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不器用すぎる恋のレシピ ~料理スキルゼロから始まる彼女たちとの恋愛ストーリー~  作者: 睡眠の精霊ぽち。
番外編「女子たちのクレープ会」
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それぞれの告白

 まりもの事に和が思う所があり心を郁巳たちの母親に曝す。

 「「「ごちそーさまでした」」」「…でした」


 「はいお粗末様でした~」


 「ありがとうございました。片付けは私達がしますからおば様はゆっくりしていて下さい」


 皆が朝食を食べ終わって和が率先して片付けをしようとした。


 「ちょちょっと和先輩!?ここでお皿割らないで下さいよ!」


 「ちょっと悠季ちゃ~ん。私がいつ、どこでお皿を割ったと言うの!」


 「…逆に和先輩はいつ、どこで、一回の片付けで平均何枚割ってるか覚えてないのですか?」


 「うっ…いや、今回はもっと注意をしてしますから…」


 「駄目ですよ先輩。ここはいくみん達の家なので迷惑をかけてはいけないです!」


 「うっ…でも」


 「でももだってもありません!それとも何ですか!何かお皿洗いをしないといけない理由があるのですか!」


 「うっ…」


 舞羽の有無を言わさない正論に和はチラッとまりもを見て黙った。


 「まあまあ悠季ちゃん。和ちゃんが進んで苦手な片付けをしようとしている事は凄いことよ~」


 そこに郁巳たちの母親が和を手助けに入った。


 「それはそうですけど…」


 家主の一言に舞羽が言い渋った。


 「でもお皿を割られるのはちょ~っと困るから~。私が洗って和ちゃんがお皿を拭いてもらえないかしら~?」


 「え!?でも郁巳のお母さんはさっき朝ごはん作ってもらったから…」


 「ふふ、ありがとう悠季ちゃん。でも伊達に今まで家事をしてきる訳じゃないのだから問題ないわよ~」


 両腕で力こぶを作る郁巳たちの母親。そして意外に力こぶがあった。


 「それに和ちゃんが私と片付けしたいはずだし~…ねぇ~?」


 「!?ええ!もちろんです!」


 急に話を振られた和だったがアイコンタクトによりこの後の話の流れを汲み取った。


 「だから~綾と舞羽ちゃんとまりもちゃんはゲームでもしてて~」


 「え?片付け手伝わなくて良いの!?やったー!」


 「こら綾~」「綾ちゃん…」「あーちん…」「…綾ちゃん…」


 「あっ…あはははは…。いや~、残念だな~手伝えなくて~」


 「はあ…。全く綾ったら…ごめんね~まりもちゃん。こんな娘で~」


 「え!?…い、いえ。そんなこと…全くない、です!」


 「あらあら~」


 「あらあら~」


 「…何で和先輩までそんなセリフ言ってるんですか…」


 「いや、別に~」


 「むう…」


 まりもも和もお互いに含みのある会話をしたがお互いに会話をスルーしてこれ以上この話をしなかった。


 「あ、でもお皿をキッチンまで持ってきてもらうのを誰か手伝ってくれてもいいわよ~」


 「うえ!?」


 「綾~」


 「て、手伝うよ!手伝えばいいんでしょ!」


 綾がやけになり席を立った。


 「とは言うものの~、ゲーム機は綾が持ってることだし~。舞羽ちゃん、食器キッチンに運ぶの手伝ってもらえる~?」


 「ええ、いいですよ」


 「じゃあ綾とまりもちゃんはゲームでもしてて~」


 「はーい!」


 「え…でも…」


 手伝わなくて良く、しかも遊べると分かったわ綾は元気よく二階にゲーム機を取りに行った。それに比べてまりもは戸惑いながら何か出来ないか言おうとした。


 「大丈夫よまりもちゃん。ここはお姉さん達にお任せあれ」


 和が隣のまりもの肩をポンと叩き励ました。


 「は…はい。それじゃあよろしくお願いします…」


 「うん、お任せあれ!」「大丈夫よ」


 まりもは皆に一言言って席を離れた。


 「さてと、じゃあ片付けましょう」


 「「はーい」」


 郁巳たちの母親の一言で和と舞羽が動き始めた。郁巳たちの母親はコップをまとめて先にキッチンに。舞羽と和は互いに別々の食器を集め、先に集め終わった舞羽がお盆を使って和の集めたお皿とお箸なども一緒にキッチンへ持って行った。


 「郁巳のお母さん、食器集めました。ここに置いておきますね」


 先に自分で持って行ったコップを洗っていた郁巳たちの母親に声をかけた。


 「はいはーい。ありがとう舞羽ちゃん」


 「悠季ちゃん、ありがとう」


 「じゃあボクは綾ちゃん達の所に行きますね」


 「はーい」


 そう言って舞羽は綾達がゲームをしている所へ行った。


 「さてと、じゃあお話しましょうか和ちゃん」


 「そうですね」


 お互いに秘密の会話を始めた郁巳たちの母親と和。


 「いつからなのかしらまりもちゃん」


 「さあ?でも出会った時には既にって感じでしたよ。初めは仲の良い友達同士だと思ってましたがちょっと違った様でしたね」


 「ふふ、そうね~」


 「…あの~、こういう事を言うのは不躾失礼なのは分かってますが…良いのですか?娘さんとその友達が辛い道を進もうとしていることを…」


 「ふふ…ありがとう和ちゃん。やっぱり和ちゃんはお姉さんね~」


 和の不安をよそに郁巳たちの母親は笑った。


 「あのね~和ちゃん。これは私の個人的な考えなのだけど人を好きになるのに性別は関係ないと思ってるの。もちろん孫の顔が見たいなんて気持ちは気は早いのだけど…多分問題ないと思うの~」


 「あー…そう感じますね~」


 和は何となく綾とまりもではない後輩二人を思い浮かべた。


 「まあ孫の顔云々はさて置いて、お互いに好きなら好きでそれを貫き通す力が大切だと思ってるの。私自身がそうだったから…」


 「おば様?」


 「うふふ。和ちゃん、これはここだけの話にしてね」


 「はい…」


 「私の夫、つまり郁巳たちの父親は私とは歳の離れた従兄弟なの。年としては今生きていれば50代かしら」


 「…」


 「でね、私が綾を生んでから直ぐに事故でね…」


 「…」


 「まあさすがに今は吹っ切ってるつもりだけど」


 「おば様…」


 「あらやだ、少ししんみりしちゃったわね。でね、私は夫との結婚は全く後悔してないの。だって郁巳と綾という最愛の子供達を授かったのだから」


 「………」


 「あらあら和ちゃん、涙ぐまないで。ほらティッシュ」


 「あ、ありがとうございます…」


 「でね、私が言いたいのは二人には後悔のない人生を送ってほしいの。体格だからとか性別だからとかで偽らないで自分の心に正直に生きてほしいの」


 「…はい…」


 「だから私は偽らない。子供達に好きなものは好きでいてほしい。どんなに人から否定されても、ね」


 「…はい」


 「はい、じゃあこの話はここまで。和ちゃんは何かある?」


 「うっ………少し私の事で言いたいです。いいですか?」


 何もかもを見通されている気持ちになった和は吐露した。


 「…私には好きな人がいます…。ただその人はおば様と同じ歳の離れた従兄弟なんです…。その人は今、20代後半なんですけどお見合いとかも勧められているみたいなんです。でも私はまだ未成年だし学生だし片付けも出来ないしダメダメなんです」


 「………和ちゃ」


 「でも、おば様の話を聞いて少し、と言うか吹っ切れました」


 「…」


 「私、お兄にプロポーズします」


 「あらあら~」


 「ダメかもしれないけど…」


 「こら和ちゃん」


 郁巳たちの母親が泡の付いた手で和の鼻を摘まんだ。


 「初めからダメだなんて無いのよ。相手がダメと言ってもそこをフォローし合うのがパートナーなの。歳が離れてるからとか出来ないことを並べてダメだとかそんな事は二の次!当たって相手が折れるまで当たるの」


 「おば様…」


 「ふふ、これは人生の先輩としての助言」


 「!?………はい!」


 「ふふ、じゃあ片付けの続きをしましょうか。舞羽ちゃんもそれでいいわね~?」


 「!?」「!?」


 和が驚いて振り向いたら同じく驚いて固まった舞羽がそこにいた。


 「ゆ…悠季ちゃん…もしかして…」


 「あは…終始聞いちゃいました~」


 「ゆ、悠季ちゃん!」


 「だ、大丈夫ですよ。誰にも言わないですから」


 「…本当に?」


 「それにこれでイーブンですよね和先輩?」


 「うっ…まあ、そうだよね…」


 「じゃあいいじゃないですか。お互いに頑張りましょう!」


 「…うん!」


 「ほら和先輩、ティッシュ」


 「…うん…うん…!」


 「さーて、じゃあ片付けを進めましょうか和ちゃん、舞羽ちゃん」


 「「はいっ!」」


 三人は気持ちを新たに片付けを進めた。気持ち前よりも片付いてる気がした。

 郁巳たちの母親の過去の告白、和の今の告白。気持ちは一つ

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