エイリアン・バスターズ
なんぞ、それ?
「エイリアン・バスターズ?」
ダバノンとセーラは見事にハモった———
「あれぇ〜、知らなかったかな?大支部長キメラ・ストゥーデント氏が運営する、裏民間プロジェクト。今はまだキメラ氏の地元、ヤマハ州テェラー市のみの運営だけれど、じきじきテェラー市のみじゃなくて、他の市町村、他の州にも活動を拡大しようとしている、対エイリアン迎撃プロジェクト、その名もエイリアン・バスターズだよ。キメラ氏はふだんはテェラー高校の化学教諭をしている関係で、わたしたちみたいな生きの良いティーンエイジャーにコネが効くから、結果おおく選ばれている、ってわけ。」
「キメラ教諭が、大支部長?支部長ってことは他にもこの活動をしている連中がいるのか?」
ダバノンは驚きながらも言った——
「卑弥呼の国、ジャパン。“ニホン″だね。ジャパニーズ・クールカルチャーの国だよ。アニメとかゲームとかまんがの国だよ。ダバ……、ノンだっけ?あんたも詳しいんじゃないの?」
リーダスは楽しげに話した——
「いや、俺は実写映画とかアメコミとか、小説。それこそ日本の小説や映画もみるが、アニメやゲームや日本の漫画は専門外だ——」
「ま〜〜、そんなことはどうでもいいんだけど、その卑弥呼の国、日本にこのエイリアン・バスターズの創始者、日本の名で藤浪東由、こっちの言い方でトーユ・フジナミ、がいるんだ。そして、フジナミは日本の最高学府、東慶大学の理事長でもあらせられる。ほ〜んとにえらいんだな、これが。そして、日本のエイリアン・バスターズもまたティーンエイジャーが大多数を占めている。何人か成人済みの者もいるけどね。」
ダバノンは頭が混乱していたが、
そこですかさずセーラがリーダスに横槍を入れた——
「エイリアン・バスターズって組織の規模とかは分かったけれど、あなたはどれくらい前からキメラ教諭と接点があるの?教諭はあなたや、(または、)他に教諭と接点のある、宇宙人と戦う人間がいるなんて、一言も発さなかったわ。あなた本当に教諭の知り合い?解せないわ。」
「まあ〜〜、キメラ氏は秘密主義だから、わたしも彼がどこまでものごとを知っているのかは断言できない。ただ——」
ダバノン、セーラ「ただ?」
「わたしが宇宙人でないってことは証明できる。」
セーラは——
「そうね、貴方からすればわたしたちも宇宙人でない、って確証は持てないだろうけど、まず、あなたが証明できるなら証明して?」
リーダスはおもむろに両手を目にやった——
そして——
「これ、これよ。アイコンタクト式本質メガネ。これを持ってたら、見せ合い、同志の確認が出来る、とキメラ氏は言ってたわ。」
ダバノンとセーラはホッと息を吐き——
「十分だ。」
と、ダバノン。
「お互い、本質メガネで相手を見てるんだから、お互いに人間である説、立証ね。」
と、セーラ。
いきなり気安くなるリーダス。
「ま!!これからは同志として、がんばっていこ〜ぜ〜!」
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