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不器用すぎる恋のレシピ ~料理スキルゼロから始まる彼女たちとの恋愛ストーリー~  作者: 睡眠の精霊ぽち。
第五章「掃除をしましょう そうしましょう」
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もう1つの夜

 郁巳達がわいわいとしている時、綾達4人は連絡を取り合って集まる事に…

 綾は舞羽の部屋で和と電話をしていた。


 「はい…はい。じゃあ和先輩はマーちゃんと一緒に。はい、では~。はい、では失礼しまーす」


 「…和先輩?」


 舞羽がすんすんとしながらベッドの上で体育座りをしていた。


 「です。今マーちゃんと一緒に帰っているみたいですよ」


 「…ごめんね綾ちゃん」


 「あはは、まああの時は逃げたくもなりますよ。私だって当事者だったら逃げてたと思いますよ」


 「そう…なの?」


 「まあマーちゃんも放心状態みたいなので和先輩が今日お泊まりするかもって言ってました」


 「…なら、みんなでお泊まり会できないかな?」


 「ふえ?」


 「いや、こんなに可愛い女の子二人がフラれたのにただ凹んでいるだけなんてダメ!次に繋ぐために今日はやけ食いパーティーをするの!」


 「あ、もしかしてこの前買ったシシ肉ですか?」


 「そう!本当は私一人でもやけ食いしようと思っていたけど綾ちゃんもいるし、もしまりもちゃんと和先輩も来れるなら皆でパーティーした

方が気が晴れるから!」


 「ん~、なら和先輩に連絡してみます」


 「うん、お願い!」


 「はいはーい。じゃあ、ほほいのほいっと」


 綾はスマホをススっと操作して再度和に電話をかけた。


 「あ、和先輩?お疲れ様でーす。今よろしいですか?あ、今舞羽先輩の家に居るのですがもしよろしければこの後舞羽先輩の家でお泊まり会しません?…あ、はい。舞羽先輩考案です。みんなでシシ肉の焼き肉でやけ食いパーティーをしようって。はい、あ、ちょっと舞羽先輩に代わりますね」


 「?」


 「舞羽先輩、和先輩です」


 「あ、うん…」


 舞羽はそう言って綾からスマホを受け取った。


 「…もしもし」


 『あ、悠季ちゃん?お疲れ様でーす。和でーす』


 「あ、お疲れ様です」


 『元気?大丈夫?』


 「あ、はい。綾ちゃんも心配して隣にいてくれてるし、何より一人でうじうじ悩んでいても私らしくないので、ならみんなでワーッとした方が楽しいかなって」


 『そっかそっか~。うん、分かった。じゃあ…あ、うん……オッケーオッケー。まっちゃんから伝言です。『シシ肉あるの全部溶かしておいて下さい!』とのことです。全部食べちゃうのか~。うんうん、家庭料理部はこうでなくっちゃ。じゃ、また後でね~ばいばい』


 そうして和との通話が切れた。


 「和先輩何て言ってました?」


 綾が興味津々に舞羽に聞いた。


 「和先輩というかまりもちゃんがねシシ肉全部溶かしておいてって」


 「おお、文字通りやけ食いだ~。よし!私も食べるぞ~」


 綾がクッションをぽふぽふと楽しそうに叩いた。


 「よし!じゃあ追加で全部溶かしちゃおう!」


 「おー!」


 「あ、何時ごろ来るのか聞いてなかった」


 「まあ和先輩とマーちゃんのことだからジュースとかを買って来てくれるでしょう。まあ買って来なかったからみんなで買いに行けば問題な~い問題な~い」


 「それもそうだね。じゃあ綾ちゃん、ホットプレートを出すのを手伝って。その後ご飯多めに炊くよ」


 「はいはーい」


 そうして舞羽と綾はやけ食いパーティーの準備をしていった。


 一方その頃和とまりもは…


 「だそうだよまっちゃん」


 「それ行きましょうやれ行きましょうマッハで行きましょう!」


 「落ち着けまっちゃん」


 自分の部屋で先急ぐまりもに和が軽くチョップを入れていた。


 「あうう…でも和せんぱ~い」


 「はいはい、そんな泣きそうな恨み声あげない。まあ、先ずは飲み物買って行こう。大きいのでコーラやサイダーとか炭酸系多めで。今日はリミッターを完全解除でいくよ」


 「はいっ!!」


 「せーの」


 「「おー!!」」


 和とまりもは掛け声をかけた。


 そして二人ともジュースやお菓子等を袋いっぱいに買って両手に持って舞羽家の道を急いだ。そんな時、和に電話がかかってきた。相手は舞羽からだった。


 「はいはーい、お疲れ様。和でーす」


 『あ、お疲れ様です悠季です。今どこですか?』


 「あ、今悠季ちゃんの家へ向かってるところ~」


 『決闘場からですか?』


 「あはは、そんなわけないじゃん。あっちは琴乃葉家の方じゃん」


 『ですよね。じゃあ…』


「うん、御察しの通りL7で買ったよ~」


 『あうう…後でお金払わせて下さい』


 「あはは、問題ないよ。その分明日からちゃんとする事。出来たらあの二人に祝福の言葉を言えたらお姉さんとしては嬉しいかな~」


 『う……善処…します………』


 「あはは、うんお願い」


 『あ、後そっちに綾ちゃんが向かってます。行き違いにならない様にボクは家で留守番してますから』


 「はいはーい。あ、あそこにちょこっと見えるのは」


 「ぉーい、和先輩~、マーちゃ~ん!」


 「あ、綾ちゃ~ん!うえ~ん!」


 『あ、合流出来たみたいですね』


 「うん、じゃあ三人で悠季ちゃん家へ行くね~」


 『はーい、お願いしまーす。ボクの方は野菜切っておきまーす』


 「お願いね~。じゃあ」


 『はーい』


 「話終わりました和先輩?」


 「うん、お疲れあーちん」


 「お疲れ様です。あー、これはやはりあれですか?」


 綾の腕にしがみついて顔をぐりぐりと押し付けるまりもを指さしてあれこれと言った。


 「あー、うん。まあこれはあれだよ」


 「あー…、よしよしマーちゃん。辛かったね~」


 綾はそれ以上何も言わないでまりもの頭を何回も優しく撫でた。


 「う…うう………………」


 まりもは何も言わないでただただ声を噛み殺して涙を流したのだった。

 辛い事があった時にはやけ食いをするのも気晴らしには良いと思います。

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