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転生少女は今度こそ 錬金術で幸せになります  作者: チャッピーミイタン
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第9話⬜家づくり

あれからソレイユねえさんといろんな話をした。この勇者の谷を出るのは全く問題がないと言っていた。


長であったソレイユねえさんはこの谷に入る前に次の者を選んで長の座を譲ってあるからだ。


それも10年も前の話で今更長に戻るなんて言ったら大混乱が起きるそうだ。


それでも人の里に行くということをみんなに伝えたら大変びっくりしていた。


竜の世界も実力主義で今代の長は雄の青竜だそうな。なかなかにできた竜だということだ。


ソレイユ姉さんは人の姿のままでも難なく空を飛ぶことができるので、ゆっくりふわふわと飛びながら今は話をしている。


「ねえルーナ〜、家族になるなら母の方が良かったんではないの〜?」


「そうなったら毎日甘えて何もする気が起きなくなるでしゅ。一緒に動くなら姉さんの方がいいでしゅ」


「そう〜?」


ここで一つ大きな問題が起きた。姉さんができたんだからもう施設にはいられないということだ。どうしよう。自分の家なんか持っていない。


「うふふ家〜?家なんて建ててしまえばいいのでは〜。ルーナならいくらでもできるでしょう〜?」


「うん。院長せんせに相談してみる」


施設に戻り院長先生と話してみた。


「ルーナさん突然ですね。お姉さんとは」


「しゅみましぇん」


「そんなにすぐ出て行く必要はないですよ。準備が整ってからで。それまでは2人でここにいてください」


「ありがとうございましゅ」


しかしなるべく早く家の準備をしなければならない。勝手に家を建ててしまっていいのだろうか。やっぱり土地を買う必要があるのかな。


「ん?この辺は土地なんていくらもしないから、ルーナちゃんならすぐ買えるわよ」


「どこで買えばいいでしゅか?」


「ええとそれはね・・・」


「ふんふん、なるほど」


村役場があるのでそこで買えばいいそうだ。さっそくソレイユねえさんと行ってみた。


「黒竜村でしたら南側はほとんど開いていますよ。普通の家サイズですと金貨20枚になりますね。青竜町になりますと金貨30枚が相場ですね」


なるほど田舎の方が安いということか。どこでも考え方は同じだな。ソレイユねえさんに払ってもらう。お金は全部ソレイユねえさんに渡してある。子供が持っていてもまともに使えないから。


「ところでお姉さん!この近所に美味しい食事をできるところがあるのですが一緒にいかがですか」


ここでもかい!ここに歩いてくるまで3回もナンパされていた。さすがソレイユねえさん!


「あら〜すみませんね〜。これから家づくりがあるもので、また今度お願いします〜」


「ねえさんすごくモテるね。それにしても人間とのやり取りが自然でうまいね」


「1000年くらい前には〜よく人間の町へ行って過ごしたことがあるのよ〜。今も昔もあんまり変わらないわね〜」


「ソレイユねえさん、谷であった時とは喋り方が違うけどどうしたの」


「あそこにいると〜引退しても女王だから〜それなりに威厳を出さないといけないのよ〜。ここならもう何にも関係ないから〜」


なるほどこっちののんびりした喋り方が素なんだ。役場から帰ってきて家を建てる場所を2人で探した。


「ここがいいんじゃな〜い」


「おお〜」


川が近くて木があり広場になってるようなところもある。ここなら確かにいいかな。


すぐに俺は土台作りを始めた。土魔法で土台を作る。そして固める。見た目は普通サイズでないと困るので他の家に大きさを合わせてみた。


次に柱を作る。柱も土台と同じ要領で作ってみた。非常に硬く鉄筋なみだ。色は自然と黒くなった。これを組み合わせて家の形にしていく。フライが使えるのでねえさんと飛びながら材料を組み合わせていった。


「おもしろいわね〜パズルみたいね〜、うふふ」


柱の後は床や壁や天井や階段を同じように板状に作って固めてみた。黒は怖いので色を白っぽくしてみた。これも2人で貼っていく。


最後に屋根作りだ。普通の家のように木の板を張ってその後に瓦を乗っけていく。これも土を板状にしてから固めてその上にかまぼこ状の屋根瓦を土で作って固めて乗っけていった。


あとは窓ガラスを作ってはめ込んだ。割れないように少し強化してやった。


「楽しいわ〜、うふふ、こんなの初めてよ〜」


1階は商売ができるように入り口から入ると少し広いスペースがある。ここは外からよく見えるように窓ガラスの部分を多くした。その裏に行くと居住区域だ。トイレ、お風呂、台所、居間がある。2階は寝室があってベランダも作った。


明かりはロウソクではなく小さな魔石に魔力を込めると光るように作ってある。この光を見ると地球にいた頃の蛍光灯を思い出す。


「ねえルーナ〜この家すごいわ〜、見たことないわよ〜」


「そうかも、初めて作ったし」


木箱ルームは普通の大きさの扉に改良して2階にセットしてある。扉を通ると錬金術のルームに行ける仕組みだ。広さはもう前いた施設ぐらいににはなっている。


今は夕方でソレイユねえさんと食事をしている。食べているのはお肉の香草焼きだ。サラダもある。パンは買ってきたものだが久しぶりに美味しい食事にありついている。


「ねえさんは料理がうまいね」


「そう〜?長く生きているからね〜うふふ」


1つ気づいたことがある。ソレイユねえさんはお酒好きだ。今ワインも飲んでるのだがもう3本あけている。だが全く酔ったそぶりはない。


「ルーナも飲む〜?無理ね〜」


俺はミルクを飲んでいる。ううう、酒が飲めるのは後12年先かな。


「それにしても妹に稼がせて姉はグータラしてるんじゃいけないわね〜。私も仕事するわ〜」


「何するの?」


「そうね〜冒険者なんかやってみたいわ〜」


「へ〜冒険者かーいいね!」


「明日青竜町の冒険者ギルドに行ってみるわ〜」

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