ミスルトゥ（宿り木）
ミスルトゥ（宿り木）
浅い眠りの 夢で、ステータスを 確認する。
新しいスキルに 鑑定〈魔眼含〉がある。弱いステータスの隠蔽は、レジストする。暗視が 可能だ。ボクは 赤ちゃんなので、敵のレベルや 能力を見極められないと、攻撃に対抗できない。一応 魔法攻撃と物理攻撃無効のスキルも 獲得出来ているが、痛みは 感じたりする。父親の王城で 生命の危機とか、マジでヤバ過ぎる。今日と 明日のあと２回、王族の朝食会と 広場の交流参加をクリアしなければならない。王族の仲間入りを 正式にするのだ。
第１１王子なので、王位継承の目は 殆ど無い！なのに ナゼか、ドロシーのアンポンタンが 突撃などするから、ソレを、避けるタメに
魔法を使うハメになり、悪目立ちした結果として イーサン王子に、目を付けられた。何とか 王城魔法団の 魔の手を、躱し 実験動物に、ならない。逃げ切る必要があるのだ。
朝食会は 問題なかった。そして 午後の広場での 交流会。ナゼか 何時もより静かな広場、ドロシーがいない。第１０王子と ７側室に、話しかけられた。ドロシーは、今日 母親の実家で お見合いをするそうだ。ナンチャラ子爵の嫡男で、何と１６歳 １０以上年上らしい。ドロシーは、無茶苦茶じゃじゃ馬なので 其れ位の相手は、ジャストゾーンじゃないだろうか・・・
それでは、イーサン王子が 来る前に、さっさと ママの転移で、帰宅しよう！ふふふ 今日は、運がよかったね！
おウチに着いた途端 ボクの生命危機、レッドアラートが鳴り響く！何か、ヘンナ臭いがする！苦い 薬草系？な、青っぽい あやしさいっぱいの香りだ。おっぱいに へばり付き、そのまま 眠り逃げしようと 寝たふりをしていたら、コックのシヴァが、いそいそと 離乳食のおやつを出しやがりましたよ…ヤメテ…その臭さは ヤバいダロ！食べたらダメなヤツだろうが！ママも イリアも、苦笑いしているし…
「むむむん！ああうん！（お前先に 毒味しろ！）」ボクは 必死の抵抗をする。
「そうよねぇ、明らかに アヤシイ香り？じゃなくて ヘンナ臭いしかしないわね？シヴァ？何を創造したの？シヴァが 毒味しないと、食べさせられないわよ？」ママが 最高の援護射撃をしてくれた。
「ええ！毒味しますとも！山脈の大陸、料理の○人大会優勝者として 大発明 成長爆推進プラントプリンですからねっ！」シヴァさんや あなたは、コックさんであり 錬金術魔法使いではないので、大発明は ヤメてほしいです。
「そのプラントとは、食物ですよね？最低ライン 食物なのでしょう？昆虫や 鉱物等ではありませんよね？固形プリンが ３個と、ゆるいプリンが１個用意されていますが 私も食べるのでしょうか？」イリアは とてもイヤそうだ。
「人間は 日々成長するものだろ？だったら 生きる糧である、このプリンは食べるべきだろ！」いやいやいやいや、とにかく シヴァ食べてみろ！３人の視線を受けて シヴァは、正体不明のプリンと、スプーンを持った。
「ゴッキゅん！！ゴクゴクゴク ぷはあっ！」シヴァは プリンを、ひと飲みし コーヒーを、水みたく飲み干した。何だよぉ～その顔！ママとイリアは、ズッこけた。ボクは ２人が、ズッこけるのを初めてみたよ！そして 次の瞬間、ボクは初めて １階から、２階のベビーベットの上に 転移していた。生存本能とは 本当に素晴らしい！！あの 正体不明の創作物から、ボクは無事避難出来た。今日は 本当に運がいいのだろう？そう 考えるようにして、ボクは またお昼寝をした。寝る子は 育つ！
翌朝 王族の朝食会で、ドロシーの 正式な婚約発表がされた。ドロシーは もう子爵家の人なので、母親の実家と 子爵家で暮らすそうだ。ボク的には、突然ドロシーの突撃や 攻撃が、パッタリなくなり とても嬉しい！！本当にめでたい。午後 １０回目の広場で、第１０王子と その母親が、ドロシーについて話してくれた。子爵家との 婚約話しは、少し前に ほぼ決定していたそうだ。そして 婚約日が近くなると、ドロシーは 落ち着きに欠けてきていたらしい。ストレス状態の時、５歳の自分より弱いダロウ 赤ちゃんのボクを、攻撃したらしい。ストレス発散対象として、ロックオンしたのだ。５歳で 他家へ、嫁ぐのは 相当ストレスになるよね？ドロシー頑張れ！！そして 婚約と言えば、昨日 やはり吉日だったらしく、イーサン王子も 婚約していた。昨日と今日 広場に姿がないのは、婚約者の相手を するためらしい。でも 一昨日、サファイアの指輪 弄んでいたよね？ と、首を傾げていたら、第２婦人との 婚約なんだそう！怖っ！まだ ５歳なのに、２人も 奥さんいるのかーっ！その上 ２人とも、１０歳も 年上なのだそう！！跡継ぎ問題解決のタメ だそう！ボク おウチに帰る！ママをせかして 転移してもらった。ベビーベットが 一番落ち着く！！イーサン対策を 色々考えていたけど、アチラは ボクより、う〜んと大変みたいだ！
ボクは、１０間の 王族朝食会と、広場での交流会を経て 赤ちゃん時の、王子の努めは 終わった。あとは、自宅学習？で、教養と 体力造りをして、１０歳頃 王都魔法大学院へ、入学すればよいのだ。子供は 元気に遊ぶのが、仕事だからね！！
王城に 現在暮らしている、１０歳未満の 王子７人は、多分学院に 入学するまでは、会わなくて済むだろう。お互いの 安全と、安寧のタメに。ただ、第１王子と その嫡男、第２王子とその嫡男当たりは、王位継承問題とか ドロドロしていそうだし、社交界でも イチイチ会って大変だろうね！頑張れイーサン！！
ボクは 一難去ったけど、改めて 生命の危機を感じたさ 無防備さを反省した。ステータスのＳＴＲ筋力レベル１０は、ゴブリンにも 負けなのでは？赤ちゃんだから 仕方ないのではなくて、ソレを カバーする、魔法が必要なんだ！レベルアップと 魔力量アップ、使える攻撃魔法の訓練は 絶対必要なんだ！
ボクは、もうすぐ 生まれて、６ヶ月になる。ミックス魔法の補助で、歩いたり 少し走ったり、ナンなら翔べるようになった。もう少し 上手く ミックス魔法を使いこなしたい。
ママ曰く、ボクは 本能で、魔法を使うように なったので、水風火土 光 闇、重力魔法等を、無意識に ミックスして、使っているそうだ。なので 各属性別の、魔法の訓練と モロに本能の無意識魔法の訓練を、数や量をこなして ガンバる（努力）するしかないのだ。
庭で、おやつを食べながら のんびりひなたぼっこしていた、４月の午後 あの元気な向日葵が、突然変化した！たんぽぽみたいに 綿毛で、やわらかな春風にのって 飛んで行った！
♡またね～♪ リリーを忘れないでね〜♡向日葵なのに たんぽぽみたいに飛んで、メーテスと言う名前だったのに リリーなんだね？一応 全部、心のページにちゃんとメモしたよ！ありがとう向日葵のたんぽぽ！メーテスのリリー！鑑定のスキルは レベルMAXに育てるからね！種？が飛んだ 向日葵は、小春日和の陽射しに キラキラと消えた。とても キレイだった。
