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不器用すぎる恋のレシピ ~料理スキルゼロから始まる彼女たちとの恋愛ストーリー~  作者: 睡眠の精霊ぽち。
番外編「女子たちのクレープ会」
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出会い、出会わず、再会して。

 綾とまりもの出会い。どんなものだったのか。

 「よし!じゃあ次は綾ちゃんとまりもちゃんの出会いの話!」


 舞羽が一拍して話を切り返してきた。


 「え?私達の話ですか?」


 「…多分普通。面白くないと思う…」


 「それでも聞いてみたいんだよ~私的に・は」


 和が左斜め四十五度+口元に人差し指、更に右ウインクとであざとさ二百%の可愛さを振り撒いて言った。


 「和先輩!その表情で一枚、いや、何枚か写真良いですか!?」


 綾が鼻息荒くスマホを和に向けた。


 「ん?良いけど、その代わりお話聞かせてね~」


 「はい!もちろん!」


 「…私的にも問題ない…」


 「ほーい、じゃあ写真タイム始めまーす」


 舞羽が何故か写真撮影を仕切り始めた。そして数分後…


 「ううう…恥ずかしかった…」


 和が髪と服を整えながら恥ずかしさで少し涙目になりながら言った。


 「和先輩!ありがとうございます!ごちそうさまでした!」


 綾がスマホの写真を確認しながら目を輝かせた。


 「…和先輩、大胆…」


 まりもが頬を紅潮させながら両手で顔を覆った。


 「いや~、さすが和先輩。サービス精神旺盛ですね」


 舞羽がしてやったりの満面の笑顔をして言った。


 「おほん!さてと、じゃあ話してもらうよ!ここまでサービスしたんだから!」


 和が襟を正して言った。


 「はいはいーい。ではどこから話したら良いですか?」


 綾がニッコニコの笑顔で答えた。


 「やっぱり出会いからかな?ね、和先輩」


 舞羽が未だに笑顔が絶えない状態で和に言った。


 「そ、そうだね。うん!やっぱり出会いからかな!」


 こちらも未だに恥ずかしさが拭いされない顔を赤く声を上擦らして言った。


 「そうですね~、こちらも出会いはやっぱりご飯ですね。ね、マーちゃん」


 「うん…そう…。忘れられない思い出…」


 綾とまりもがお互いに顔を見合わせて微笑んだ。


 「うんうん、じゃあお話聞かせて」


 舞羽が興味深そうにニカっと笑った。


 「あれはこの学校の受験の時」


 「…私達は友達がいなくて独りでお弁当食べようとしていたの」


 「その時ふと同じく隣の席でお弁当で席を立つ女の子がいたの」


 「…うん、それが私…」


 「パン二つに牛乳パックを持って人気のない所へ向かってたからひっそりと付いていったの」


 「うわ~綾ちゃん、それストーカー~」


 舞羽が少し引き気味に言った。


 「い、良いじゃないですか!それで今仲が良いのですから!」


 「…うん、結果的に今こうやって一緒にいられる…そして今舞羽先輩や和先輩に出会えた…」


 「うう…なんか…」


 「あはは、くすぐったいね~」


 舞羽と和が頬を染めながらまりもと視線を合わせない様に目を逸らした。


 「話進めますね」


 綾が一言置いて語りを続けた。


 「でですね、マーちゃんが独りっきりで座った時に私と目が合ったの」


 「…片手にお弁当を持って今から食べるんだろうと思ったから…」


 「「食べる?」って横をポンポンと叩いて座るの促してくれたから私も笑顔が出たの」


 「「うん!」ってとびきりの笑顔を返してきてくれたから仲良くなれたの」


 「で、お互いに話してリラックスできて」


 「「今度会う時は合格した時に」」


 「って言って午後の試験を意気込んだの」


 「…で、合格発表の時…」


 「出会えたというんだね」


 舞羽がフライングで言った。


 「あはは…それが~」


 「…出会わなかったの」


 「え?」「なんで!?」


 舞羽、和が不思議そうに聞いた。


 「…出会った時、お互い共スマホ置いていっていたから何も交換しなかったの」


 「そうそう。そして私が…」


 「ま、まさか補欠合格だったの?」


 舞羽が恐る恐る聞いた。


 「…ううん」


 しかしまりもは首を横に振った。


 「合格はしてたんだけど~…」


 綾はばつ悪そうに口を濁した。


 「…綾ちゃん、合格発表の時寝過ごしたの」


 「あはは…あの時は申し訳ありませんでした」


 「…一時間位待ったけど来なかったから仕方なく帰ったの」


 「私が行ったのが午後二時位だったからね~。うん出会えない訳だよ」


 「…綾ちゃん」


 「はい、申し訳ありませんでした」


 「…で、再会したのは入学式の時」


 「桜舞散るあの日…」


 「…あの日雨だったよ綾ちゃん」


 「あれ?」


 「…そしてお互いに顔を見合わせた時に」


 「「…やっ」、「…ど、どうも」って言ってお互いに笑ったの」


 「…うん、そしてLOneや電話番号を交換して写真撮ったの」


 「あの時の写真は…ああ、あったあった。これですこれ」


 綾がスマホを操作して写真を皆に見せた。


 「おお…!」「ほお…!」


 舞羽と和は感動してため息を吐いた。そこには綾とまりものこれまでに見たことの無い満面な笑顔が写っていた。

 食べ物は人を繋げる。袖振り合うも多生の縁。

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