女生徒の正体
な〜にがおきるやら。
ダバノンは翌日、女生徒、モーツァル・リーダスが宇宙人であるかどうかを確かめるため、本質メガネ(コンタクト)を装着して、大学へ行った。今日、彼女が普通の人間か、宇宙人かの、白黒がつくわけだ——
一次限目、またもや映画史の授業。ちょっとダバノンは張り切りすぎて、予定より早く来すぎてしまった。彼はただただ、ドキドキしていた。リーダスは宇宙人か、どうか……。
そしてだんだんと生徒たちが集まり出した時、ダバノンは周囲を見渡した。もちろん、そのとき目にした生徒たちはいずれも宇宙人でなく、普通の人間だった。
そして、生徒全員が集まったと思われたとき、ダバノンは「はっ!!」とした。
——女生徒、リーダスの姿が無いのだ——
おかしい、まさか、……、確かすこし前にキメラ教諭が、「ダバノンくん、君はノンプライベート人間なのだ」と言った。まさか、仮にリーダスが宇宙人だとして、宇宙にいる仲間と連絡を取って、おれの頭の中を覗いた、ということだろうか!?だったら、やばい。と、いうかおれのこの、ノンプライベート状態をなんとか遮断する戦法、またはキメラ教諭の発明が必要になってくる。
ダバノンは一時的にパニック状態をわずらった。すると、点呼が始まる大学の構内にいた俺の耳に、講堂の外から言い争いが聞こえた——
その声は、ん?聞き覚えがあるぞ……?そしてもう一人の声も??
点呼の途中だったがダバノンは講堂を抜け出して、声がする外へ出てみた。
「あんた!絶対、泣きを見るんだからね!」
セーラだ!
「文芸部は引っ込んでな。映画は監督のもんだ!もちろん、あのダバノンとだかには、才能はこれっぽっちも感じない、って意見は撤回しないけどね」
こいつは——
リーダス!モーツァル・リーダス!!人間だったのか!!
ダバノンの目に映るリーダスは昨日のまま、金髪と、黒のライダースファッションのパンキッシュスタイルだった。
「リーダス!お前、人間だったのか!!」
ダバノンは思わず口をおおった——
セーラは、
「馬鹿!ダバノン!!」
リーダスは何故か、涼しい表情で、言われたことを全く当然とでもするかのように——
「いま、この、セーラとか言うおんなと口論してた。こいついわく、ダバノン、アンタは映画の天才なんだとさ。笑ってやったら大げんか、ってな具合……。ところで、アンタ、あたしに人間だったのか、とか言ったね。そうか、アンタも選ばれたエイリアン・バスターズの一員だったんだね。じゃあ、前言、若干撤回!そこそこ才能あるのかもね。そこそこだけどね。」
ダバノンとセーラはハモった
「エイリアン・バスターズ??」
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