第95話⬜ハボックに勝利!
ハボック侯爵が逃げ込んだこの町は大きい。フレンジー辺境伯爵の城下町 だったところだから。
隠れるところは至るところにある。また広場になっているところや公園もたくさんある。
ゴーレムたちは町の南側から侵入して帝国兵を探していた。しかし帝国兵は民家に逃げ込んだ者もいたので いきなりそこから飛び出してきてやられるゴーレムも多かった。
そこで彼らは小柄な黒動物ゴーレ厶を偵察に出して こちらが先に相手を見つけた時だけ仕掛けるようにしていた。
これは帝国兵から見れば いきなり襲われてるような感覚に陥る。考えたのは黒動物ゴーレム達だった。
「ここの家には帝国兵が隠れているにゃ。おいらが魔法を打って引きつけるのでその間に切り込んでくれ」
「ワカリマシタ」
「ウィンドカッター!」
「うぎゃー」
「ぐあー」
「いつの間に!」
「くそ!魔法使えるやつがいるぞ。気をつけろ!」
ザシュザシュザシュ!ばたん!どさ!ばたん!
「うがー」
「ぎゃー」
「ここの上は広場になっているわん。一斉に仕掛けるわん 今だ」
ガキン!ズシャ ガキン!ガキンガキンガキン!ばたん!どさ!
「ファイヤーランス!」
「うあー」
「あつああー」
「くそう。こいつらどっから来やがるんだ!全然わからねえ」
「ヘヘ・・・なんでざまだこのわしが・・・外では光る武器でやられて・町ではゴーレムか・・・おのれ」
「このままじゃ全滅するぞ!どこから襲ってくるかわからん」
「こいつら俺たちの武器や鎧で区別してるのか。鎧や武器を捨てて逃げるしかねえ!」
「逃げるぞ!」
ゴーレムたちが突入してから3時間が過ぎた。ポツポツと町から出てくる ゴーレムがいる。全体的に数が減っている。黒動物ゴーレムがいない班もある。
ミルキーウェイ号からの報告によれば町の西側に大量の人間が歩いて行くのが見える。
ただし兵士か町の人か区別がつかない。今頃こんなに大勢で町の外へ出て行くなんて兵士しかないんだろうが 証拠がない。ここは行かせるしかないだろう。およそで数えてもらったが 5000人ということだった。
4時間が経ち動けるゴーレムはほとんど町の外へ出てきた。黒動物ゴーレムで帰ってきたのは62体だった。黒ゴーレムは750体が帰った来た。かなりの激戦だったようだ。
だがこれでハボックも倒したし俺はやっと前に進める気がする。
戦いが終わった頃 留守番部隊のゴーレムに町の中の武器や鎧と動けなくなったゴーレ厶も回収するように指令を出した。
「みんな ご苦労様でした。おかげで勝利することができました。勝どきをあげましょう。えいえいおー!」
「「「「「エイエイオー!」」」」
シュナイダー辺境伯爵がこちらに歩いてきた。
「ルーナ殿お疲れ様でした。この後はどうされるつもりですか?」
「もちろん責め続けます」
「そうですか。我々は本国の指示を仰ぎに一度領地に戻ります。一緒に行けずに残念ですが あとはよろしくお願いします」
「はい お疲れ様でした。またいずれお会いしましょう」
俺たちはゴーレムを回収してミルキーウェイ号と浮島砲台のみで帝都へ向かうことにした。
帝都と言ってもここから1000キロメルトはある。浮島を引っ張りながらではスピードが出ないので5時間はかかると思う。
帝都ならば もっと激しい抵抗を受けると思う。だからまたゴーレムの補充だ。なんか最近こればっかりだな。
「あのゴーレムの補充はわかるのでありますが補充するなら魔法が使える ゴーレムの方がいいのでは?」
「あーそう言えばそうだね。でもあれ どうやって出来たか分からないんだよ」
「前と同じ状況でやってみたらいいでありますよ」
「うん。分かった」
確かゴーレム作りに飽き飽きして違うものを作ってやろうっていう気持ちだったな。
とりあえずウサギちゃんを作ってみよう!うわーできた!黒ウサギ。これに魔法回路を入れて声帯回路も入れる。確かこれで完成のはずだ。
魔力はずいぶん込めたような気がするな。いつもの10倍ぐらい入れてみる。よしこれで動くはずだ?
「私はルーナだ。黒ウサギ!魔法は使えるか?」
「はい。ルーナ様使えるぴょん。ウインドカッター」
「問題なく使えるみたいですね。何で使えるんでしょう?分からないです」
「それならば今度はルーナ様がどんな魔法を使わせるかイメージしたらどうでありますか?」
「分かりました」
同じウサギを作ってみた。今度は魔力を込める時にファイヤーランスが使えるようにと思いながら込めた。
「さあ黒ウサギ魔法を使ってみなさい」
「はいルーナ様。ファイヤーランス!」
「なるほどエローラの言った通りですね。でもなんでこうなるんでしょう?不思議?」
この後黒ゴーレムでも試してみたが黒ゴーレムだと うまくいかなかった。やはり流暢に喋れないとだめなようだ。同じ声帯回路なのになんで黒ゴーレムは片言なんだ。
うーん。どうやら魔力を込める時の俺の思いで決まるようだな。つまり黒ゴーレムは戦闘要員なので戦闘が一番得意なら他はいい。だから片言なのか。
これからは必要以上に技能を求める時にはいちいち復唱しながら魔力を込めるようにしよう!
なんてゴーレム作りの研究をしていたら帝都についてしまった。浮島砲台を展開させる。
帝都の皇帝の居城に迫った。相手は蜂の巣をつついたような大騒ぎになっている。さあて相手はどう出るかな?
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