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不器用すぎる恋のレシピ ~料理スキルゼロから始まる彼女たちとの恋愛ストーリー~  作者: 睡眠の精霊ぽち。
番外編「女子たちのクレープ会」
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飲んで飲まれて恨み節

 さあ、女子達の夕食会の始まりだ!

 女性陣だけで夕食を囲んだ。四人用のテーブルの上座に郁巳たちの母親と綾、下座に和と舞羽が座った。まりもは別途イスを持ってきて綾と舞羽の間に座った。


 「それでは皆」


 「「「「「いただきます」」」」」


 郁巳たちの母親の一言を切り口に一斉にいただきますをして夕食を食べ始めた。


 「でもいいの~?お母さんが女子会に入って~?」


 郁巳たちの母親が申し訳なさそうな言葉でポンッっとカルーアミルク(通称・女殺し)(お酒は二十歳になってから)を開けた。


 「んもうっ!お母様!何気に未成年者達の前でお酒を飲まないでよ!」


 綾が恥ずかしそうに母親を叱った。


 「ええ~、でも和ちゃんや舞羽ちゃんが良いって~~」


 「ええ、別に私たちは構いませんよ。うちの母親もお酒を飲んでいるので。あ、おばさま、コップに注ぎますよ」


 「あはは、そうだよ。それにお酒は飲める歳になってからでも飲めるから」


 和、舞羽が歳相応以上の余裕で郁巳たちの母親にお酒を薦めた。


 「う~ん、先輩達がそう言うなら仕方ないか~」


 綾が歯切れの悪い口調で言った。そこにクイクイっと綾の右の袖を引っ張る感覚があった。


 「…綾ちゃん、私達にはこれ…」


 そう言ってまりもは舞羽との間、テーブルの隅を指差した。そこには1.5Lのコーラ、サイダー、2Lのカルピス、緑茶、紅茶、麦茶があった。


 「おお…、やはりスゴいね。その量は…」


 「…うん、ご飯用意してくれてる間に和先輩と一緒に買ってきた」


 「うんうん、すっごく重たかったんだよ」


 「マーちゃん、和先輩……グッジョブ!!」


 綾とまりも、和がお互いにグッと親指を立てた。


 「はいはい、早く食べないとご飯冷めちゃうよ~。とうもろこしご飯の味、見てもらいたいのにな~。ほら皆、飲み物何にする?」


 舞羽が二回手を打って皆に夕食を勧めた。


 「あ、じゃあ私は麦茶!」


 綾が第一声に麦茶を指名した。


 「お、いいね~。今日も暑かったし。うん私も麦茶お願い悠季ちゃん」


 和が綾に続いて舞羽にリクエストした。


 「………」


 まりもが少し無言になった。


 「まりもちゃん、麦茶じゃなくても問題ないよ。私は緑茶にするし。まりもちゃんは何にする?」


 舞羽がまりもに優しく言葉をかけた。


 「…紅茶を…」


 「うん!紅茶ね。じゃあ、皆、コップ渡して」


 「「「はーい」」」


 三人がそれぞれのコップを舞羽に渡した。そしてコップに各々の飲み物をついで渡した。


 「ん~!とうもろこしご飯美味しい~!後からバターと醤油を入れたのが焼きとうもろこしみたいー!」


 綾が頬っぺたを押さえながら満面な笑みを浮かべた。


 「ん、ほんとだ!やっぱり美味しい」


 和が納得した感じに言った。


 「…ん!?………おいし………ん!?」


 まりもが一口運んで感嘆を、一口運んでは感嘆をした。


 「まりもちゃん、とうもろこしご飯美味しい?」


 「ん!ん!」


 舞羽の質問に首をコクコクと縦に振るまりも。


 「あら~、本当に美味しいわ~。郁巳もこういうの食べているのかしら~」


 ピシッ!


 皆の意識が凍った。


 「に、肉兄…よくもまあ可愛い妹を置いていきやがりまして~…」


 「いくみん、本当にひどい…」


 「…北海道、羨ましい…」


 綾、舞羽、まりもが憎しみのこもった声で呟いた。


 「お、お、これは修羅場?ねえねえもしかして場外修羅場?」


 和がワクワクしながら皆に言った。


 「あらあら~、まあ郁巳が急に北海道に行くって言ったのはビックリしたけど普段から貯金もしてたから私は許可したのよ~。ね~綾」


 ビクッ


 郁巳たちの母親の言葉にその娘が目を背けた。


 「…綾ちゃん…」


 「マーちゃん…言わないで…」


 「まあ北海道旅行のお金がその胃袋に収まってると。そう言いたいんだねまっちゃん」


 「和先輩、そこまでは言ってない…」


 「和先輩!」


 舞羽が和を叱った。


 「う~」


 綾が頬っぺたを膨らませてふてくされた。


 「あっはっはっ!ごめんごめん。ほら、あーちん。うちから持ってきた酢の物食べて食べて」


 和が話を無理やり切り替えそうと綾に酢の物を勧めた。


 「私、そんなものではつれませんよーっだ!…ん!美味しい!何これ!」


 「はっはっはっ!どうだい私、和々 和の料理は!」


 「…ささみの歯ごたえにキュウリのシャキシャキにこの酢の加減。そして何よりごま油の風味…」


 「うん、やっぱり和先輩は料理だけは上手いですね。…つかぬことをお聞きしますが…和先輩?」


 「ん?何だね悠季ちゃん」


 「この料理作った後の片付けは…」



 「うん、もちろん母さん達」


 和が笑顔で答えた。


 「…」「…」「…」「あらあら」


 「ちょっと皆!「お母さん方、お疲れ様です…」みたいな顔しないでよ!」


 「あらあら」


 カシュ


 郁巳たちの母親が二杯目のお酒、スクリュードライバー(通称・女殺し)の缶を開けた。


 「まあまあ和先輩、何故先輩が片付けが出来ないか、ボクが何故家庭料理部に入ったか等、この後にも続くからとりあえずはご飯を楽しもう。そしてお互いに笑い合おう」


 「…ねえ、それって私が真っ先に笑われる順番だよね?」


 和が機械の様な笑顔で舞羽の方を向いた。


 「あら~、和先輩。そんなことないですよ~。多分」


 舞羽がしれっと良い放った。


 「悠季ちゃん!酢の物食べさせないよ!」


 「和先輩こそとうもろこしご飯いらないんですか~」


 「…ねえ、マーちゃん…」


 「…何ですか綾ちゃん…」


 「先輩達って…」


 「「似た者同士なんですな~」」


 綾、まりもがため息を漏らした。


 「あらあら」


 カシュ


 そして郁巳たちの母親は三杯目の女殺し、ロングアイランドアイスティーの瓶の蓋を開けた。

 郁巳たちの母親、女殺しばっかり飲んでます。かなりザルなのですw

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