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不器用すぎる恋のレシピ ~料理スキルゼロから始まる彼女たちとの恋愛ストーリー~  作者: 睡眠の精霊ぽち。
第五章「掃除をしましょう そうしましょう」
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新入部員への洗礼

郁巳達は綾(と和)に事の顛末を伝えると正座をさせられた。そしてそのまま菓愛莉と八花が家庭料理部のしきたり“洗礼”(=あだ名付け)が行われた。

 「んで、どうしてこうなったんですか肉兄さん」


 郁巳達が調理室から家庭料理部の部室に戻り恋の結果を伝えると綾がすっごく満面な笑みで郁巳に正座をさせ問いただした。


 「あーちん、人じゃなくなってる。怖い怖い」


 隣で同じ様に郁巳達の結果を聞いていた和が綾の肩を叩いた。


 「んまぁ、この結果は流石に予想し難いよね~」


 「…カエリ」


 「まだ来たばかりだもん!」


 綾の感情がほぼ噛み殺した言葉に菓愛莉が叫んだ。


 「どうも綾ちゃん」


 「あ、ハッカも。ども~」


 「ども~」


 「私と反応がちーがーうーーー!!」


 「日頃の行いの違いでしょう」


 「うきーー!」


 「さてと、話を戻して…再度聞きます。どうしてこうなったのですか?」


 「せめて何かツッこんで!」


 菓愛莉の言葉を一切無視して皆は話を進めた。


 「い、いや~。自分の気持ちがハッキリしないから二人にごめんをしようとしたら二人から告白された…です」


 「うん、何言ってるか分からない」


 「綾ちゃん!ちょっとその握りこぶし膝に置こうか。ね!ね!」


 変わらない満面の笑みに対して衝動が抑えきれない綾に対して舞羽が抑えようとした。


 「舞羽先輩も同罪です!正座!」


 「は!ハイッ!」


 「マーちゃんも!」


 「…ぶー」


 綾の鬼の剣幕に舞羽は即座に、まりもはふてくされて郁巳の両隣に正座をした。


 「私がどれだけ三人を心配したと思ってるの!」


 「……すみません」


 「……はい」


 「…お言葉ですが綾ちゃん」


 「ん?何マーちゃん」


 「…結果はどうあれこれは三人が望んだ成果です。三人が三人の気持ちをしっかり受け止めて返した。だから三人共納得しているの」


 「…それは三人の気持ちが納得したんでしょ。私の気持ちが納得してない…」


 「綾ちゃん…」


 「…ねえ綾ちゃん。綾ちゃんが望む結果って何?」


 「!?そ、それは…誰にも言えない。誰かに言ったら私最低だと思われる…」


 「………」


 「………」


 「………」


 「あー……ごめん、よく分かってないけど……知らなくて大丈夫な件だね。はい」


 「私も分からなーい」


 「菓愛莉は少し黙ってて」


 「…まあ綾ちゃんの心境は誰にも言えないのだったら仕方ないです。ただ自分の想いと違う結果になったからとその人達を癇癪で怒っていたのだったらお門違いです」


 「…うん。………ごめん…なさい…」


 「でもありがとう。綾ちゃん」


 「ふぇ!?」


 「私達の事を真剣に考えててくれて」


 「ち、違…わない………のかな?」


 「違わないよ。ですよね先輩方?」


 「え…あ、うん」


 「うん!そうだね」


 「あはは。流石まっちゃん。グッジョブ」


 「えー、私は分からなぐふぇ!?」


 「お前は少し黙っとけ」


 「だそうだよ綾ちゃん」


 「ま、マーちゃ~ん!」


 綾がまりもの側にガッと近づき抱きついた。


 「よしよし。綾ちゃんはいい子いい子」


 「ふえ~ん!」


 綾は暫し親友の胸で泣いた。


 「あ、ところでそちらのお二人…え~っと」


 「改めまして。大羽菓愛莉です。皆からは菓愛莉ちゃんと呼ばれてまーす」


 「………」


 「………」


 「………」


 「……大バカエリ」「カエリ」


 「ちょっと綾ちゃん八花!何しれっとディスってるの!?」


 「あはははは…でそちらのはちか…ちゃん?」


 「はい、大田貫八花です。ハッカと読んでいただけたら幸いですです」


 「あ、私は和々和。一応三年で家庭料理部部長だよ~。宜しくねイワシちゃんとタヌキちゃん」


 「イワシ!?」


 「タヌキ!?」


 家庭料理部のしきたり、部長からのあだ名付けに衝撃的を受ける新人二人。


 「?あれ?だってオオバとカエリって真鰯の出世名だし八花ちゃんの名字って大タヌキなんだし~。だからイワシちゃんとタヌキちゃん」


 「イワシちゃん…」


 「タヌキ………」


 「あの~、何気にショック受けているから菓愛莉に八花はもう少し普通のあだ名を付けてあげて下さい」


 綾がさりげなく新人二人にフォローを入れる綾。


 「え、そう?じゃあ~…かーちんと八ちゃん」


 「かーちん…」


 「八ちゃん…」


 「ごめん、それで我慢して!」


 綾がギブアップした。


 「うーん、まあかーちんならかーちゃんっぽくてこの部活の大黒柱っぽいからいっか」


 「良いの!?…私の八ちゃんって言うのは…」


 「八ちゃんは八ちゃんだよ。あの八ちゃんだよ」


 「よりによってたこ焼きって~~!!」


 「だったら仕方ない。私のあだ名“かーちん”を進呈しよう」


 「八ちゃんでよろしくお願いします!」


 「うん、宜しくねかーちん、八ちゃん」


 「よろしくお願いしまーす」


 「ううう…八ちゃん……」


 「…私達はハッカって呼ぶね」


 和から八ちゃんというあだ名を付けられてショックを受けている八花に優しく肩を叩く綾と優しく微笑む舞羽であった。

 

あだ名。親しくなる為にあだ名を付けることもある。あーちん、まっちゃん、かーちん、八ちゃん。一年生ズのあだ名を改めて並べると……。

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