きゅ~~
舞羽帰宅
「それじゃあボクは帰るね」
舞羽が身支度を整える。
「ん。じゃあな、ありがとう舞羽」
郁巳が玄関まで送って手を振った。
「ん、じゃない肉兄!送っていく!」
綾が郁巳の背中をバンッと叩く。
「痛っ!なんだよ綾!痛い!痛い!分かった行くよ!」
綾の無言の叩きに郁巳が折れる。
「あ、あはははは…」
舞羽が引いていた。
玄関を出て学校と違う方向へ舞羽が向かう。
「あれ?舞羽の通学路って俺の家の前通ってたのか?」
「うん、今まで会わなかったのがスゴい位だよ。まあ私は結構早めに通学してたからね~」
「そっか」
舞羽が郁巳の前を歩きながら楽しそうに語る。
「今日はありがとね。私、今日夕食一人だったから」
「そうなのか」
「うん、最近は一人だからご飯があんまり楽しくなかったんだ。だから今日は楽しかった。ありがとう」
舞羽が振り返りニカっと笑った。
「いや、俺の方こそありがとう。舞羽のご飯、スッゴく美味しかった」
郁巳もニカっと笑顔を返す。
「そ、そうなんだ~。でもボクは肉炒めしか作れないから…今度から勉強しようかな?」
チラッと郁巳を見て言う。
「なら俺の家でご飯作ってくれるか?そしたら舞羽の料理の勉強も兼ねれるし」
郁巳はしれっと自分がご飯作りをしないで良い様に促す。しかし舞羽は言葉の意味を履き違えていた。
「そ!それはボクに毎日味噌汁を作ってくれと!そう言っているのか!」
舞羽が真夏の太陽の様に真っ赤になり叫んだ。
「い、いや、毎日ご飯を作ってくれとは言わないけど、舞羽のご飯は美味しかったからまた食べたい」
ボンッ
舞羽が膝からふにゃんと座りこんだ。
「お、おい!どうした!舞羽!」
郁巳があわてて舞羽の肩を抱く。
「…ボ、ボク、もうだみぇ~~。きゅ~~」
舞羽はタコの様に真っ赤になり目を回してしまった。
「舞羽…どうしよう」
郁巳は目を回して動かなくなった舞羽を抱えて途方にくれた。
「…とりあえず家に帰ろう。舞羽は…綾に任せるか」
そう言って夜、愛しい人に抱えられた姫は王子の家に初めて泊まるのであった。
舞羽大破。もう(舞羽の理性が)無理




