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不器用すぎる恋のレシピ ~料理スキルゼロから始まる彼女たちとの恋愛ストーリー~  作者: 睡眠の精霊ぽち。
第五章「掃除をしましょう そうしましょう」
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だい・ダイ・DAI・大惨事!!

目が覚めたらご飯が出来ていた。そして目の前には可愛い同級生が…。


そんな夢うつつな状態が悲劇を産む!

 「…ん …くみん ねえ、いくみん!」


 「んあ!?」


 「あ、ようやく起きた。ほらいくみん、ご飯出来てるよ」


 突然起こされた郁巳はエプロン姿の舞羽にご飯の準備が出来てる事を告げられたが状況が飲み込めずしばし放心していた。


 「?あれ…俺…何で寝ていた…んだ…?」


 「あ、あはははは!さ、さーてね。何があったんだろう。気が付いたらいくみんと綾ちゃんがソファーで寝ていたから皆で起こさない様にしようって言ってボクが夕食を作ったんだよ!」


 舞羽はソワソワしながら上ずった早口で郁巳を捲し立てた。


 「お、おう…そう…なのか?あれ?そうしたら綾は?」


 「あ、綾ちゃんなら先にテーブルに着いてるよ。ほら」


 そう言って舞羽に連れてテーブルの方を見ると先に食べている郁巳達の母親、和、まりも、そして綾がご飯を食べていた。


 「お、いくみん。起きたか~。先に食べてるよ~」


 「…郁巳先輩、お先です…」


 「舞羽ちゃんの豚肉のしょうが焼き美味しいわよ~」


 「ふぉ、にふにいおふぁよ。んぐ、先食べてるよ~」


 皆ご飯を食べながら一、二言を郁巳に声をかけたが、綾に至っては口いっぱいにご飯を頬張りながら言葉をかけた。


 「ほら、いくみん。皆と食べよう。って言ってもテーブル向かい合わせにしか座れないけど…どうする?」


 舞羽は瞬きをせず上目遣いで郁巳に無言の訴えをした。


 「…じゃあこっちで食べるか…」


 「あ…うん!じゃあこっちにボク達分だけ持ってくるね!」


 虚ろに答えた郁巳の返事に舞羽は頬を赤くして跳ねるような足取りでキッチンへご飯等を取りに行った。


 「…やりますね、舞羽先輩…」


 「うんうん、寝起きに相手の真理を聞き出す…。悠季ちゃん、やるわ~」


 「あらあら、将来が楽しみだわ~」


 「こりゃ肉兄の将来は見えたね」


 ご飯を頬張る面子は目を閉じてうんうんと頷いた。


 「……」


 郁巳は未だ意識がはっきりしないままテーブル席の言葉を聞いていた。


 「おまたせ~。はい、いくみん。豚肉のしょうが焼き」


 「……」


 「あれ?どうしたのいくみん?まだ寝ぼけてる?」


 「…ああ、まだ頭が回らないみたいだ…」


 「じゃあちょっと待ってて。少し熱いお茶入れてくるよ。目が覚めるかもよ」


 そう言って小走りで再びキッチンへ消えていった。郁巳はその間に寝落ちする前の事を思いだそうとした。


 「確か…帰ってきてから…何か飲んで……あれ!?」


 郁巳は急に素っ頓狂な声を上げた。


 「ふぐっ!んー!んー!」


 「はわわ。ほら綾ちゃん!お茶ですよ!」


 「んん!んっんっ……ぷふぁ!ありがとうマーちゃん~。もう!肉兄!何なの!?」


 急に声を上げられ頬張っていたご飯を喉に詰めた綾が郁巳を睨み付けた。

 「あ、ああ。悪い…」


 「もう!何?あ、もしかして私達が二人まとめて寝落ちした事、何か思い出した?」


 「ん…ああ。いや、あんまり…綾は?」


 「それがさっぱり。マーちゃんや和先輩に聞いても知らぬ存ぜぬの一点張り。お母様に至ってはあらあらと微笑むばかり。全く、意味が分からないよ」


 「あらあら」


 「ほらね」


 「ん…そうか……」


 そう言って郁巳は目の前のしょうが焼きを見つめて無言になった。


 「おまたせ~。はい、いくみん」


 タイミング良く舞羽が湯飲み茶碗二つ、お盆に乗せて持ってきた。


 「ああ、ありがとう舞羽」


 「お、少し意識ハッキリしてるね。ふふ、良かった」


 そう言って郁巳の前に一つ、自分の前に一つ湯飲み茶碗を置いてスッとお盆を横に退けた。


 「じゃあ、先にお茶飲もっか?」


 「ああ…」


 「ん?どしたいくみん。まだ寝ぼけてるの?」


 そう言って舞羽はお茶を口に一口含んだ。


 「…なあ舞羽、突然こんな事言っておかしいかもしれないが…俺…お前を押し倒したか?」


 「「「「「ぶーーー!!」」」」」


 郁巳以外の全員が口に含んでいたのを吹き出した。


 「ゲホゲホッ…ああ!和先輩大丈夫ですか!?」


 「ゲホッゲホッ、いや綾ちゃんそれよりも…皆大丈夫?」


 「ゲホッ……ご飯も私達も、ダメになっちゃいました…ね…」


 「もー!郁巳!急に何言い出すの!お母さん、まだ認めませんよ!」


 「いえいえお母様!そんな事なかったですから!て言うかいくみん!!」


 「す、すまん!!まさかこんな大惨事になるなんて思ってもみなかったから!!」


 「もーう!ご飯滅茶苦茶だよ~!!肉兄、死刑!」


 「「「異議なーし」」」


 「まあまあ。まあ流石にこれからご飯は出来ないから…あ、確かしめじにツナ缶、パスタ麺があったよね。和風パスタでどうかな?いくみんもボクを手伝う。それと食器洗いで手を打とう。皆の衆どうかな?」


 「「「「異議なーし」」」」


 「よし、じゃあ先ずは片付けから。いくみん手伝ってよ」


 「お、おう!」


 「…じゃあ私はお皿下げて食べれないのをゴミ箱に捨てて来ますね」


 「あ、私もマーちゃん手伝うよ」


 「あらあら。じゃあ和ちゃん、私達はテーブルの上拭きましょう」


 「はいおば様」


 「ボクのもこっちのお皿下げようか。豚肉のしょうが焼きは持ち越しだね」


 「すまん…」


 「いいって。…にしてもまさかいくみんからボクを押し倒したっていう夢を見たなんて…エッチじゃの~」


 「そ、そんな事…ない…ぞ」


 「肉兄のエッチ~」


 「…先輩のすけべ」


 「う、うるさい!」


 「ほら後輩達、片付け手伝って~」


 「「「はーい」」」


 「(にしてもいくみんが()()を覚えてそうだなんて…)」


 そう小さな声で言って紅潮した頬でいそいそと片付けを始めた舞羽であった。

舞羽は夢うつつな郁巳に攻撃をしかけた


郁巳は夢うつつな状態で舞羽に問いかけた



    「俺…お前を押し倒したか?」



郁巳により全体攻撃。郁巳達は九千九百九十九のダメージを受けた。郁巳達の夕食はぜんめつした……。

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