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不器用すぎる恋のレシピ ~料理スキルゼロから始まる彼女たちとの恋愛ストーリー~  作者: 睡眠の精霊ぽち。
番外編「女子たちのクレープ会」
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ゲームの鬼、本当の鬼、真の鬼

綾達はゲームセンターに行ってあるものを見つけた。それはとある景品だった。

 華の女子四人は駅ビルのゲームセンターに来た。


 「うわーゲームセンターなんて久しぶりだからびっくりだよ~。へ~、今ってこんなんなんだ~。あはは、音でっか」


 「そうですね、でもこのうるさいのは慣れるのに時間がかかりそう…」


 和と舞羽が普段来ないのか慣れてない反応を示した。


 「あはは、何年寄りみたいなこと言ってるんですか。ゲームセンターなんてこんなもんですよ!普段はキッチンでちゃんこでも作ってるんですか?」


 「…何で相撲?」


 「うん、多分年寄とちゃんこで相撲にしようとしているんだよ」


 まりもの疑問に舞羽が丁寧に説明した。


 「…さーて!皆さん、先ず何からしますか!」


 「あーちん話逸らそうとしてる」


 「よっぽと恥ずかしかったんだね」


 「…ぷぷ、可愛い」


 「ちょっと皆!ひーどーい!」


 綾は耳まで真っ赤にして頬を膨らませた。


 「さてと、綾ちゃんのリクエストでゲームセンターに来たけど…とりあえずぐるっと回って見てみる?」


 「「「はーい!」」」


 舞羽の提案に三人が手を上げて賛成した。一番手前にあるクレーンゲーム機を通り過ぎて電車の運転操作が体験できるゲーム、先程綾が購入した○ラゴンクエストや何回もスーパーになる人達のアーケード、皆でワイワイ出来そうな釣りゲーム、そして朝にsketchでした体験型のゴーカートゲーム等があった。


 「うわー!何か今のゲームってすごいね」


 舞羽が興味津々にあちらこちらをキョロキョロしていた。


 「でしょ!じゃあ、一通り見たけど皆さんは何がしたいですか?」


 「うーん、どれも楽しそうだけどやっぱりクレーンゲームかな?」


 和が唸りながら言った。


 「あ、景品に可愛いフィギュアありましたよね!…でも何か…」


 そこまで言って舞羽は言葉を濁した。


 「「あー…」」


 言葉を濁した理由が予想できたのか和と綾が曖昧なセリフを言った。


 「…何となく舞羽先輩っぽかった雰囲気が…」


 「言わないでまりもちゃん!!」


 まりもの断ち切る一言に舞羽が涙目で抗議した。


 「よし!じゃあゲームセンター通いの私がやりましょう!」


 「綾ちゃんお願い!取らないで~!」


 「あーちん、やっちゃって!」「…綾ちゃんガンバ!」


 舞羽の願いも虚しく綾は二千円を崩して舞羽似のフィギュアのクレーン機に三回分のお金を投入した。フィギュアは棒二本に引っ掛かってる様に見える配置で置かれていた。


 「マーちゃん側面お願い」


 「…がってん」


 いつもこうしているのか綾がまりもに指示をだして位置に着いた。


 「………よし、いくよマーちゃん!」


 「了解」


 綾はまりもとコンタクトを取って一つ目のボタンを押した。


 「………はい!」


 まりもの掛け声と同時に綾はボタンを離しもう一つのボタンを押して目視で目標のフィギュアの箱に目掛けてクレーンを動かした。


 「……はい!」


 ピュピューピュピューピュピュー


 「ああっ」「ああ~」


 クレーンが箱を掴んだが直ぐに落とし舞羽と和が落胆した声を漏らした。


 「「よし」」


 舞羽と和の反応とは全く逆の反応を綾とまりもはした。


 「やっぱりアームは弱くない。そしてこの子のクセも解った。うん、大丈夫」


 「…綾ちゃんいける?」


 「うん!いける!マーちゃんはさっきと同じでいいよ」


 「…うん」


 綾はまりもと再びコンタクトをとり二回目を開始した。


 「……はい!」


 「はい!」


 まりもの掛け声からコンマ数秒遅れてボタンから手を離した。そして先程と同じくもう一つのボタンを押して先程より少し手前、箱を掴むというよりかは箱を持ち上げる形にクレーンが降りて行った。


 「ああー」「おーー」


 クレーンは箱を掴まずに箱の下に入りアームを閉じた。そしてそのまま持ち上げる形になり箱が二本の棒の隙間に落ちそうになった。


 「ああ、惜しい!」「ううーん」


 舞羽と和が悔しそうに声を漏らす。


 「形は大丈夫、ラスト一回…いける」


 「…綾ちゃん、こっちは問題ない」


 「うん…」


 今度は先程よりも更にピリッとした雰囲気を出して綾はボタンを押した。


 「……はい!」


 「…………」


 まりもの掛け声に声で反応はしないで真剣にクレーンの動きを凝視する綾。


 「………」「………」


 舞羽と和は綾の雰囲気に飲まれ息を呑んだ。


 ピュピューピュピューピュピュー


 そしてアームは先程と同じく箱を持ち上げる位置に降りて箱をずらした。そして箱は二つの棒の間に吸い込まれる様に落ちていった。


 「「よしっ!」」


 綾とまりもがガッツポーズを取った。


 「おおっ!」「すごっ!」


 舞羽と和も驚きを隠せなかった。


 「マーちゃん!」


 「…綾ちゃん」


 「「いっえーい!」」


 ハイタッチをする綾とまりも。そして綾が取り出し口から景品を取り出し天に掲げて叫んだ。


 「とったどー!」


 それに連れてまりも、舞羽、和も歓喜した。


 「「「いえーーい!!」」」


 「おめでとうございます」


 そこに店員さんが現れて景品入れの袋を渡された。

 

 「ありがとうございます!」


 綾が笑顔で感謝を述べると皆を一瞥して立ち去った。


 「…なんかボクの方ちらっと見なかった?」


 「…ソウダネ」


 「ちょ!?綾ちゃん!なんでそのフィギュアの箱をボクに向けるの!」


 「思い当たる節があるとすればこれしかないから。…しかしこれって…」


 「下から見たら」


 「…見えるのでは?」


 「いやー!それを言わないで~!!」


 「ねえねえ和先輩!これ私が貰っても良いですか?肉兄の部屋に飾ってみたいだ」


 トスッ


 綾は最後まで言い終わる前に立ったまま意識を失った。後ろに氷結の笑顔でいる舞羽がスッと自分似のフィギュアを奪い、袋に詰めて綾の手元に無い状態にした。そして


 トスッ


 「はっ!あれ?私、フィギュア手元に…あれ?何だっけ?」


 「綾ちゃん、さっき欲しい人達でじゃんけんをしてボクが勝ったから残念だけど景品はボクの物になったよ♪」


 「え?え?そうだっけ?」


 「そうですね、和先輩?」


 舞羽の満面の笑みに和は首を縦に振るしかできなかった。

 クレーンゲームで取るなんてすごいな~。

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