北海道旅行独り旅(ゆっくり定山渓温泉、大通公園へ)
郁巳旅行二日目。さてどこに行く?
朝、郁巳は外の明るさに目を覚ました。
「…朝か…明るい…時間は…おお、午前五時。明るいなー」
郁巳は身支度を整えて朝六時半から開始される朝食バイキングへと足を運んだ。
バイキングにはパン、スープはもちろんスープカレーや海鮮丼が作れる様にできるご飯、鮭の塩焼き、カツゲンなる飲み物があった。郁巳はスープカレーにパン、そして何故か更にスープ(ミネストローネ)とカツゲンを取ってテーブルに着いた。
「北海道に来たならスープカレーや海鮮丼は食べたいから先ずはスープカレーから。いただきます」
郁巳は最初にスープカレーに手をつけた。スープカレーには蒸かしたじゃかいも、ブロッコリー、かぼちゃを入れてスープカレーのスープを入れているものだった。
「!?うんまっ!」
スープカレーを一口飲んだ時に衝撃が走った。初めてのスープカレーだったのもあるのか下に刺さる刺激が凄かった。辛いの中に魚介類のうまさがあった。
「じ、じゃあじゃかいもは…!?甘い!」
次にスープカレーの中のじゃかいもを食べたらこれにも衝撃を受けた。蒸かしているだけのじゃかいもののはずなのに野菜自体の甘さがあった。
ブロッコリー、かぼちゃも同様に甘さがあり気がついたら既にスープカレーが空になっていた。
「…はぁ……」
郁巳はカレースープの美味しさにしばし呆然とした。
その後パンにミネストローネを続けて食べたがカレースープとのファーストインパクトが衝撃的だったらしく改めてカレースープを食べようと思うほどだった。
「ふぅ、さてとカツゲンをと…。ん?意外にトロミがある。ヤクルト?みたいな感じだな。でも後味にパイナップルみたいな酸味が残る。うん、美味しい!」
郁巳はカツゲンを飲みきり完食をすると自室に戻り今日一日の行動を考え直していた。
「うーん、今日たまたま早く起きれたから今日は羊ヶ丘展望台でなく定山渓温泉に行こう。時間は…よし、もうバスが出始めてる。身支度は…よし。じゃあ出掛けよう」
郁巳は札幌駅に向かってバス停で日帰り温泉パックという一日乗車券と一ヵ所温泉に入れる券のセットを買ってバスに乗った。バスに乗ること約一時間。郁巳は予定の温泉が入っているホテルへと着いた。そしてホテルの屋上にある温泉に入った。
「おお、意外に湯船が深い。あははっ、座ったらギリギリ顔が出る位だ」
時間的なのか温泉内は郁巳以外に他に入っている人がいなく貸し切り状態だった。
「おおっ、ホテル屋上だけに見晴らしがスゴいな。これで雪が積もっていても絶景だろうな~はー気持ちいい…」
郁巳はゆっくり温泉に浸かり気持ち良く温泉を後にした。
「さて、時間に余裕があるから来る時に気になった定山渓温泉の道を歩こう」
郁巳は軽い足取りでぐるっと定山渓温泉を一時間かけて歩いた。
「かっぱの石像が多いな。面白いから写真撮っとこ」
パシャ。
郁巳は色々なかっぱの石像の写真を撮った。
「ん?そういえば北海道って九州とは群生している植物ってやっぱり違うのかな?一応気になるのを撮っておこう」
そう思いながらバス停に向かいながら写真を撮っているとカラスを見かけた。
「!?おお!もしかしてハシボソガラス!?九州じゃハシブトガラス見たことない!写真写真!」
郁巳は奇跡的な出会いに目を輝かせて写真を撮った。そんな時、目の前を乗ろうと思っていたバスが通り過ぎていった。
「あー…」
郁巳は目の前を通り過ぎて行ったバスを見送りながら笑った。
「まあ、急ぐ旅ではないからゆっくり行こう」
郁巳はその後乗り継ぎながら札幌駅に戻った。
「さてと、札幌駅に戻ってきたし、時間もあるから大通公園のとうきび屋で昼食にしよう」
郁巳は昨日来た大通公園に再び足を運んだ。そしてとうきび屋を探していたらテレビ塔とは正反対の場所、札幌市資料館にたどり着いた。
「ふむ、気にはなっていたから丁度良い。入ろう」
郁巳は資料館に足を踏み入れたら丁度各展示室でグループ展をしていた。その中には写真のグループ展があった。郁巳は写真に詳しくないが写真の構図や展示方法、カラーやモノクロなど様々な写真に感銘を受けた。
「そういえばここって提訴院っていう裁判所だったのか。くぅ、某裁判ゲームしている人なら少し興奮するだろうな~!写真写真っと♪」
郁巳は表の写真を撮って改めて大通公園へ向かった。その理由は資料館の人から「テレビ塔の所にとうきび屋あるよ」と言われたからであった。
「ううう…たまたま見てなかった所にあっただなんて…お腹すいた…」
そう思いながらも大通公園を通り過ぎようとしているとふとバラの香りが漂ってきた。
「ん?あ!バラだ!おおっ!この通りバラ園なのか!?」
郁巳は地図で調べると十二丁目のこの場所はバラを植えている場所だった。郁巳は花にそれほど興味がないのだが多種多様なバラにその香りに、そして空腹感に変にテンションが上がった。
「おお、これフォルトゥーナとかいうのか、おお!モナ・リザ!俺でも聞いたことのあるバラの名前だ!」
そう思いながら写真を撮っていくとあっという間に一時間が過ぎていた。
「ふぅ、満足。さてと当初の目標はとうきび屋さんだな。レッツゴーゴー!」
郁巳はバラ園の十二丁目からテレビ塔のある一丁目まで散歩も兼ねて歩いて行った。札幌は午後の暑い時間にもかかわらず二十五度位にしか上がってなく過ごしやすかった。大通公園を歩いていて札幌の人たちを見たが遊んでいる人、ベンチでゆっくり過ごす人、友達と楽しそうに話している人たちなどゆっくりとした時間が流れていた。そんな中、郁巳は一丁目まで歩いてとうきび屋を遂に発見した。そして茹でとうきびと焼きとうきびが半分ずつ買えるハーフ&ハーフ、そして蒸かしたじゃかいも二個のを買った。
「はい、八百円…じゃなかった七百円♪」
店員さんのお茶目っ気を垣間見ながら七百円を渡し念願のとうきび、じゃがいもをたべた。この時期とうきびは生とうきびのになっているらしく甘さが強かった。じゃがいもは朝食べたのと同じく甘さがあり塩、バター共に美味しかった。
「ごちそうさまでした」
郁巳は夢中に食べて大通公園を後にした。そして夕食用の北海道のパンとガラナなるシトロンと同じく北海道限定のジュースを買ってホテルに戻り少し早い夕食を食べてゆっくりとして旅行二日目を終えた。
旅行二日目。ゆっくりと一人旅だから何にも縛られない。だからゆとりがある。




