昔の想い出(その2)
郁巳の過去の女の名前が判明。そして郁巳の過去の想い出を知った菓愛莉の行動は!?
「え~っとあれは…確か~…」
「この写真からして小学校低学年じゃないですか?」
八花がアルバムの写真を指しながら言った。
「あ、そうそう。小学校一年の時だ。いつもおでこ出してて髪の長い確か名前が…」
「長谷川柚子…さん?」
「あ、そうそう…って何で知ってるの菓愛莉さん」
「ん、ここ…」
そう言って菓愛莉はある写真を指した。そこには「はせがわゆずこちゃん 7さいのたんじょうびかい」と書かれている、郁巳と柚子が仲良くピースをしている二人だけの写真が載っていた。しかも丁寧にピンクのハートマークで二人を囲んでいた。
「ノーーーーー!!」
「いーくーみーせーんーぱーいー!!」
「落ち着いて!落ち着いて下さい菓愛莉さん!怖い!マジで怖い!」
「こーら、菓愛莉。昔の女の影を恨むことないって。今の彼女は菓愛莉なんだから。胸を張って、ね」
「…私、そんなに胸ないよ~」
「はいはい、そんな事ないって。って郁巳先輩、何チラチラ菓愛莉の胸見てるんですか~?」
「え、あ、いや…!」
「いくみ先輩、これからいくみ先輩が揉むかもしれない胸ですからチラチラ見なくても良いんですよ~」
「イヤーー!そんな笑顔を汚れてる私に向けないでー!」
「いくみ先輩、お、と、め」
「イーーーヤーーーー!!」
「はいはい、そんな乙女な郁巳先輩からの過去の女の話の続きを聞きますよ~」
「イーーーヤーーーー!!」
そんなハートブレイクな郁巳のハートリペアが終わるまで数十分、落ち着いた郁巳がおほんと咳払いをして謝罪から再開した。
「えー、先程は取り乱しまして申し訳ありませんでした」
「いえいえ」
「先輩、意外とうぶなんですね」
「もう勘弁して…」
「あ、郁巳先輩が逃げそう」
「せーんぱい。えいっ」
「か、菓愛莉さん!…そ、その!」
「お、先輩照れてる」
「そ、そりゃ照れるって…腕にしがみつかれたら」
「先輩が~逃げない様にでーす。先輩がぜーったいに逃げないって言うなら腕から離れますよ~」
「ぐっ…………………………逃げないので離れて下さい………」
「先輩、大分葛藤がありましたね」
「先輩、もし良ければ今夜一緒に寝ますか~?」
「こら菓愛莉。そんな事になったら私、明日どんな顔して二人に会えばいいのよ」
「おめでとうって言って笑えばいいと思うよ」
「そんな全ての終わり方みたいな事言えるか!ダメ、絶対に!!」
「だそうですよ郁巳先輩」
「わ、分かってるって!」
そう言って郁巳の腕に絡めてる身体を離した。
「さーて、じゃあ郁巳先輩の過去のコイバナを聞きましょうか」
「ぐっ…分かってるって…確かにあの時は確かに恋人同士だったよ。でもその後に柚子が転校する事になってそのままぷつんと音信不通に…」
「………」
「………」
「分かってるって。あの時はどうする事も出来なかったんだし…でもあの子の事は忘れることはなかったな~……はぁ」
「む、菓愛莉さん。彼氏さんが過去の女との思い出に浸ってますぜ」
「せいばい~だきっ」
「きゃっ!か、菓愛莉さん、な、なにをしてます!?」
「郁巳先輩が過去の女の思い出に浸らない様にぎゅーってしてます」
「そ、そんなことしたら…あの…その…む、胸が…」
「くふっ、あててんのよ」
「はいチェキ~」
「チェキ~」
パシャ
郁巳が菓愛莉の行動に混乱している最中、八花が二人の決定的写真を撮った。
「ちょっ!ハッカさん!そのスマホ、こっちに渡しなさい!」
「菓愛莉」
「せーんぱい、あんまり動くと…その…胸が…きゃ」
「!?か、菓愛莉さん!?」
「はいチェキ~」
パシャ
「やーめーてーーーー!!」
こうして郁巳と菓愛莉の想い出の写真は一枚、また一枚と作られていったのだった。
菓愛莉の郁巳へのイタズラは過去の女、柚子への嫉妬心と対抗心でもあります。二人とも可愛いです。




