イチャツキ、同伴帰宅、混沌
1日終わりの放課後。また舞羽は郁巳の所へ行きます。
キーンコーンカーンコーン
一日の授業の終わりのチャイムが鳴った。郁巳は直ぐ様帰って今日の夕食を作ろうと思った。が
「…何作ればいいんだ…」
今まで料理のりの字すらしてこなかった郁巳にとって何を作ったら良いのか全く分からなかった。
「いくみん、今日も決闘に行くんだ?」
舞羽の言葉にクラスの一部の生徒がざわついた。
「おう、ただ、夕ごはんに何を作ったら良いのか全く浮かばないんだ」
「にゅはは~、いくみん、昨日料理初心者って言ってたもんね~」
「おう、だからとりあえず肉焼いて塩コショウでいいかなって思ってる。だから今日は肉だ!じゃあな!」
郁巳はダッと駆け出そうとした。
「ちょ、ちょっと待ったー!」
舞羽に突然止められて郁巳は前のめりになった。
「な、なんだよ舞羽」
「もう!肉焼いただけなんてダメだよ!そんなんじゃ綾ちゃんが嫌がると思うよ」
舞羽が腰に手を当てて言った。
「いや、綾も肉好きだぞ」
「いや、肉好きでも彩りがないでしょ!」
「男の料理に彩りなんて無いだろう」
「そんなのダメーーー!」
舞羽が叫んだ。
「そんなんじゃ楽しみが半減しちゃうよ!いい!料理は3つ、味、香り、そして彩りが大事なの!」
舞羽はものすごい剣幕で郁巳に言った。郁巳はただ「お、おう…」としか言えなかった。
「全く、しかもお肉って…それじゃ昨日と同じじゃん。今日はオムライス!それで良い?」
「オムライスか。良いな。でも作り方知らないぞ」
郁巳のその言葉を待ってましたみたいに舞羽が少し期待を込めて言った。
「じ、じゃあまた作りにいくね」
「お!舞羽が作ってくれるのか!助かる!いや~、舞羽の夕ごはんは美味しいからな!」
「も、もう!そんなことないって。まあ伊達に料理部だからね」
「舞羽料理部だったのか?だからそんなに料理上手いのか?」
「う、うん。高校入ってから料理始めたからまだまだだけど一通りなら出来ると思うよ」
「なら俺に料理教えてくれ。これから料理するにも一通り出来たら困らないからな」
「う、うん!じゃあこれから毎日ご飯作りの特訓だね」
舞羽が嬉しそうに微笑んだ。
「お手柔らかに頼むな。なんてったって料理初心者だからな」
「大丈夫。料理は経験。いっぱい経験したら覚えるって」
郁巳のやんわりも舞羽は気にせず意気込んだ。
「じゃあ今日は鶏肉と卵だね。あ、ケチャップも買おう。いくみん、行こう」
「おう!」
お互いに声を掛け教室を出ていった。しかし教室では「決闘?何?闘うの?」や「あいつら付き合ってるの?」「くそ!舞羽さん、琴乃葉が本命か」「俺にも料理作ってくれる彼女欲しい」など混乱がしばし続いたのだった。
舞羽特製オムライス、味はいかに?




