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不器用すぎる恋のレシピ ~料理スキルゼロから始まる彼女たちとの恋愛ストーリー~  作者: 睡眠の精霊ぽち。
第三章「皆でご飯作り・オムライス」
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切る!切る!炒める!チーン

 さてオムライス作り始めます。

 「皆、準備できたかな~?舞羽先生の料理教室、はーじまーるよ~」


 「「「はーーい」」」


 舞羽のノリに郁巳、私服に着替えた綾、更にまりもまでノッてきた。ノリノリの反応に舞羽はテンションが上がり司会のお姉さん風になっていった。


 「では、今からオムライスの具を作りまーす。皆オムライスに入れる具って何があるかな~?」


 舞羽お姉さんの質問に三人が顔を見合わせた。


 「何が入ってたか?」


 「…何も入ってないのが普通じゃないんですか?」


 郁巳が質問を質問で返し、まりもに至ってはオムライスに具が無いのが普通とまで言い出して舞羽は苦笑いをした。


 「はーい、舞羽お姉さーん。今回は鶏肉と玉ねぎと予習で聞いてまーす」


 綾が右手を上げて模範解答をした。それを見て郁巳は「確かに」と、まりもは「さすが綾ちゃん」と小さくパチパチと手を叩いていた。


 「そうでーす。今日は鶏肉と玉ねぎを具に使いまーす。他にはコーンやマッシュルームの缶詰めを入れたりすることもあるよ~。それと舞羽先・生ですよ~」


 舞羽が先生と指摘しつつも嬉しそうに話を進めた。


 「では郁巳君、鶏肉を切っていきましょう。大丈夫、先生が手取り足取り、教えてあげますよ~」


 舞羽が郁巳に教えると言いながら少し頬を染めていた。


 「(マーちゃん、あれどう思う?)」


 「(…スキンシップが出来ることの嬉し恥ずかしもあるのだけど、手取り足取り腰取りという言葉も垣間見える)」


 「もー!聞こえてるよ一年生ズ!!」


 綾とまりものひそひそ話に顔をトマトの様に赤くして怒る舞羽。そしてそれらを全く気にする余裕のない郁巳は舞羽から指示がなく硬直していた。


 「舞羽先生、鶏肉どう切れば良いのですか~?」


 「あ、うん。まずそぎ切りをします。そぎ切りっていうのは食材に斜めに刃を入れて削ぐように切ります。じゃあ先生が手本を見せますね~」


 「はーい」


 「…逃げた」


 舞羽はまりものツッコミを無視し郁巳にそぎ切りを教えていった。


 「いいですか郁巳君、こうやって切ります」


 「おおっ!すごい!厚さが均一になってる!」


 「はい、これがそぎ切りの特徴です。では郁巳君やってみましょう。ちなみに刺身もそぎ切りみたいに切るそぎ造りというのもあります。ハイこれ試験に出ますよ~」


 「「はーい」」


 「(…どこの試験に出るんだか)」


 「花嫁試験に出ます」


 「「はいっ!」」


 まりもの呟きに舞羽がカウンターを決めて綾共々舞羽に敬礼をした。


 「そぎ切りは便利ですよ~。均一に切れるし繊維を断つ様に切ってるから味も染み込みやすくなりますよ~」


 「なるほど、確かに繊維に逆らって切ってるな」


 「そして何より同じ大きさに切れるということは火の通りも同じになるし、何より肉の大きさの不平等さがなくなります」


 「「それ大事!」」


 「…肉兄妹」


 「マーちゃん!」


 「おほん、では次にまりもちゃん、そぎ切りした肉をさいの目切りにして下さい」


 「…さいの目切り…って何?」


 「さいの目切りというのはさいの目、つまりサイコロ形に切ることです」


 「…なるほど」


 「ではまりもちゃん、どうぞ」


 「…こう?」


 「はい。良い感じです。では隣で綾ちゃん、玉ねぎをみじん切りにしましょう」


 「先生!どうしたら良いですか!?」


 「はい、良い質問です。先ず玉ねぎの頭を切ります。」


 「おお!玉ねぎを手に持ったまま切った!」


 「はい進めますよ~。そして皮を剥いて縦に半分に切ります」


 「おお!玉ねぎを逆さまにして切った」


 「この方が安定して切れます。そしてその切った面を底に刃先を根っこの方に向けて切り込みを入れていきます。この時に根っこの所まで切らないのがコツです」


 「ううっ、目が~、目が~」


 「はい進めますよ~。そして切り込みを入れ終わったら今度は直角に切っていきます。この時のコツは玉ねぎの頭の方から切ることです。ここで先に根っこを切ると今までの苦労が水の泡になります」


 「うわっ!危ない危ない」


 「で、切っていくとこの様にみじん切りになります」


 「舞羽先生!私の、先生のより粒が大きいです!」


 舞羽の指導に四苦八苦しながら綾がどうにか玉ねぎをみじん切りした。


 「…先生、さいの目切りできた」


 時を同じくしてまりもが肉を切り終わった。


 「はい、皆さん良く出来ました。後は先生がしますよ~。ちゃーんと見ていて下さいね~」


 「「「はーい」」」


 舞羽の声の元、生徒たち三人が礼儀正しく返事をした。


 「では、先ずフライパンにまりもちゃんが切ったお肉を入れます」


 「…先生、火、点いてないです」


 「大丈夫です、安心して下さい。肉を入れて、油を入れてから火を点けます。これにより肉が固くなりにくくなります」


 「先生、何故ですか?」


 「郁巳君、良い質問です。お肉、たんぱく質は高温で火傷した状態になり固くなります。ちなみにこれ、たんぱく質変性と言います。これ本当に学校のテストに出ますよ~。たんぱく質変性!」


 「「「はーい」」」


 「で、肉を炒め終わったら一旦お皿か何かに移し火から離します」


 「先生何故ですか~?」


 「郁巳君、先程習った事は?」


 「あ!たんぱく質変性!」


 「はい、せいかーい。炒め過ぎると肉は固くなります」


 「…舞羽先生、すごい…」


 舞羽の博学さにまりもが感嘆の声をあげる。


 「そ、そうかな~」


 「舞羽先生、地が出てますよ」


 「あ!う、うん」


 綾の指摘に舞羽は取り繕った。


 「おほん。で、普通は次に玉ねぎを炒めます。が、今は電子レンジを使います。こっちの方が楽です」


 「…文明の力」


 「はい。そしてこれらを更に混ぜ合わせて塩コショウで濃いめに味付けします。これから先はご飯が炊けてからになりますので、ここで一旦終わりです」


 「「「ありがとうございました」」」


 「後はチキンライス作って焼いた卵を被せれば出来上がりになりまーす。候ご期待!」


 「「「はーい」」」


 「じゃあ、使った器具と手を洗って休憩にしようか」


 「じゃあ、この後sketchしようよ!」


 綾が急いで手を洗い最新ゲーム機を持ってきた。


 「…綾ちゃん、何がある?」


 「四人なら○(まる)カー!」


 「なら負けられないな」


 郁巳が同じく手を洗い○カーの用意を始めた。


 「もう!琴乃葉兄妹、器具片付けてない」


 「…大丈夫、舞羽先生。私がいる」


 「まりもちゃん…ありがとう!」


 舞羽とまりもが絆を付けていく中、琴乃葉兄妹は○カーで絆を深めていった。


 「肉兄!そこで赤こうら卑怯!」


 「なーはっはっは!甘いわ綾!勝負は常に非情なり!」


 「あはは、あの二人、仲良いね」


 「…はい」


 舞羽が羨望半分呆れ半分に笑いまりもも同じ様に頷いた。

 この後sketchで四人対戦をして舞羽が一位を取りました。

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