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学科によっては……??

キメラへの報告——

 ダバノンの三者面談が行われてからすぐ、ダバノンはキメラ教諭の学校の実験室へ向かった。


「キメラ教諭、無事、三者面談でテェラー私立芸術大学の受験を受ける方向で話が進みましたよ〜。なんとかなるもんですね〜」


 嬉々とした表情のダバノン——


 キメラ教諭は化学の授業で使う試験管をそっと手をふってかき混ぜながら、


「そうか。おめでとう、ダバノンくん。君の場合、学科によってはもう合格したかのようなものだ。アオハルだな。」


 しかし、キメラの表情にまだ笑顔は無い——


「それで、」


 と、キメラ。


「それで?」


 戸惑うダバノン。


「学科はどこにしたんだね?これはかなり重要な問題だ。教えなさい。」


 鬼気迫る表情のキメラに対し、ハハッとダバノン——


「映画監督科にしました。受験にデッサンも無いし。もちろんそれだけが理由ではないですが……」


「映画監督科、……だと?」


「はい。」


 頭を実験台に抱え込んだキメラは——


 しばし沈黙を保っていた——


「………。」


 ダバノンは心の中で、


(あれ、どうしちゃったんだろう?教諭。さすがに映画監督科は思い切って振り切りすぎちゃったかな?文章はだめって言ってたから、同じ大学の文芸科よりは良いと思ってたんだけど……?)


「………。」


 まだ黙りこくって頭を抱え、なにか思索しきっている様子の教諭———


 ダバノンは不安になって、


「あ、あのォ〜〜、今からでも進路変えても良いんですよ?教諭との計画が一番大事ですから。これはそんじゃそこらの進路決定じゃないですもんね、地球の存亡がかかってる」


「きみ……」


 やっと頭から手を取りのぞき、顔を上げたキメラ——


「は、はいっ?」


 ガバっと近づいて来たキメラ教諭はダバノンの左肩に手を思い切り伸ばした——


「最高だよ!」

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