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不器用すぎる恋のレシピ ~料理スキルゼロから始まる彼女たちとの恋愛ストーリー~  作者: 睡眠の精霊ぽち。
第五章「掃除をしましょう そうしましょう」
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『罪重ね』

 一通り事が終わり再び普通になると思ったが…そうは問屋が下ろさない!!

 「さてと、じゃあ新入部員も入ったことだし、歓迎会やろっか」


 「「「「「「わー」」」」」」


 「和先輩、私達の時にはしなかったのにね」


 「綾、ちょっと黙ってようか」


 綾の素直なツッコミに郁巳が制した。


 「で、どこでするんですか?何をするんですか?ポテチ何袋までですか?」


 「菓愛莉もちょっと黙ろうか」


 八花が菓愛莉を制した。


 「で菓愛莉ほどじゃないですけど、どこでするんですか?やはり部室でですか?」


 「ふふふ、そこは、ほら、ね」


 「「あ」」


 和の含みのある言葉に郁巳と舞羽が察した。


 「?どゆこと?」


 綾が不思議そうに首を傾けた。


 「あー、あれだ。夕食会を兼ねて琴乃葉家でしようと。そういう事ですよね和先輩」


 「あは、あはははは。…琴乃葉兄、正解!」


 「正解じゃないですよ!お母様にも了承取ってないのに!」


 「「お母様?」」


 「そこはスルーして。多分追々話す時があると思うから」


 舞羽が新入部員二人に今はスルー力を持つように諭した。


 「あ、おば様には了承取ってるよ~。LOneにメッセージ着てるよ~。ほら」


 「「え」」


 和のスマホに母親からLOneでメッセージが着ていた。


 『今日来ても大丈夫な様に片付けをしとくね~。夕食は人が多いから素麺にしとくね♪あ、息子の話、帰ってから聞くわ』


 「これ夫婦の会話ーーー!!」


 「いやん」


 郁巳の心からの悲鳴も和がスルーしていく。


 「んで、会場はおさえた。後はお菓子と飲み物だね」


 「…菓愛莉、何気にスルー力がすごい」


 「え、そう?」


 まりもが呆れと感嘆を交差させながら菓愛莉に言った。


 「じゃあ飲み物はこの前より多めで。あ、念の為に着替えも用意しておいた方が良いと思うよ」


 「泊まる気ですか!?」


 「お、いくみん。何気に照れてる?」


 「う、うっさいぞ舞羽!」


 「あ、ボクの事まだ舞羽って呼ぶんだ~。出来たら悠季って名前で呼んでほしいな~」


 「ほしいな~」


 「「「「ほしいな~」」」」


 「…あーもう!分かったよ!」


 「じゃあ名前で呼んでみて。悠季って、ね」


 「う………ゆ、悠季………」


 「!うん!ボク悠季だよ!」


 「分かってるって。悠季悠季悠季!あーもうこれでいいか!」


 「とまあ被告もこう言っているので判決を。悠季裁判長」


 「無罪!」


 「「「「「おー」」」」」


 悠季裁判長の判決に女性陣一同が歓喜の声を上げた。


 「良かったね悠季ちゃん」


 「舞羽先輩、おめでとうございます!」


 「何かこういうのこそばゆいねハッカ」


 「あんたは普段何してるの、郁巳先輩にあーんをしたのに」


 「「!?」」


 「ん?普通じゃないの?あーんとかって」


 「いや菓愛莉さん、本当はそれ普通じゃないから。ほら、現にあそこに俺を鬼の形相で睨むお二人を見てみなさい。ほら、今にも襲われそう」


 「いーくーみーん~!!」


 「………………」


 「悠季さん、落ち着いて。そして今にも泣きそうな顔で睨まないでもらえるまりもちゃん。逆にツラい」


 「…じゃあ私のことはまりもと呼び捨てにして下さい」


 「え!?」


 「ほら、まりも…と」


 「いくみん」


 「郁巳先輩」


 「え……え~っと……ま、まりも」


 「…!?………はいっ!」


 「まりも裁判長!」


 「…無罪!」


 「「「「「おー」」」」」


 今度はまりも裁判長により無罪が言い渡された。


 「でも恋人でもない人にあーんなんて…」


 「まりも裁判長、判決を!」


 「…ギルティ!」


 「「「「ギールティ!・ギールティ!」」」」


 「ええー!不公平~!」


 菓愛莉を断罪をしようとしたその時


 「ヤッホーみんな~!集まってる~?」


 洋が扉を開けた。


 「「「「ギールティ!・ギールティ!」」」」


 「な、何!?何が起きてるの!?」


 突然の状況に困惑する洋。


 「あ、初めまして先生。新たに入部した大田貫八花と」


 「大庭菓愛莉です。よろしくお願いします!」


 「あ、うん。よろしく。ってこの状況なんなの!?」


 「あ、何か郁巳先輩無罪で私ギルティらしいです」


 「大庭さん!何しれっと死ぬみたいな事言ってるの!?」


 「和々先生、かくかくしかじかで…」


 「…うん……うん。………いくみん、ギルティ」


 「「「「ギールティ!・ギールティ!」」」」


 洋の一言に綾、和、菓愛莉、八花が断罪を執行しようとした。


 「ちょーっと待った~!」


 「…だめ」


 舞羽とまりもが四人の前に立ちはだかった。


 「いくみんは渡さない!」


 「…うんうん」


 「ほほ~う、恋人未満のお二人はまだあーんもしてないけど。菓愛莉被告、いくみんにあーんをした時どうでした?」


 「ほえ?私?…うーん、別に普通だった」


 「と、菓愛莉被告は当たり前の様だったと訴えております」


 「あーたーりーまーえ~~!」


 「…郁巳先輩………!」


 「「「「ギールティ!・ギールティ!」」」」


 「………もうどうとでもしてくれ~!」


 「ほほ~う。どうとでもしてもいいんだ~」


 舞羽がにんまりと笑う。


 「…なら私達にもあーんさせて下さい」


 「ええっ!?」


 「…だめ…なんですか?」


 「う…だめ…じゃないです…」


 「そう、ならあーんいち予約」


 「…あーんに予約」


 「あ、だったら私あーんさん予約~」


 「綾ちゃん!?」


 舞羽が驚きの声を上げる。


 「あ、そしたら私もあーんよん予約で~」


 「和先輩まで!?」


 「あ、そしたらついでに私も~」


 「…!?菓愛莉!?」


 まりもも友人からの一言に驚きの声を上げた。


 「あ、私もあーんごで」


 「…ハッカまで!?」


 「で、郁巳先輩はどうします?」


 菓愛莉が悪い顔で質問する。


 「ぐ………みんなにあーんをする…とか?」


 「あ、それ採用!」


 「ちょ!?悠季さん!?」


 「あらいいわね、そしたら洋先生もあーんろくを…」


 「「「「「「ギルティ」」」」」」


 「酷い!!」


 みんなの罪が重なっていった。

 家庭料理部の部員が女性ばかりになってる今、郁巳の肩の狭さは…。そして上級生、下級生、同級生、そして年上のお姉さんからも弄られる。


 アーカワイソウ(他人事)

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