でも支部長はこうも言ってたわ。あんたが宇宙人にとってプライベート筒抜け、超・メタ人間であることは、負の一面ももちろんあるけど、プラスの作用もあるってこと。あなたの挙動・表現は全て、バイリンガルな宇宙語なのよ!言われたでしょ?支部長に!!その“表現活動”が悪い宇宙人を苦しめ、善い宇宙人を癒すのよ?」


 ダバノンはいきなりまくし立てられて、おどおどしていたが——


「ああ、そうだった。負の面ばっか意識してた。読む本はこれにしよう、とか、映画は何を見よう、とか……。どんな映画の感想書こう、とか。」


 かはははははははっ、と笑った豪快なリーダスは、


「気にすんな。あんたはあんたらしくやってりゃ、全部上手く行く。イメージは……、そうだな。“自然にいつも通り“だ。ただ、私たちやキメラ支部長と外で会うときは、リミッター解除は禁止な、ワハハハハハハハっ!!単純。」


 「お、おおう……」


 このオンナ、完全な陽キャだな、と感じ入る、ダバノンであった———————

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