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転生少女は今度こそ 錬金術で幸せになります  作者: チャッピーミイタン
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第5話⬜領主と対面

冒険者ギルドから帰ってから俺はポーション類を作って過ごしていた。マジックポーション、毒消しポーション、石化解除ポーションなどなど。作り始めると結構面白くて止まらない。


「ルーナちゃん、ルーナちゃん、どこにいるの?院長先生がお呼びよ」


あ、アメリア先生が呼んでいる。行かなきゃ。


「はーい、今行くー」


木箱から這い出てアメリア先生に返事をする。


「どうしたの?何でそんな箱の中に入ってるの?」


「なんでもないでしゅ」


このままだとこの箱捨てられてしまうかもしれない。マジックバックにしまっておこう。


院長室にはステラ院長、ギルドマスターのオーエンさん、アメリア先生がいた。


「ルーナさんよく来ましたね。冒険者ギルドのオーエンさんからお話がありますよ」


「はあい」


「実はね領主様にルーナちゃんのことを報告したら是非一度会ってみたいと言われましてね。どうでしょうか。一度一緒に領主様に会いに行きませんか」


「いや、きらい」


どうせマジックバッグを作れとか魔法見せろとか、面倒な用に決まってる。誰がそんなところへ行きますか。部屋に帰ろう。


「あーあーちょっと待ってください。領主様に会うといいことがありますよ。何でも言うこと聞いてくれますよ」


「ほんと?ん〜アメリアせんせが行くなら行く」


「ちょっとルーナさん。何で私を巻き込むんですか」


「え〜来てくれないの〜」


「ほら、私は小さい子たちの面倒を見なきゃいけないですし、ルーナさんの他にも5人も小さい子がいますから」


「それでしたら他の先生に頑張ってもらいますよ。だから心置きなくルーナさんと一緒に行ってください。アメリア先生」


「うっ」


「そんなに嫌なの?アメリアせんせ。うえええ〜ん。びえ〜ん」


「うう・・・分かりました。行きますよ。行けばいいんでしょ」


「お金あげるから」


「いりませんよ。単に偉い人に会うのは緊張して嫌なだけですよ」


「まあまあアメリア先生そうおっしゃらずに。冒険者ギルドからも何かしら援助しますので」


「はぁ」


こうして俺たち3人は冒険者ギルドの馬車に乗り黒竜市の領主様のところに行くことになった。馬車で10時間ほどのところだそうだ。


アメリア先生はギルドから新しい服をもらって結構ニコニコしている。旅費も心配だったようだ。


しかし馬車に乗って10時間というのはあまりにもお尻が痛すぎる。休憩時に外に出て背伸びをしたりするがすぐに飽きてしまった。


マジックバックからポーション作り用の木の箱ルームを出した。その中に入って過ごそうと思った。


「ちょっとルーナさん?木の箱なんか出してどうするつもりですか。そんな狭いところに入ったって余計疲れるだけですよ」


「大丈夫、中は広いから二人とも入ってみて」


2人を木箱ルームの中に招き入れた。中はこの前より広くなっていて6畳間が4つほど入る広さになっている。


「何これ?広い!」


「これはすごい!中が広くなってるじゃありませんか。これは空間拡張ですか」


「そう。箱の中の空間を広げて固定してある。いつもはルーナしか入れない。今は2人も入れるようにした」


「すごい。すごすぎる!」


中にはトイレも作ってあるのでわざわざ外に用を足しに行かなくてもいいのだ。そのうちお風呂も作ろうと思う。


中でポーション作りをしたりお茶を飲んだりして過ごしたら意外に早く時間が経った。


夕方になり領主様の屋敷に着いたので馬車から降りた。お屋敷は3階建てでお城のような大きさの家だった。


玄関から両脇に使用人の皆さんがずらりと並んでいる。20人ぐらいはいるようだ。


俺たちは2階の客間のようなところに通された。そこでしばらく待っていると領主様が入ってきた。


「みんなまたせたな。遠いところご苦労だった」


びっくりした。竜人族って角が生えてる人もいるんだな。なんか隠れて見えないけど鱗もあるような気がする。 より竜の力を強く受け継いだってことかな。


「本日はお招きくださりありがとうございます。青竜町冒険者ギルドギルド長のオーエンです」


「こ、黒竜村、希望の里のアメリアと申します。お招きくださりありがとうございます」


「ルーナでしゅ」


領主様はフェニックス・ブラックドラゴンと言う名前だった。黒髪で背が高く眼光が鋭いなかなかのイケメン親父だ。30代半ばぐらいかな。


軽く挨拶をしてから領主家族と食事をすることになった。領主家族は4人家族。奥さんと男の子が2人いる。子供達は孤児院の子たちぐらいだな。10歳と7歳ぐらいかな。奥さんの名前はローザさん、長男はアクセル君、次男はジェット君と言うそうだ。


食事会は穏やかな雰囲気の中で進み楽しい時間を過ごすことができた。領主家族は皆友好的だ。さすが一族の頂点だな。


領主様からの頼みはマジックバッグを作って欲しいということ。何でも国境付近の紛争地帯に食料や物資を運ぶのにこれ以上便利なものはないからだそうだ。


そういう理由があるならと思い、こちらもマジックバッグを作ることを了承した。


こちらの願いとしては剣術を教えて欲しいということを伝えた。こんなちびすけが何を言ってるんだと思っただろうが快く領主様も承知してくれた。明日マジックバックを作り剣の手合わせをする予定だ。

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