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練兵場では、騎士たちが研鑽を積んでいた。


何で、魔術至上主義なのに、騎士なんて存在するのか、と疑問に思うかもしれないが、儀礼の際に、騎士が必要なんだそうだ。

各国の君主を出迎えたりするときに、隊列を組んだりするのがもっぱらの仕事だ。


それだけなら、騎士たちはだらけそうなものだが、騎士団長がそれを許さない。


「おい、そこ!たるんどるぞ。追加でもう二周走って来い」


厳しい指導を行っているのは、ハーケン騎士団長だ。

黒髪の偉丈夫。

俺は、彼に用がある。


「ハーケン騎士団長、少しいいですか?」

「これは、これは、レイ様、いかがなさいましたか」

「俺に剣術を教えてくれ」


彼は、キョトンとした。

何を言っているのか、頭が理解を拒んだようだ。

「レイ様、お戯れはおやめください。

そのようなこと、御父上が許され」

彼の話を遮って、俺は言った。

「ハーケン騎士団長、

俺なら、あなたに魔剣を見せてあげれるよ」


彼は目の色を変えた。

「やはり、伝説ではなかったのか。

俺にも、魔剣は使えるのか?」

「さあね、そこまでは保証しかねる。

人が魔剣を手にするのではなく、魔剣が人を選ぶから」


「まあ、どちらにせよ、確かなんでしょうね。魔剣の情報は」

「もちろんですよ。俺を一人前の騎士にしてくれたら、案内しますよ。

魔剣ニュルンベルクのもとに」

「嘘じゃないようだな」


ハーケン騎士団長がなぜ王国に滞在しているかといえば、魔剣の伝説を信じて、その捜索をするためなのだ。

魔剣の伝説は庶民にも語り継がれている。

かつて、大地を砕き、風を操り、火を燃え上がらせた一振りの剣があったという伝説が。

彼自身、その伝説に魅了され、様々な資料を通じて、現在の王国のどこかにあることまで突き止めた。

そして、王国に士官し、騎士団長に昇りつめた。

そうすれば、魔剣の手掛かりが得られると考えて。


「なら、話は早い。今日から訓練を始める」

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