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未定の力

またまたキメラ邸———

 キメラ教諭とちょっとした町の宇宙人探索をしたダバノンとセーラは、そのまままたキメラ教諭の自宅の研究室へ赴いた——


「キメラ教諭!大したことではない、とか言われそうだけど、俺、落第がかかった化学のテスト、満点とったよ!そして、そんな結果よりも、我流の研究もいいけど、学校で習う『学問』の重要性が嫌になる程わかりました。とりあえず、落第を免れたのは、キメラ教諭のおかげです。ありがとうございます。」


 ダバノンは頭を下げた——


 セーラは驚いて、


「あ!学校で言ってた“ある人”、ってキメラ先生のことだったんだね。まあ、二人の取り組んでる課題をかんがみれば、わたしを含め、他人には言えないわね。許すわ、ダバ。」


 キメラは——


「やはり、きみは元の頭が良い。化学のテストなんてお茶の子さいさいだったろうに。わたしたちには、それぞれ秀でている部分と欠けている部分が合致している。まあ、とりあえず卒業確定おめでとう。進学はするのかい?」


「親にお金がないわけではないんでしょう?たしかダバの家は両親どっちも公務員。安定しているはずよ?今からでも勉強したら、どっかの専門学校、あるいは大学にだって入れるんじゃないの?ちなみにわたしは進学するわ。」


 と、セーラ。


 ダバノンは——


「いままで進学にいっさい関心無かったから、今言われてもわかんね〜。でも、科学研究がしたいから、理系の学校……、かな?まだわからん。」


「まだわからんって、もう二ヶ月もしないうちに、三者面談あるわよ?もっと真剣になって将来を考えないと!」


 セーラは親身になって言った——


「ダバノンくん、わたしの意見を言ってもいいかい?提案と言ってもいい。」


「ええ?なんですか?教諭」


 キメラはコホンッと咳をして、


「芸術大学なんてどうだろう?もちろん君が芸術大学に合格できるだけの才覚と、親による援助がある、と確定しての助言だが……」


「へ?なんで??」


 腑に落ちないダバノンを尻目に——


 セーラは——


「いいんじゃない?ダバ、昔から何気に絵、上手いし。ま、あくまでダバが興味あればの話だけれど……」


 ダバノンは、


「絵、か。興味なくはないけど、実際の科学研究とかと比べて、奥行きがない、というか、あまりそそられない……、かな?」


「根拠はあるんだ。説明しよう。」


キメラは自信満々な様子で、その理由を説明しようとし始めた——

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