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不器用すぎる恋のレシピ ~料理スキルゼロから始まる彼女たちとの恋愛ストーリー~  作者: 睡眠の精霊ぽち。
第五章「掃除をしましょう そうしましょう」
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晴々しい夜

 さあコスプレパーティーとなったが気が付いたら貴族が生まれていて…

 「もういっぱい撮れたね!」


 和がスマホを見ながら言った。


 「はい!私としても大満足です!」


 「…むふー」


 「み、みんな、手加減が全くない…がくっ」


 綾、まりも共に満足した様で、逆に引っ張りだこだった舞羽はぐったりとベッドにもたれかかった。


 「じゃあラフな服に着替えて焼き肉続きをしようか」


 「「はーい」」


 「もう…どうにでもして……」


 和の一言に舞羽は独り言の様に呟いた。


 「じゃあ私はTシャツにスカートで~」


 「あ、じゃあ私はサイズが合わないだろうからTシャツとパンツで」


 「…私は汚れても大丈夫な服で」


 「…そこの辺の好きなの取っていいよ~。皆が帰ったらまとめて洗うから~」


 舞羽は未だに気だるそうにみんなに返答していた。


 「じゃあこれとこれ~」


 「えっと~じゃあ前に着たこれとこれで~」


 「…う~ん……」


 綾と和は早々に服を選びまりもは選び悩んでいた。


 「出来た!どうこれ、良くない?」


 綾が一番乗りに着替え終わり皆の前でくるっと回った。


 「うん、暖色系にそのロングスカート、よく似合ってるよ」


 「…綾ちゃんさすが」


 「お、すごく似合うじゃん」


 「えへへ…そうかな~」


 皆からべた褒めされて頬が緩みまくる綾。


 「じゃじゃーん、私はこれだ~」


 「「おお」」


 「…先輩、ちょいエロい…」


 「うん、まあね。ほら悠季ちゃんとは背丈が違うからやっぱり合わなくって…でへそ出しとなってしまう訳でして」


 「和先輩、はいチェキ~」


 「チェキ~。って何させるの!?ダメ、絶対!」


 パシャパシャパシャ


 和の細やかな反抗も虚しく写真を何枚も舞羽に撮られてしまった。


 「うう…私、もうお嫁に行けない…」


 「行かなかったらこの三人の誰かがもらうとかはどうですか?」


 「悠季ちゃん、それ事実上結婚出来ないって言ってるみたいで何気にみんなにひどいよ」


 「ふっ、死なら諸ともです」


 「「「いーやー!」」」


 「じゃあ次はまりもちゃん!いつまでもその格好じゃ嫌でしょ?」


 「……普段こんな格好しないから新鮮で嬉しい…」


 まりもが少し頬を染めて言った。


 「じゃあそのままで焼き肉食べようか」


 「…!?え…でもこれで焼き肉すると臭いが染み付いちゃうんじゃ…」


 「ああいいよ。さっきも言ったけどこの後洗濯するつもりだったから。それにこういう時だからこそ真新しい事しないと。あ、じゃあ私もこのまま焼き肉食べるよ。王子と姫、これで問題ないでしょ?」


 「王子に姫、そして一般人二人…何気にカオス…」


 「そこ、ちょっと黙ろうか」


 トスッ、トスッ


 綾は舞羽に一瞬記憶を飛ばされた。


 「…あ、あれ?私どうしたっけ?」


 「少し疲れてたみたいだよ。少し遠く見てたから」


 「あれ?そうだっけ…うーん…まあそうなのかな~?まあいっか」


 舞羽の言葉を特に気にしないで信じる綾。そしてそれを見ていた和とまりもは


 「悠季ちゃんのあれは相変わらずキレが良いな……ブルッ」


 「…あの角度なのか…勉強になる……」


 それぞれの反応をしていた。


 「じゃあちょっと片付けてリビングへ行こうか?」


 「「「はーい」」」


 「あ、和先輩は少し見ていて下さると助かります」


 「うう、何気に悠季ちゃんひどいよ~」


 そうして散らかした部屋の片付けてをしてリビングに戻った。


 「さてと…改めて焼き肉パーティーを開始する」


 「「「イエーイ!」」」


 舞羽の言葉に指揮が高まる。


 「では、ここで改めて我らの姫、まりも様からのありがた~いお言葉を頂きたく存じ上げます」


 「………」


 舞羽から言われて何も言わないでスクッと立ち上がるまりも。皆は少し不思議そうにしながらも暫し待った。


 「…皆の者、今宵は宴じゃ。飲んで騒いでこれまでの鬱憤を晴らすのじゃー!!」


 「「「いえーーーい!!」」」


 「マー姫カッコいいー!」


 「惚れちゃう~!」


 「ヒメー!ヒメーーー!!」


 「「「ひーめ!ひーめ!ひーめ!」」」


 皆がまりも姫をワイワイと祭り上げる。


 「うむ…うむ…」


 まりもに関しては有頂天なのか満足そうに民に手を振った。そして宴の開始の音頭を上げた。


 「では皆の者、宴を楽しもうではないか!せーの」


 「「「「かんぱーい」」」」


 皆でグラスを掲げて乾杯をした。


 「じゃあ改めて焼き肉焼くよ~。それ~」


 じゅーーー~~~


 「ふはははは!焼けろ焼けろ!」


 「おっと、舞羽王子が肉を焼いている~!」


 「民としてここは王子にさせるのは申し訳ない。王子、ここは私ら民の者が焼かせて頂きます!」


 「え!?あ…じゃあ一緒にやって…下さると助かり…ます」


 「「ははーっ」」


 和からの申し出に尻しぼみになりながら言葉を繋げて感謝を言う王子。それを笑いを堪えながら頭を下げて肉のお皿を受けとる和と綾。


 「………」


 まりもに至っては役に徹してるのか、ただただ肉が焼けるのを待っているのか目を瞑り微動だにしなかたった。


 「あ、さっそく肉焼けたよ~。先ずは悠季ちゃんからかな。ささ、どうぞどうぞ」


 「え?あ、ありがとう~」


 「じゃあ次は姫だね。はいマー姫」


 「…苦しゅうない」


 「?マーちゃん?」


 「…私はまりも姫であるぞ」


 「あ、そういう役なんだ。分かった。今日だけだよ~」


 「…く、苦しゅうない…」


 綾の理解力と寛大な反応に恥ずかしながら上から目線で言うまりも。その二人をニマニマとしながら見つめる先輩ズ。


 「じゃあ、じゃんじゃん焼くよ~~!みんな~、リミッター外す準備はいいかー!」


 綾がみんなに掛け声をかけた。


 「「「おーーー!!」」」


 「ロース、肩、モモ揃ってるからみんな味わってね~!」


 「「「にーく、にーく、にーく!」」」


 「おお、みんな肉食系だ~!どおしょっかな~」


 「あ、じゃあ民その1が王子、姫の為に焼くね~」


 「あ、せんぱ~い!」


 「うむ、苦しゅうない」


 「…苦しゅうない」


 「うわ~和先輩、王子、姫が面倒くさい~」


 「耐えるんだ民その2、これは下克上の為の布石なのだ」


 「はっ…!そうなのですね。じゃあ後で何かあると…」


 「しっ、そこは言わないの」


 「のーどーかーせんぱ~い」


 「…民は姫の為に…」


 「あー、分かったって!後で食べる様に買っておいたプリン、みんなで食べよう」


 「「「わーい、和先輩ありがとうございまーす」」」


 「まったく…現金なんだから…くすっ」


 そして姦しく晴々しい夜が過ぎていったのだった。

 まりも姫は役の重なりなかなかに図々しいです。

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