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不器用すぎる恋のレシピ ~料理スキルゼロから始まる彼女たちとの恋愛ストーリー~  作者: 睡眠の精霊ぽち。
番外編「女子たちのクレープ会」
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ゲームの中の勝負、現実の勝負

 片付けも一段落して綾たちの所へ行く和と舞羽。そこに待ち受けていたのは…

 「あ、和先輩と舞羽先輩お疲れ様です。あれ?和先輩、目が少し赤いですよ。どうかしたんでしか?」


 和達の方を見た綾がsketchのコントローラーを置いて不思議そうに尋ねた。


 「う、ううん!何でも、何でもないの!」


 「ちょっと片付けが辛くて少し泣いただけだよ」


 先程の話の内容を言わないと阿吽の呼吸で舞羽が和のフォローした。


 「?はあ…?あ、それよりもゲームしません?コントローラー四人分用意しているのでレースしません?」


 いまいち納得してない様子の綾だったが今は皆でゲームする事の方が優先らしく和と舞羽にsketchのコントローラーを渡した。


 「…やろっか悠季ちゃん」


 「やりましょう和先輩!」


 「じゃあマーちゃんそっち詰めて」


 「ほいほーい…」


 まりもも先程の熱が少し冷めたのか綾との会話も冷静に反応を返した。


 「じゃあマーちゃん、舞羽先輩、和先輩行きますよ~。コース選択は松竹梅の梅で、難易度は三段重ねの初歩の一段目で。では、皆さんセッティングをしましょう」


 綾の声に三者三様のセッティングをしてスタートを待った。


 「では行きますよ~アーユーレディ!」


 「…」「…」「…」


 綾の掛け声に皆が無言になる。


 ポン、ポン、ポポポポポ…ポンッ!


 「スタート~!」


 鼓の音と共にレースがスタートした。


 「ここでいきなり梅名物「梅干し落とし」発動!」


 綾がいきなり仕掛けた。梅コース特有のお邪魔アイテム「梅干し」でコースに落石ならぬ大きな梅干しを落とした。梅干しは終盤までコースに残るコースルートをランダムに変化させる物だ。


 「あ!」


 不運にも舞羽のカートが押し潰されて早々にリタイアになった。


 「お、おおっ!」


 和はどうにか押し潰されるのは免れたが梅干しに当たりクラッシュした。再開するのに時間がかかった。


 「!…見切った…」


 舞羽と和を目の当たりにしてまりもがスピードを落とさず梅干しを避けて行く。


 「さすがマーちゃん。実質私とマーちゃんの一騎討ちだね」


 「…負けない」


 ゲーム保持者の余裕を見せる綾に静かに言い返すまりも。


 「まりもちゃん頑張れー!」


 早々とリタイアになった舞羽がまりもに声援を送る。


 「ん…」


 まりもは声だけで頷いた。順位は綾が一位、二位にまりも、三位に半周遅れの和だった。そしてそのまま綾が最終ラップに入った。


 「ふふん。このままだと私が一位ですよ~」


 「うぬぬ、しかーし!ここで私はアイテム使用!ワープ!」


 「ふわっ!」


 和の一週先回りのアイテム「使い捨てワープ装置」使用に驚く綾。最後に一位に踊り立った和が余裕のドヤ顔をする。


 「おやおや綾さん。先程までの威勢はどこに行ったのやら」


 「ぐぬぬーぬー!」


 まるで呪いでも送ってる様に唸る綾。その呪いは先を行く人物に届き和が再度梅干しに衝突した。


 「あ!」


 「チャーンス!」


 ゴールの少し前で形勢逆転した和と綾。


 「行けーー!」


 「させるかーー!!」


 ヒートアップする綾と和。しかし今まで静かにしていたダークホースが牙を剥いた。


 「…アイテム「時間停止」を使用」


 「「ああっ!」」


 画面上のまりも以外のカートの動きがゴール直前で停止してそのまままりものカートが一位でゴールした。


 「…よし」


 「…」「…」「…」


 余りのどんでん返しに言葉を失うまりも以外の三人。


 「…綾ちゃん?」


 「………」


 まりもの呼び声も放心状態の綾には届かなった。代わりに和が天を仰ぎ舞羽がまりもに抱きついた。


 「やったー!まりもちゃんすごいすごい!」


 「…舞羽先輩、ちょっと苦しい…」


 「よくあんなアイテムを最後の最後まで使わずにいたね!」


 「…切り札は最後に取っておくのが鉄則です」


 「………」


 「あはは…あーちん固まったままだね」


 なんだかんだで二位にゴールした和が未だに固まっている綾を見ながら苦笑した。


 「…綾ちゃん…綾ちゃん」


 「………」


 「固まったままだね~」


 和がケラケラと笑いながら言った。


 「固まったお姫様には王子様のキスが効くのでは?」


 冗談半分で言う舞羽。


 「…ではお言葉に甘えて…」


 そして冗談を冗談半分(本気半分)で返すまりもが固まったお姫様の頬に唇を軽く触れさせた。


 「「!?」」


 「はっ!あれ?レースは?勝敗は?」


 王子様のキスの効果か意識を取り戻した綾が勝敗を気にした。そこに口元を少し綻ばしたまりもが一言言った。


 「勝負は()()()()()()

 開き直りが一番怖いw

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