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不器用すぎる恋のレシピ ~料理スキルゼロから始まる彼女たちとの恋愛ストーリー~  作者: 睡眠の精霊ぽち。
第一章「料理初心者としての一歩」
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決闘場への仲間が加わった

退屈な授業は除き、買い物の時間(の前)です。舞羽から郁巳へのアプローチが続きますが…。

 帰りのHRが終わり郁巳は教室ですることもないので帰ろうとしていた。


 「おろ?いくみん、もう帰っちゃうの?」


 クラスメートの舞羽が郁巳に近寄ってきた。


 「おう。今日も4時から決闘(デュエル)があるからな!」


 「ああ、あのタイムセール。なんでデュエルって痛いネーミングにしているんだろう?」


 普段決闘時間に行かない舞羽が不思議そうに言った。


 「フッ…あそこは本物の戦場だ…生きて帰れるだけでも俺には奇跡に近い…」


 郁巳が遠い目をしながら本音を漏らした。


 「おお…いくみんが悟ってる…」


 舞羽が少し驚愕しながら言った。


 「うん……そして今日も俺は決闘場(デュエルリング)へ行くのだよ舞羽くん…!」


 「はっ!ご、ご苦労様であります!…ていうか最近は特に付き合い悪いよ。何かあったの?」


 舞羽は最近の郁巳の行動に妙ちきりんに感じていた。


 「いや、夕食の準備、数日前から俺が任されているんだ」


 「おお!いくみん、ご飯作れるの?食べてみたい!食べてみーたーいー!!」


 舞羽が両腕をぶんぶん、小さい体をぴょこぴょこさせながら叫んだ。正直可愛い。


 「あー、期待を裏切って悪いが、俺、料理初心者なんだ。昨日ハンバーグすら失敗したんだ」


 郁巳が苦笑いをしながら正直に告白した。そんな郁巳に舞羽が同意した。


 「あー、大丈夫!料理初心者だったらハンバーグの失敗は必ず通る道だよ。むしろ成功する確率の方が少ないよ!」


 舞羽の一生懸命な励ましに郁巳は少し救われた。


 「ありがとうな、舞羽」


 「い、いいっていくみん。ほら…私たちの…仲じゃん?」


 舞羽は恥ずかしさを隠すために髪の毛をいじりながら呟いた。


 「いや本当に良い奴だし可愛いし、何で彼氏できないんだろうな?」


 お昼休みから天然継続中の郁巳が不思議そうに言った。


 「ぷぅー!アプローチはかけているんだけど相手がどこ吹く風なんだって!」


 舞羽は“気づけよ朴念人!”とオーラを出しながら言った。ちなみに教室に残っていた学生達も舞羽と同じ気持ちを抱いていた。


 「そうか…大変だな。舞羽…ううっ」


 朴念人は舞羽のぽんと肩を叩き優しく声をかけた。目には涙が潤んでいた。


 「むきーーー!何故!何故気づかなーい!!」


 「ま、舞羽!どうした!?何があった!?」


 あまりの天然に舞羽がキレて郁巳の机をドンドンと叩く。そんな舞羽に郁巳は訳が分からず困惑する。そんな中クラスメート達は「また始まった」「痴話喧嘩はほどほどにな~」「はいはい、ごちそうさま」など気にも留めてない感じであった。


 「はあ、はあ…………ふぅ」


 一通り癇癪を起こし終わり舞羽は気を取り直した。


 「…よし!んで、いくみんはこれから決闘場にいくんだよね?」


 「お、おう…。げ!もう4時になるじゃん!行かなきゃ!」


 「おお!決闘場だね!ボクも付いていくよ!」


 慌てる郁巳に舞羽が声を弾ませながら言う。


 「いいけど、足手まといになるなよ!」


 「うん!あ!待ってよ~!」

 

 カバンを持って席を立ち上がって教室を駆け出した郁巳に舞羽は嬉しそうに追い掛けて行ったのだった。

決闘場へのパートナー、舞羽が仲間になった。次回、決闘場での舞羽の行動、どんな風に活躍するのか。乞うご期待!

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